最長の日の後ロシアで何が起きているのか?
ペペ・エスコバル
2023年6月27日
The Cradle
6月24日土曜、最長の日にロシアで起きた異様な出来事の第一草稿は、我々を全く新しい新たな厄介ごとへと導く。
世界の圧倒的大多数は次に何が起こるかを知りたがっている。チェス盤の重要な駒を調べてみよう。
セルゲイ・ラブロフ外相はずばり要点を述べている。覇権国の手口は、利益を得られる時は常にクーデターの試みを支援することだと彼は皆に想起させた。これは欧米諜報機関が「最も長い一日」に関与したのかどうか、そしてどのように関与したかをFSBが積極的に調査している事実と一致している。
プーチン大統領は実に明快だった。
「彼ら[欧米とウクライナ]はロシア兵がお互いを殺し合い、兵士と民間人が死に、最終的にロシアが負け、我々の社会が崩壊し、血なまぐさい内戦で窒息するのを望んで(...)連中は前線といわゆる反攻失敗に対する復讐を夢見て、もみ手をしたが誤算した。」
CIAお馴染みの代弁者ワシントンポストを通じて、彼らが「反乱」について知っていたと漏らしたにもかかわらず、アンソニー・ブリンケン国務長官以下全員が欧米諸国への合図で、必死に距離を置こうとしている。
狙いは痛々しいほど明白だった。あらゆる面で負けているキエフは、偽ロシア"内戦"の全面報道によって儀式的に葬られるはずだ。
まだ決定的証拠はない。しかし「反乱」がどのようにCIA/NATOに仕組まれたか示すためFSBは、いくつかの指針に従っている。この壮大な失敗は、来る7月11日のビリニュスでのNATOサミットを一層白熱させる。
中国も、ラブロフ同様ずばり要点を言った。環球時報は「ワグネルの反乱がプーチンの権威を弱めるという考えは欧米の希望的観測だ」と主張し、クレムリンの「強力な抑止力」は権威を更に高めている。それはまさにロシアの読みと同じだ。
6月25日日曜すぐに北京に飛んだアンドレイ・ルデンコ外務副大臣の重要な訪問後、中国は結論に達した。これこそ鉄壁の戦略的パートナーシップが実際どう機能するかだ。
人目を引くPR活動としての「反乱」
最長の日の要点のこれまでのところ最良の説明は、確実にロスティスラフ・イシェンコによるものだ。
世界の圧倒的多数は、プリゴージンの芝居が、結局、欧米諸国を呆然とさせ、混乱させ、粉々にしたのを喜ぶだろう。全てがロシア社会と軍隊内で完全な混乱を解き放つはずだったでのではあるまいか?
偽の電光石火「反乱」が進行中の間でさえ、ロシアはキエフ軍を攻撃し続けた。ちなみに「反攻」の主要段階がまさに6月24日夜に開始されていたと語られていた。それは予想通り、もう一つのはったりだった。
ロシアに戻ろう。「反乱」は、非常に複雑なプロットに組み込まれており、最終的に、(圧倒的多数のワグネル兵士ではなく、司会進行役プリゴジンによる)単なる、もう一つの軍事デモとして広く解釈された。「反乱」は欧米による人目を引くためのPR活動であることが判明し、世界中が消費した一連の(最終的に色あせた)写真だった。
だが今や事態はさらに深刻になるはずだ。
ラブロフは、またしても、常に自己を美化する小さな王様エマニュエル・マクロンがアメリカと一緒に演じている役割を指摘した。「事態の進展に、NATO指導者たちが固執している呪文の、ウクライナがロシアに戦略的打撃を与える脅威を実現する機会をマクロンは、はっきり見たのだ。」
だからキエフや欧米集団マスコミと同様、マクロンはモスクワに反対して働く単一の"機械"の一部であり続けているとラブロフは付け加えた。これはマクロンの日曜の介入について「欧米の軍事、経済、情報機関全体が我々に対して動き始めた」と述べたプーチンとつながっている。
そしてそれは事実だ。
「長期経済封鎖」に賭ける
別の事実が、地平線上の一層不吉な雲に追加される。
誰も注意を払っていなかったが、国家安全保障当局者のミニ会議が6月の運命的な24日と25日にコペンハーゲンで開催されていた。
彼らが「ウクライナの平和」について話し合ったのは確実だ。議長は他ならぬアメリカ国家安全保障補佐官ジェイク・サリバンだった。
会議には、ブラジル、ドイツ、イギリス、フランス、イタリア、デンマーク、インド、カナダ、サウジアラビア、トルコ、南アフリカ、日本、ウクライナ、そして非主権EUの有名なユーロ官僚が出席した。
3人のBRICSと2人の意欲的なBRICS+メンバーと並ぶG7の大多数に留意願いたい。
この文脈で「ウクライナの平和」とは、1991年の国境へのウクライナ回復とモスクワによる巨額の「賠償」の支払いで完了し、ロシアの完全な戦略的敗北となる、いわゆる10項目の「ゼレンスキー和平計画」を意味する。
中国がその一員ではなかったのも不思議ではない。それでも、最も弱いノードと呼びたい3つのBRICSがいた。BRICSとBRICS+の将来のメンバーは、ウクライナに関し「行儀よくする」ようた覇権国に執拗に口説かれ、および/または本格的ハイブリッド戦争にさらされている6つの「揺れ動く国々」だ。ブラジル、インド、南アフリカ、トルコ、サウジアラビア、インドネシア。
次に、ロシアに対する経済戦争を全く新しい段階に引き上げるとEU常駐代表代理のキリル・ログビノフが証明した11番目のEU制裁パッケージがある。
ログビノフは「ブリュッセルはできるだけ多くの国をこの戦争に引きずり込むつもりだ(...)ロシアに取り返しのつかない損害を与えるのが目的だと言われた電撃戦の失敗から、我が国に対する一種長期的経済封鎖の確立を目的とした複数の動きによるゲームへの明確な移行がある。」
それは希釈しないハイブリッド戦争の分野で主標的はこの6つの「揺れ動く国々」だ。
ログビノフは「EUは常に恐喝と強制を使用することを好む。EUは多くの国にとって最大の経済パートナーで、投資源で、資金提供者でもあるため、ブリュッセルは明らかに圧力をかけるのに十分な影響力を持っている。したがって制裁迂回に対するEUの戦いは、長く妥協のないものになると予想される。」
そこで、禁止品をロシアに再輸出したり、いわゆるロシア原油価格上限を考慮せずに石油取り引きに携わったりした「疑いがある」第三国企業に対する域外制裁、EU風ブラックリスト制裁にようこそというわけだ。
ベラルーシの太陽下での楽しみ
非常に多くの安っぽいスリルの中で、最長の日(そしてそれ以前)の主演俳優の次の役割は一体何だろ? そしてそれは重要なのだろうか?
たとえば漢王朝や唐王朝の末期の、中国混乱の時期、その理由は常に武将が皇帝の命令に従わなかったことを想起させるのを中国学者は好んでいる。
オスマン帝国のイェニチェリ(当時のワグネル)は、スルタンを守り、彼の戦争で戦うことを目的としていた。結局彼らは誰がスルタンになれるか決定することになった。ローマ帝国の軍団が誰が皇帝になるか決定することになったのと同じように。
中国の助言は常に先見の明がある。あなたの兵をどう使うか注意しなさい。戦いの大義を彼らが確実に信じるようにしなさい。そうでないと彼らは方向転換し、あなたに噛みつく。
そして、それは我々を再び話を変えるプリゴジンへと導く(彼はこの専門家だ)。
今彼は、6月23〜24日は彼の不満を表現するための単なる「デモ」だったと言っている。主目的はロシア軍に対するワグネルの優位を証明することだった。
そう全員がそれについて知っている。ワグネルの兵士は、リビア、シリア、中央アフリカ共和国、ウクライナで10年以上もの間、連日戦闘に参戦している。
そしてそれが彼が「ワグネルは何の抵抗にも会うことなく700km進んだ」ロシアが最初から彼らに戦争を担当するよう頼んでいたら、戦争は2022年2月24日夜までに終わっていたはずだ。」と自慢できた理由だ。
プリゴジンはワグネルのベラルーシ管轄下移管の可能性をめぐり余分な戦争の霧を敷いて、ベラルーシとの取り引きをほのめかしている。NATOは既に事前に恐れている。来月のビリニュス・サミットで課される軍事予算が更に膨らむのをご期待願いたい。
「ヴィオルストカ」(「レイアウト」)によると、少なくともワグネル戦闘員8,000人を収容するキャンプは、ベラルーシのモギリョフ地域に既に建設されている。
背後にある本当の話はベラルーシがかなり長い間ポーランドの猛攻の可能性を予想していることだ。並行して、NATOを過剰に異常な精神状態にすることで、リヴィウとキエフ間で新しい戦線開始をモスクワが検討している可能性がある。
ベラルーシのワグネルは完全に理にかなっている。ベラルーシ軍は正確には強力ではない。ワグネルはロシアの西部戦線を確保する。それは比喩的にさえ、NATOに大地獄をもたらし、彼らに更に天文学的金額を費やすよう強いるだろう。そしてワグネルはベラルーシ空港を楽しく利用し、ブランドを変えて西アジアとアフリカでの活動を推進できる。
最長の日以降に起きたことは全て、実行中の一連の新しい劇的展開の一部だ–Netflixが提供するものより遙かに魅力的だ。
しかしロシア世論の大多数が本当に期待しているように見えるのは、もう一つの茶番劇『ワルキューレの騎行』ではない。彼らはソビエト式官僚沼地の本格的排水と、この「ほぼ戦争」をできるだけ早く論理的結論に導く本当の誓約を期待しているのだ。
本記事で表明される見解は必ずしもクレイドルの見解を反映しているわけではない。
記事原文のurl:https://thecradle.co/article-view/26461/what-happens-in-russia-after-the-longest-day
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Alex Christoforou 警官による少年殺害に対する国民の怒りをよそに、エルトン・ジョンコンサートに行くマクロン、グレタ・トゥーンベリ、ゼレンスキー訪問。
Farage canceled. Macron, Elton John concert. Lavrov doubts sanity of west. Bono, Elensky merch. 36:35
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「本日から7月! IWJの今期第13期も残り1ヶ月! 累積不足額を少しでも減らせるよう、緊急のご支援をよろしくお願いいたします!!」
本日未明、「【IWJ号外】ノルドストリーム爆破のスクープで世界中の注目を集めた伝説の調査報道ジャーナリスト、シーモア・ハーシュ氏が『プーチンの立場がかなり強くなった』と『プリゴジンの乱』を分析!」を出しました!
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