連中の類似点は連中の相違点より重要だ:物語のマトリックスの端からのメモ
アメリカ外交政策によって、一体どれだけの苦難や破壊が解き放たれるかを人々が本当に理解すれば、実に破壊的なアメリカ外交政策決定を支持するため常に団結する二大政党間の些細な違いについて大騒ぎするのをやめるはずだ。
ケイトリン・ジョンストン
2023年8月13日
この記事の英語朗読を聞く(Tim Foleyによる朗読)。
先週の反戦左翼集団に関するニューヨーク・タイムズのマッカーシー赤狩り風大当たり記事の結果
- 一人のアメリカ上院議員がアメリカの左翼集団に対する政府調査を要求している。
- 左派のニュース・サイトがツイッターで禁止された。
- ネヴィル・ロイ・シンガムのウィキペディア・ページは、今やNYTの記事の鏡だ。
このどれも偶然ではなかった。これは帝国の露骨な物語管理操作だった。もっとあるはずだ。ニューヨーク・タイムズは、どういうわけか、欧米世界全体のニュースの話題を設定することになったくだらない軍国主義プロパガンダのぼろ屑だ。
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ウクライナでアメリカが故意に戦争を引き起こした証拠の山があるにもかかわらず、ウクライナでの戦争がアメリカにどれほど利益をもたらすかに関してアメリカ当局が絶えず話しているにもかかわらず、ウクライナでアメリカ帝国が戦争を故意に引き起こしたと言うのは依然禁じられている。
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https://twitter.com/aaronjmate/status/1689731357511917569
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アメリカ外交政策によってどれほどの苦しみと破壊が解き放たれているか人々が本当に理解すれば、実に破壊的なアメリカ外交政策決定を支持するため常に団結している二大政党間の些細な違いについて、大騒ぎするのをやめるはずだ。
民主党と共和党の国内政策のわずかな違いによって引き起こされる人間の苦難は、外交政策の超党派性によって引き起こされる苦しみにより桁違いに矮小化されている。連中が同じな様子は、連中が違っている様子より遙かに重要だ。
https://twitter.com/caitoz/status/1689408024006512640?s=20
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連中が実際は受動的まとめ役なのに、積極的な指導者だと思うのは、アメリカ大統領に関する大きな誤解だ。連中は自分の構想やイデオロギーに従って政府を積極的に率いるのではなく、毎年帝国の様々なニーズに応え、推進しているの。それが政権内の帝国管理者が日々、諜報と国家安全保障状況説明でしていることだ。その時点の大統領が受け入れられるような言葉を使って、その日の帝国ニーズは何か、そしてそれらニーズを推進するため何をしなければならないかを記者に説明するのだ。
アメリカ大統領連中の主な違いは、多くの場合、彼らが周囲の帝国管理者が帝国権益を促進する必要がある理由を説明するため使う物語に帰着する。進歩的大統領 人権を推進するためにはシリア人を殺す必要がある。保守的大統領 国家の安全を守るためシリア人を殺す必要がある。帝国の仕組みに不慣れな大統領は、帝国の機械の歯車を回し続ける方法を理解している帝国管理者に囲まれ、それら帝国管理者は、大統領が耳を傾けるようなやり方で、何をする必要があるか説明するのだ。
これが、ある政権から次の政権で、帝国が同じように動き続ける大きな部分だ。全ての大統領は、全員同じ大学に通い、政府機関やシンクタンクや政党政治や軍産複合体の助言/ロビー活動やマスコミ評論家の同じ回転ドアの雇用世界を移動するDC沼地の怪物連中に「助言」されている(つまり:指示されている)彼ら全員アメリカ一極世界覇権の永続化を促進するため、アメリカ大統領に何が求められているかを理解している。
これら沼地の怪物は、選挙で変わる政治家の出入りと無関係に維持される恒久的政府構造の一部で、大統領がどれほど反抗的や反体制的なふりをしても、文字通り全ての大統領政権の奥深くの肝なのだ。その恒久的政府構造が、大統領が反対のイデオロギーの新しい大統領に取って代わられた時でさえ、帝国の大規模な動きが変わらない理由だ。公式に選出されたアメリカ政府は変わるかも知れないが、本当の政府は変わらない。
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https://twitter.com/caitoz/status/1689583790208000000?s=20
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NATOの左翼は「私はアメリカ帝国とその戦争挑発には強く反対するが、ウクライナでのアメリカ帝国の核瀬戸際政策は完全に100%支持し、アメリカ帝国がこの戦争を引き起こし長引かせるためしたことについてあらゆること言う連中は怒鳴りつける必要がある」と言っているようなものだ。
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全ての主要国際紛争や交渉は、最終的に、アメリカが中国の台頭を阻止するために働き、中国がそれらの取り組みを回避するため働いていることに要約される。中東政策、ロシア政策、アフリカ政策、オーストラリア政策、中南米政策。それらは全て最終的に中国に帰結する。
だからこそ、中国に焦点を当てるため、アメリカはロシアや中東との戦争挑発をやめるべきだと右翼「ポピュリスト」が言って反戦英雄のように振る舞うのはばかげている。全て中国が狙いだ。全て同じ狙いだ。連中は民主党に反対なのではない。
これは全て、数十年前、ソビエト連邦崩壊後に他のライバルの超大国が出現しないようにする政策をアメリカが確立した時に始動した。
アメリカが世界における善の勢力であった場合や、中国と比較して世界における善の勢力であった場合には、どれも必ずしも問題ではない。だが明らかにそうではない。
https://twitter.com/orikron/status/1689583132347912192
だから今、恐ろしい世界的紛争に向けて我々急速に加速しているが、それは明らかに、全ての強力な諸政府が互いに仲良くした場合より世界を遙かに悪い場所にする権力構造の継続的支配を確実にするためだ。
希望は、熱い戦争になる前に中国が降参するだけのようだ。帝国管理者が何十年も望んでいた通りに、中国がアメリカに中央集権する権力構造に吸収されるのだ。しかし中国は降参する用意がないようだ。中国は国家の自主権の維持を意図しているようだ。
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彼等の内面生活を我々は何も知らず、人間活動によって絶滅に追いやられている巨大な脳のクジラで世界の海が一杯なのに、人間以外の知性が宇宙にある可能性について興奮して話し続けるのは実に愚かだ。
鯨類の内面生活は我々にとって全くの謎だ。その脳で彼らが何をしているのか、彼らの心の内面がどのようなものか我々は知らない。マッコウクジラは動物界最大の脳を持っている。尾を上下させるのに9キログラムの脳は必要ない。しかし彼らがそれを何のために使っているかに関する好奇心はほとんどなく、汚染や船の衝突や漁網や乱獲や、ソナーで彼ら全員を我々が殺しながら、宇宙で知的生命を探しているのだ。我々がそれを理解する前に、我々の目の前で高いレベルの人間ではない知性を殺すことになるのかも知れない。
我々は愚かだ。
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