地球を脱ゲーム化する
基本的問題は、惑星全体がゲーム化されていることだ。地球のすべての命、資源、地理が、できるだけ多くの得点を獲得するというだけの理由で、人々がそれらをお金と呼ばれる得点に商品化するこの病んだゲームに組み込まれているのだ。
ケイトリン・ジョンストン
2023年8月18日
基本的問題は、惑星全体がゲーム化されていることだ。地球のすべての命、資源、地理が、できるだけ多くの得点を獲得するというだけの理由で、それらをお金と呼ばれる得点に商品化するこの病んだゲームに人々が組み込まれているのだ。
このゲームの中で、木には一定の得点価値がある。魚、1リットルの水、1バレルの石油、1エーカーの土地には、それぞれ一定の得点価値がある。人間の労働には一定の得点価値があり、人間が生産する製品にはより多くの得点価値がある。ゲームの中では、あらゆるものが、実際のものではなくなる。何よりまず、得点として使える点数なのだ。ゲームに非常に長けている人々は物事自体を見ることはなく、得点価値しか見ない。
全てが採点に使える得点価値に還元され、人間行動は全てこの得点獲得ゲームに推進される。食料、救護施設、資源は、人間の利益に最も役立つ形で割り当てられるのではなく、ゲームの動力学に基づいて割り当てられる。生態系は、その繁栄が利益をもたらす形で扱われるのではなく、ゲームで最も多くの得点を獲得する形で扱われる。人々は配慮や敬意で扱われるのではなく、ゲームでの得点獲得能力に応じて扱われる。
このゲームと他のゲームにはいくつか重要な違いがある。まず他のゲームは、負けてもホームレスや空腹のままになることはない。第二に、他のほとんどのゲームでは、参加者は平等な条件で始まるが、このゲームでは、全員が非常に不均等な得点と、より多くの得点を獲得する非常に不平等な条件で始めるのだ。第三に、他のゲームには勝者が宣言されてゲームが終わる終点があるが、このゲームでは、寿命が許す限り、参加者はできるだけ多く得点を獲得し続ける。第四に、他のゲームは世界を破壊しない。
このゲームが出現する前は、動物を殺し、ベリーやキノコを集め、薪を切り、水を手に入れた人は、一人で使う量を得たので、その日の仕事は終わりだった。世界がゲーム化され、全てが得点に変わった今「その日の仕事は終わり」に相当する得点レベルはない。ゲームのルールによると、得点は多ければ多いほど良いので、一人の人間が100万匹の動物を殺し、1000万本の作物を収穫し、森林全体を伐採し、泉丸ごと所有権を確保し、それらを全て1日で得点に変換する方法を見つけられれば、彼にはそうするあらゆる誘因があり、そうしない誘因は皆無だ。
これは持続不可能だ。常軌を逸してでっち上げられたゲームで得点を獲得することで地球との関係を維持することはできない。
健全な惑星を維持するには、まず地球を脱ゲーム化する必要がある。心の中で作り上げたこの奇妙なゲームに従ってではなく、実際の現実に従って我々は世界に対処し始めなければならない。我々は、より多くの得点を獲得するため互いに競争するのではなく、全ての人の利益と生物圏の利益に向け、我々全員が協力する新しいシステムを構築する必要がある。地球上の生命の条件に従って、地球上の生命に関わるようになるまで、私たちは健康と調和の中で生きる能力は得られない。
ある程度成熟したら、ビデオゲーム・コントローラーを置き、外に出て、人生を送り始める必要がある。それは我々集合的な人種にも個人にも当てはまる。
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画像はアドビ・ストックから。
記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2023/08/18/de-gamify-the-earth/
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