プロパガンダに支配された世界では正気の世界観は必然的に非主流世界観になる
欧米帝国の管理者が推進する二つの主流政治視点のどちらかに真実が存在するという想定は、実際は、人間が信念や行動やスタイルや態度を選ぶ傾向の認知バイアスを説明するバンドワゴン効果の例だ。
ケイトリン・ジョンストン
2023年8月23日
世界に関する理解を形成する際に犯す可能性がある最悪の間違いの一つは、本当で最も正確な立場は、皆様の周囲にある二つの主要な政治視点の真ん中近くのどこかにあるに違いないという想定から始めることだ。
中心位置が最良のものに違いないと想定するのは「中庸の誤謬」として知られる一種の誤った推論で、「健康のために毎日約4リットルの漂白剤を飲む」のと「健康のために毎日漂白剤を全く飲まない」の間の正しい立場は「健康のために毎日2リットルの漂白剤を飲む」ではない)。この構図自体、権力側の連中が人為的にでっち上げた状況から生じているもので、これも間違いだ。
裕福で権力を持った連中が自分の利益に役立つように政治やメディアを操るため莫大な財産を注ぎ込むのは十分文書化された事実だ。ニュース・メディアやシリコンバレー・ハイテク・プラットフォームに対する連中の支配は、連中が帝国を築いた政治状況を維持する形で、どの問題が注目され、どの問題が注目されないか決定して、 議題を設定し、一般の認識に影響を与えるため利用され、それにより許容する議論のオーバートンの窓を、いかなる形でも決して連中の利益を脅かすことがない非常に狭い範囲に縮小するのだ。
"Normal human beings
— Brunapper (@brunapper) August 22, 2023
- whose brains haven’t been turned to clam chowder by propaganda from either mainstream faction - would much prefer to avoid giant world-threatening confrontations between any nuclear-armed nations." https://t.co/mUIQO8eLzc
ロシアと中国に対するアメリカの攻勢に関するこのダイナミクスについて我々は議論した。オーバートンの窓は、どちらのアメリカの敵が帝国攻撃の標的になるべきかという議論に狭められつつあり、両国とのデタントを提唱する声は、主流政治やメディアに居場所がない。これは「人々を受動的で従順に維持するための賢い方法は、受け入れられる意見の範囲を厳密に制限することだが、その範囲内で非常に活発な議論を許すことだ」とノーム・チョムスキーが言った際、話していたことだ。
他の多くの人々が主流世界観を支持しているので、主流世界観に真実があるに違いないと人々は考えるが、そもそも、その世界観が主流である唯一の理由は、それを主流にするため非常に多くの富と影響力が費やされたためだ。実際、欧米帝国の管理者が推進する二つの主流政治視点のいずれかに真実が存在するという想定は、人間がある信念や行動やスタイルや態度をとりがちな傾向「認知バイアス」の説明、バンドワゴン効果の例だ。
この偏向は、種としての我々の進化の初期段階では進化上利点があっただろう。先史時代、祖先が肉食動物の餌食だった頃、個人的に人々が何から逃げているかわからなくても、部族の他のメンバーが走っているのを見た際、自分の命のために走り出すのが生存上利点だった。生存が社会結束に依存していた霊長類として、部族に拒否されるのは捕食の点や飢餓による、ほぼ確実な死を意味するので、拒否されるのを防ぐあらゆる方法で従う必要があったのだ。
しかし、我々はもう先史時代には生きていない。我々は非常に複雑な情報環境の文明に暮らしており、真実と正確さから離れさせ、我々を支配する権力者連中の利益に向かって絶えず操作されている。群れと一緒に行くと、だまされるのだ。
実際、我々の世界のいわゆる「中道主義者」や「穏健派」は、我々の惑星で最も殺人的で専制的な権力構造を支持し、完全に人為的にでっち上げられた範囲の中間に位置しているため、穏健と見なされているだけで、本当は暴力的過激派だ。実際、正気の視点は、連中の視点からで限りなく遠く離れている。
大多数の人々はプロパガンダにだまされて主流の政治的見解を支持しているので、事態を正確に読んでいる人は、そのダイナミックな変化が変わるまで必然的に僅かな少数派になる。権力者に奉仕する欺瞞に基づく視点を中心に文明全体が構成されている限り、群衆と一緒に行けば、人間の利益に役立つ真実に基づく視点を形成するのを妨げるのだ。
だから、支配者が文明の目隠しをする欺瞞のマトリックスと不可分に織り交ぜているので、主流正統派を拒否し、主流メディアを切り捨て、主流政治を避けるのに慣れる必要がある。これは、皆様がずれていたり、頭がおかしかったり、病的に人と違っていたい願望から主流の全てを拒否する鼻持ちならない流行に敏感な人だったりする兆候ではなく、事態をはっきり見ている兆候だ。
これは時に皆様を部族から孤立させかねない。テレンス・マッケナが言った通り「この社会における正気の代償は、ある程度の疎外だ」。しかし我々はオンラインでお互い見つけられるので、我々は本当に一人ではなく、代償は確実に、それだけの価値がある。真実に基づく視点を真摯に追求するのは、健全な社会への究極的な道であるだけでなく、個人としての永続的な幸福への最も確実な道だ。
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