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2023年8月 4日 (金)

我々はメディアのリベラルと保守への偏向は教えられても、アメリカ帝国偏向は教えられない

 ここ数年欧米で見られる「メディア・リテラシー」への執拗な要求における最大問題の一つは、誰でもメディアにおけるリベラル偏向や保守偏向は教えられるのに、アメリカ帝国偏向は教えられないことだ。

ケイトリン・ジョンストン
2023年7月30日

 この記事の英語朗読を聞く(ティム・フォーリーによる朗読)。

 ここ数年欧米で見られる「メディア・リテラシー」への執拗な要求における最大問題の一つは、誰でもメディアにおけるリベラル偏向や保守偏向は教えられるのに、アメリカ帝国偏向は教えられないことだ。

 皆様のような平均的な欧米ニュースメディア視聴者は、フォックス・ニュースが保守に偏向しており、MSNBCがリベラルに偏向しているのをある程度一般的に認識しており、皆様がその一方を使って、違うイデオロギーの人に政治見解を証明しようとすると、彼らはおそらく皆様の情報源の偏向した性質を急いで皆様に説明するだろう。いくらか小さいながらも非常に大きな割合の人々は、RTのようなメディアがロシア政府に有利に偏向しているのを知っていて、皆様がウクライナや何かについていくつかの点を証明するためRTを引用しようとすれば、おそらくすぐそれを指摘するだろう。

 それは、たまたま欧米帝国にとって非常に有利に機能している欧米世界の一般大衆間での「メディア・リテラシー」の話だ。覚醒の半径は、帝国の情報権益にとって脅威にならない限界まで広がり、そこで止まる。

 比較的少数の欧米人が知っているのは、欧米主流マスコミ(リベラル派も保守派も)全体が、アメリカとその帝国の世界勢力圏に有利なように偏向しているので、世界で起きていることを正確に理解するには、ほとんど価値がないことだ。

 アメリカと同盟諸国の全外国政策の狙いは、欧米メディアによって確実に推進される、欧米メディアは主としてニュースを報じるために存在しておらず、彼らはプロパガンダを実施するため存在している。ニューヨーク・タイムズはアメリカがする全ての戦争をしっかり支持している。欧米マスメディアはアメリカが嫌う外国政府に対する抗議行動に圧倒的に焦点をあて、アメリカと連携する政府に対する抗議行動には遙かに少ない注意しか払わない。トランプがマスメディアに広く称賛された唯一の例は、彼がシリアを爆撃した時だった、他方バイデンがマスメディアに広く酷評された唯一の例は、彼がアフガニスタンから撤退した時だった。イラク侵略前に、大衆を、サダム・フセインが9/11事件に関係していたと信じさせる上で、アメリカ・メディアが良い仕事をしたおかげで、戦争が始まって数カ月後、アメリカ人10人中7人が、彼が9月11日攻撃に関係していると信じていた。列記するには余りに多くの明白な目につく例がある。

 子供は学校でこの種の偏向は教えられない。「メディア・リテラシー」を向上させ、メディアの偏向について人々に教えるため設立されたAllSidesやMedia Bias/FactCheckなどのウェブサイトは、国際紛争や外交政策ではなく、イデオロギーの党派性の偏向にのみ焦点を当てている。

 メディアの偏向を「左」「中央」「右」にランク付けする、このような図表をAllSidesウェブサイトのメディア偏向セクションで皆様ご覧になったことがあるだろう。

 皆様がどこでも見たことがないのは、アメリカに中央集権する帝国にどれほど共感しているかという観点からメディアをランク付けし、ニューヨーク・タイムズやガーディアン、フォックス・ニュースのようなメディアが一方の端に列記され、コンソーシアム・ニュースやミントプレス・ニュースやアンティ・ウォーなど多くのアメリカに批判的なメディアが反対側にある図だ。上の図は外交政策に全く無関心で、軍国主義の汚れ雑巾The Atlanticを、JacobinやThe Nationなどのアメリカ外交政策に批判的なメディと同じ範疇にリストしていることにご注目願いたい。

 本記事の執筆時点で、私の(現在機能不全な)Webサイトのメディア偏向/ファクト・チェック・プロファイルは下記の通りだ。

 それは私をイデオロギー的極左に配置しており、それはもちろん正しいが、それは私が焦点を当てて膨大な量の解説をしているアメリカとその同盟諸国に対する私の態度に関しては何も教えてくれない。私は「NATO万歳」左翼の一人なのか、それとも「NATO反対」左翼なのか? 私は国内問題に焦点を当て、外交政策が存在しないふりをする左翼の一人なのか? 国際紛争で、私はアメリカを支持し、他のいくつかの政府を支持し、中立を維持する傾向があるのか、それとも上記の混合なのだろうか? それは何も言っていない。

 他の誰についても何も言っていない。ニューヨーク・タイムズは、信頼性評価が「高く」「左中央偏向」があると書かれている。ニューヨーク・ポストは、信頼性評価が「混乱し」「中道右派」偏向があると書かれている。それは全て、左から右のイデオロギー尺度のどこに彼らを配置できるか、彼ら両方、アメリカ帝国に激しく忠実である事実には言及することなく、彼らがどれほど「信頼できる」と判明したかについてのいくつかの恣意的な決定だ。

 これは完全に意図的だ。「メディア・リテラシー」を推進し、オンライン情報を改善するための全体的推進は、実際は、メディアの偏向を見て理解するよう人々を訓練するのではなく、人々がそれらを見ても理解しないように訓練することだ。少なくとも、そこでそれは重要ではない。

 外交政策は、アメリカと同盟諸国に関し、ほとんどの人々に最大の影響を与えるため、政府行動の唯一最も重要な側面だ。国内政策は、アメリカ権力との同盟下で、人々がどのような生活を送るかに非常に現実的な結果をもたらすが、爆撃されたり、経済制裁によって飢えたり、核戦争で殺されたりするかどうかではなく、医療を受ける余裕があるか、合法大麻を購入できるかどうかなどの質問に関する話だ。それでも社会全体が、我々が情報を求める情報源の偏向を判断する際、そこは見ないよう訓練されているのだ。

 そして、これはまさに外交政策が非常に重要なためだ。帝国を運営する連中は、女性が中絶できるかどうかや、社会的に無視されている集団が警察に虐待されているかどうか気にしないので、彼らは、そのプロパガンダ機関の偏向が、そのような問題で強調され、皆がそうした議論に全エネルギーを注ぐのを喜んでいる。彼らが絶対大いに気にかけているのは絶え間ない暴力や虐待や、その脅威によってまとめられている世界規模帝国の運営だ。

 だから世界中での戦争や軍国主義や巧妙な操作や資源搾取というアメリカ帝国の狙いを支持するよう我々は洗脳されており、帝国に有利なように極端に偏向している情報源に洗脳されている事実を見ないよう訓練されているのだ。

 

 欧米マスコミによるアメリカ帝国偏向が脚光を浴びないようにして、帝国のメディア対策顧問連中は、受け入れ可能な意見に対するオヴァートンの窓を、帝国に対する唯一の批判が、世界規模の権力構造が存在すべきかどうかではなく、帝国をどう運営すべきかに関する細部に関する、つまらない屁理屈に帰着するよう主流情報源が推進する外交政策見解に縮小させるのだ。

 これは、我々の世界認識を支配者に有利なようにする多くのずる賢い小さな方法の一つにすぎない。それが「人々を受動的で従順に保つための賢い方法は受け入れられる意見の範囲を厳密に制限することだが、その範囲内では非常に活発な議論を許し、より批判的で反対的な見解を奨励することさえある。それは自由な思考が行われている感覚を人々に与えるが、体制の前提は常に議論範囲に課された制限によって強化されている。」とチョムスキーが言った際に意味していたことだ。

 受動的で従順な大衆は、まさに帝国が望んでいるものなので、帝国メディアは議論を文化戦争の問題や選挙政治のようなものに限定し、オーバートンの窓は資本主義や軍国主義や寡頭制や帝国などの問題を覆い隠している。こうして我々はお互いに吠えたり唸ったりし続け、支配者に視線を向けることなく、彼らより我々の人数がどれだけ多いかに気づくこともないのだ。

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記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2023/07/30/were-taught-about-liberal-and-conservative-bias-in-media-but-not-us-empire-bias/

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Biden blames Elensky for failure. 31%, yes to US troops in Ukraine. Saudi peace summit crashes. 38:52

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