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2023年9月 7日 (木)

帝国に反対することは、我々の思いやりの輪を広げることを意味する

個人的に影響を与えたり、自国の他の人々に影響を与えたりする専制政治について人々に関心を持たせるのは難しくないが、政府の飢餓制裁や、ドローン爆弾や、代理戦争の犠牲者について人々に考えさせるのは困難だ。

ケイトリン・ジョンストン
2023年9月1日

 この英語記事の朗読を聞く(Tim Foleyによる朗読)。

 人々に戦争挑発や帝国主義に関心を持たせようとする際、私たちが本当にしようとしているのは、思いやりの輪を人々に可能な限り広げさせることだ。周囲の人々への配慮を拡大して、地球の裏側にいる人々に対する暴力や虐待に配慮することだ。

 誰でも自分のことを気にかけている。悪性ナルシストでない人は皆友人や近親者を気にかけている。あなたが自分のコミュニティを気にかけ始めると、一般的にまともな人であると考えられ、あなたが国全体を気にかける際、思いやりがあり、政治的に気づいていると見なされるだろう。これら全てよりまれなのは世界中の全ての人に思いやりを持ち、海外の貧しい国で政府兵士の一人に殺された人について、自分の近所で警察の残虐行為によって誰かが殺されたのと同じように感じることだ。

 政治意識は、その点を遙かに下回る傾向がある。個人的に影響を与えたり自国の他の人々に影響を与えたりする専制政治について人々に関心を持たせるのは難しくないが、政府の飢餓制裁や、ドローン爆弾や、代理戦争の犠牲者について人々に考えさせるのは困難だ。アメリカの進歩主義者は、自国で起きている政府の虐待に喜んで焦点を合わせるが、国外での政府虐待の犠牲者を見てもらおうとすると彼らのほとんどが少し不機嫌になる。

 これは、人間が部族の動物で、他の集団より自分の集団を気にする傾向があるからだけでなく、欧米人が世界に関する情報を探す支配的情報源が、アメリカ帝国の情報権益を推進するために働くプロパガンダ・メディアなためだ。これは、人々が海外における帝国の残酷さや専制政治には一般的に気づかず、政治的注目がトランプの犯罪人顔写真のような取るに足らないくだらない話題に向けられていることを意味する。

 我々にとって幸なことに、プロパガンダ機構と戦うことと、人類の思いやりの輪を広げるために働くことは、二つの別々の仕事ではない。欧米の外交政策の濫用について人々に注意を向けさせようとする、どんな努力も、それら濫用についてウソをつくプロパガンダ機構に対する国民の信頼を弱めるのに役立ち、プロパガンダ機構に対する国民の信頼を弱める、どんな努力も、人々の思いやりの輪を広げる努力を助ける。

 我々はまだ私たちのために私たちの仕事を切り取っていますが、他に何をするつもりだろう? それは真に意識的な種になるための代償で、それが我々がこの地球で一緒に生き残るのに十分な自己破壊的傾向を克服する唯一の方法だ。我々はお互いのことや、この世界を共有する他の全ての生き物のことを気遣い始めなければならない。

 アインシュタインは人生の終わり頃、あるお悔やみ状にこう書いた

 「人間は、我々が「宇宙」と呼ぶ全体の一部で、時間と空間が限られた部分です。人は他のものから切り離されたものとして、自身で思考や感情を経験します。意識の一種の光学的妄想です。この妄想は我々にとって一種の刑務所で、我々を個人的な欲望や、我々に最も近い少数の人々への愛情に制限しています。我々の仕事は、全ての生物と美しい自然全体を受け入れるために、我々の思いやりの輪を広げ、この刑務所から自分自身を解放することでなければいけません。誰もこれを完全には達成できませんが、そのような実現のための努力はそれ自体解放の一部で、内なる安定の基盤です。」

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画像はヒッポピクセルから (CC0 1.0)

記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2023/09/01/opposing-the-empire-means-widening-our-circles-of-compassion/

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 著書The New Quotable Einsteinで、Alice Calapriceはアインシュタインのこのお悔やみ状はポリオで息子を亡くしたRobert S. Marcus宛て、1950年2月12日付けとしている。

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