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2023年8月19日 (土)

この船がウクライナからの出航を許可された理由

2023年8月17日
Moon of Alabama

 ウクライナ大統領府はメディアによる勝利報道の蓄積を続けているが、残念ながら、ウクライナにとっての現地の事実は反映していない。

 典型的な例は、前日オデーサ港を出港した船に関する広範な報道だ。
 ウクライナの新たな黒海回廊の試験でオデーサ港から貨物船が出航-NY Times

 ウクライナを行き来する船舶に対するロシアの恫喝にもかかわらずキーウは港の交通再開すを目指している。

 戦争開始以来オデーサで立ち往生していた民間貨物船が水曜日早朝に出発し、ウクライナに出入りする全船舶をモスクワが恫喝して以来、港から不穏な黒海に出港した最初の船になった。

 この動きは、事実上のロシア封鎖にもかかわらず、港湾交通を回復するウクライナの取り組みの一環だ。穀物やその他の商品輸出を再開するためのキーウの取り組みは、攻撃やその他の出来事が、この海域を移動する他の国々を紛争に巻き込む可能性があるため、ウクライナ同盟諸国のリスクを高める。

 ウクライナの港に18か月間立ち往生していた少数の国際船籍船舶の安全航路を確立する節目にはなるだろうが、ロシアが海を支配しておらず、ウクライナの港への輸送が再開できることを実証したいとウクライナは望んでいるのだ。

 「最初の船が港を出た事実はウクライナにとって小さな勝利だ」とウクライナ研究機関、戦略的黒海研究所所長アンドリー・クリメンコは述べている。「最初のものを幸先の良いものにしよう。」

 長さ約300メートルのコンテナ船ジョセフ・シュルテは、香港国旗で航行し、約18か月前にロシアが本格的侵略を開始する前日オデーサに到着して以来、オデーサで立ち往生しており、民間船舶のためにウクライナ・インフラ発展省が設定したウクライナ領海の回廊を利用してイスタンブールへの航路を進む。

 回廊を確立するにあたり、ウクライナ海岸を防衛するため設置した機雷の迷路を船が安全に通過するのを保証できるとウクライナ海軍は述べた。しかしロシアの機雷や軍艦からの保護は保証できない。

 彼らがウクライナ海域を離れると、船はNATO加盟国で同盟の保護下にあるルーマニアとブルガリアの公海内でトルコへの進路を進むことができる。

 ドイツの銀行と提携して船を所有するドイツに本社を置く企業Bernhard Schulte Shipmanagementは声明で、2,000個のコンテナを積んだ商品を載せてウクライナを出発した際、全乗組員は無事だと述べた。船が何を運んでいるのか正確には明らかではないが、穀物を運ぶようには設計されていない。

 この管理会社を経営するシュルテ家の一員と、たまたま以前から知り合いだ。この船がオデーサから出航したのはウクライナが主張するような封鎖突破ではないと言われた。

 旧名のジョセフ・シュルテ、IMO(国際海事機関) 9605243、

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 この船の管理会社は、珍しい外交的表現で感謝の意を示す声明を発表した

 ベルンハルト・シュルテ・シップ・マネジメント(BSM)は、同社が管理するコンテナ船ジョセフ・シュルテ(IMO:9605243)がウクライナのオデーサ港を出港し、現在トルコのイスタンブールに向けて航海中であることを確認している。乗組員全員安全だ。

 ジョセフ・シュルテ号は、中国の銀行とベルンハルト・シュルテが共同所有しており、確立された回廊(IMO回状4748)を利用して、ウクライナ、ルーマニア、トルコ領海を経由して南行き船舶を安全に航行できるようにしている。

 BSMは、現地の様々な利害関係者、船舶乗組員、IMO、香港船籍管理局と船舶の安全航行を可能にした多大な支援を受けた人々に感謝する。

 ジョセフ・シュルテは2022年2月23日に到着して以来オデーサ港に係留されていた。

 船がオデーサに停泊した後、乗組員は大部分が去り本国に送還された。私の知る限り、船はチャーターを解除され、名前を変更しなければならなかった。出航の準備をするために、新しい乗組員を集めて乗船させなければならなかった。

 また船が出港するためロシア政府の同意を得る必要もあった。ロシア報道機関Topnewsはこう報じている(機械翻訳)。

 第二に、ロシア軍による船舶検査は可能だが、主な脅威はウクライナへの武器送付で、この場合、その可能性は極めて低い。

 二日前、検査のためオデーサに向かう船Sukru Okanをロシアが止めたことを想起願いたい。しかしジョセフ・シュルテは港から出航する。逆に誰かの背後からウクライナ攻撃の可能性を減らすので船の出航はロシア軍にとって都合が良いと評論家は考えている。

 更に中国の共同所有者から船の解放が要求されており、この要求は疑惑の度合いが低い香港外務省から来ていた。専門家によると、一般的に、穀物取り引きキャンセル後、黒海地域の状況は安定している。

 実際Military Summary Channelのディマは昨日朝の報告で外務省の要請について報じ、その写しさえ示した(@ 2:00分)



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 公式の外務省用紙にロシア語で書かれた要求だ。ロシアは主要同盟国のそのような要求を拒否しない。ロシアは船をオデーサから出航させることに明らかに同意している。船は穀物は運ばず、通常のコンテナのみを運んでいる。

 これはウクライナにとって勝利ではない。いわゆる回廊の有効性は確認されていない。


出典:IMO回状No.4748 拡大する

 この地図は、ウクライナ海軍が設置した機雷を回避するのに役立つかもしれないが、ロシア軍が命令に従うのを妨げるものではない。オデーサや他のウクライナの港に行きたい、またはそこから出航したい船は、少なくともロシア軍に検閲されなければならず、彼らから行き先を変えるよう言われるかもしれない。

 ニューヨーク・タイムズ報道や私が読んだ欧米マスコミの同様な報道は、最も重要な事実を省いて、ウクライナ・プロパガンダに置き換えており、正しくない。

 ベルンハルト・シュルテ・マネジメントはその事業でよく知られている。同社はウクライナへの船舶入出港の実態がどうなのか他の船舶管理会社に知らしめるだろう。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2023/08/why-this-ship-was-allowed-to-leave-ukraine.html

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 Scott Ritter Extra はYouTubeによる一方的閉鎖処置に関する記事

YouTube, Censorship, and the American Way of Life

 YouTubeで「禁句を言わぬ」配慮をする皆様、このYouTube措置をどう思うのだろう。

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名 『同盟は家臣ではない』の目次

本『同盟は家臣ではない』目次紹介①

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