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2023年5月 9日 (火)

全てが偽物で愚かなため、今やアトランティック誌表紙イラストを描くボノ

2023年5月3日
ケイトリン・ジョンストン

この記事の英語朗読を聞く(ティム・フォーリーによる朗読)。

 U2の歌手ボノは帝国主義プロパガンダぼろくず「アトランティック」誌のイラストを文字通り描いているが、それは地球規模帝国の断末魔の苦しみの際にディストピア文明で起きることだからだ。

 「ボノはアトランティック誌の表紙をスケッチするのが好きなので、この雑誌は彼を雇った」という見出しのワシントンポスト記事は「ボノはアトランティック誌表紙の二次創作に夢中なので、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領を主役にする雑誌6月号の表紙イラストに招ねかれた」と報じている。

 昨年私たちが見たドン引きさせられるゼレンスキーの実績の山へのボノ最新の貢献は、長年の戦争宣伝屋アン・アップルバウムジェフリー・ゴールドバーグによる記事のための表紙イラストだ。この紛争の中で、核戦争を引き起こす可能性が極めて高いと大半の専門家が同意しているクリミア奪還をめざすウクライナ攻撃を記事は支持している。

 最近、欧米リベラル派がマスメディアの戦争プロパガンダ屋に吹き込まれる子どもじみた「善人対悪人」の枠組みをご理解頂くためにアップルバウム・ゴールドバーグ記事の段落をご紹介しよう。


 「時に、戦争は独裁政治と民主主義間、または独裁と自由間の戦いだと説明される。実は、二つの対戦相手の違いは、単にイデオロギー的なだけでなく、社会学的でもある。ウクライナのロシアに対する闘いは、ヒエラルキーに対するヘテラルキー(単一の最高権力がない体制)の戦いだ。オープンで、ネットワーク化された柔軟な社会は、草の根レベルでより強力で、誰もが認識しているより、ワシントン、ブリュッセル、シリコンバレーとより深く統合されており、非常に大きく、非常に腐敗したトップダウン国家と戦っているのだ。一方では、農民は自分の土地を守り、20代のエンジニアが、どこの20代のエンジニアでも馴染みの道具を使って、空に監視装置を作る。一方司令官は、スターリンがかつてナチスに対しシュトラフ部隊、つまり懲罰部隊を派兵したように、古代の骨に取りつかれた独裁者の指揮下、武装不十分な徴用兵を虐殺されるべく次々派兵する。「選択は自由と恐怖の間にある」とゼレンスキーは我々に言った。

 多くの欧米人は「ブラディ・サンデー」や「プライド(In the Name of Love)」などのU2の曲を聴きながら若々しい反抗的情熱の最初の沸き起こりを感じたが、今や戦争犯罪者ジョージWブッシュを「とても好きになった」と言い、世界経済フォーラムで資本主義を称賛し、戦争屋リンジー・グラハムと協力してシリアに関するアメリカ帝国の言説を推進し、キーウの地下鉄でアメリカ帝国の言説を支援するため「ウクライナを支持する」を歌うボノの声を聞く。そして彼がもはや、これ以上帝国の道具になれないように見えたまさにその時、彼は表紙にゼレンスキーの画を描くため世界最悪の軍国主義の中途半端なぼろきれに雇われたのだ。

 主流文化が権力者に奉仕するよう設計されている高度に管理された社会では、それだ物事の進み方なのだ。大衆の心が絶えず大規模心理的操作によって形成され、必ず金持ちや権力者に奉仕する形で考え、話し、働き、消費し、投票し続けるようにされている社会。主流派に注目されて最高位に昇格されるあらゆるものは、この狙いを推進する(または少なくともそれに無害で)、この狙いに対して潜在的脅威になると、即座に、修正または疎外されて主流派の注目から遠ざけられる。

 このダイナミクスは漫画シンプソンズの登場人物がウクライナ国旗を振り、ジェネラルダイナミクスがスボンサーのドローン操縦者に関するオペラなど、我々の文化混乱の中、実にびっくり仰天するような、とんでもないがらくたを浮上させかねない。

 

 上記最後のものに関するResponsible Statecraftのコナー・エコールズ発言はこうだ。


 この秋、DCの住人は予期せぬ妊娠のため最愛のF-16を離れ「椅子に座り観戦する部隊」に加わることを余儀なくされたジェスという名の空軍エースに関するオペラ「グラウンデッド(地上勤務)」の世界初演という特別なもてなしを楽しめる。

 ショーの中で、この「腕利き」パイロットはラスベガスのトレーラーから、アフガニスタンのドローンからロケットを発射する精神的影響に取り組む。「ジェスが昼はテロリストを追跡し、夜は娘を揺すって寝かしつけると、二つの世界の境界は危険なほど透過性になる」と宣伝は言う。

 本上演は世界最大兵器企業の一社であるスポンサー(そしてジェスお気に入りの飛行機メーカー)ジェネラルダイナミクスにより実現します。劇作家ジョージ・ブラントが脚本を書き、メゾソプラノのエミリー・ダンジェロとトニー賞受賞作曲家ジャニーン・テソリにより上演されます。

 「セサミ・ストリート・フランチャイズとCIAの隠れ蓑USAID国際開発庁とのイラクでのコラボに関する「人道的介入」主導者サマンサ・パワーの熱心なツイートもある。

 アメリカ帝国のおかげで人々は常にこのようなものを見ており、個別にそれらはあまり良く見えないが、人々がそれらに気づき始めると、それを我々が暮らしている深く病んだ文明の症状として認識するようになる。我々の心の琴線が、資本主義や帝国、寡頭制を支持するため想像できる限りの最も不快な形で引っ張られて、高貴な響きの大義に隠れ強力な反社会的人間連中に利益をもたらす価値観へと操られるのだ。支配者連中が人道主義に口先だけで賛同し、虹色の旗を振り、我々人類を絶滅へと追いやる体制を支持するため、私たちはネズミのように仕込まれるのだ。

 これがディストピアの様相だ。思考を支配され考えずに行動する人々の群れが、毎日あらゆる方法でこれより高い目的はないと伝える画面に再生される拍子に合わせ、環境汚染による生態系破壊やと核兵器による皆殺しに向かって無意識に行進する。軍産複合体が資金提供するドローン操縦者に関するフェミニスト・ロック・オペラや、サマンサ・パワーがイラクの子供を心理的に植民地化するのを助けるクッキー・モンスター。ボノがマーティン・ルーサー・キング・ジュニア暗殺に関する心からの歌を歌って帰宅し、アトランティック誌の戦争プロパガンダ記事の表紙を描く。

 まるで連中が我々の心にコンクリートを注いでいるようだ。我々の魂に目隠しするようだ。我々を麻痺させ、気を散らせ、鎮静剤を飲ませ、現地の下層階級連中が帝国機械の動作を邪魔しないようにするのだ。地球がこれまで見た中で最も醜い構想のいくつかを実現するために、連中は人類の美しく神聖なものを殺している。

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記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com/2023/05/03/bono-is-doing-illustrations-for-the-atlantic-now-because-everythings-fake-and-stupid/

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 Alex Christoforou (冒頭から1:15秒ほどまで)クリスティア・フリーランドとの対談での「ウクライナ勝つべし」ヒラリー発言に会場スタンディング・オベーション映像は驚愕。彼女の発言にではなく、スタンディング・オベーションする聴衆に。

Syria in Arab League. Surovikin's Bakhmut trap. Odessa bridge strike. Putin makes it rain. 30:51

 大胆にも(無謀にも?)ハリコフからウクライナ政府の悪逆非道をネットで報じていたゴンザロ・リラがウクライナ保安庁SBUに逮捕された。もちろん属国大本営広報部大政翼賛会は一切報じない。そもそも彼は英語で発信しているので日本人聴取者はわずかだろう。

 ハンバーガーを店内で食べるか持ち帰るか、英会話できれば十分。「まともなyoutube海外情報を聞き取る力は決してつけさせない」と文部教育破壊省は固く決意しているはずだ。先生方、ゴンザロ・リラやミアシャイマー教授のyoutubeを聞いておられるだろうか?

 青木保氏発言叩きをするたいこもち発言しか属国メディアは報じない。比較にならない激烈さでイギリス王室を批判するGeorge GallowayのMOATSのことは報じない。イギリス王室の凄惨な歴史を語るインド放送局の爪の垢を煎じて飲むべし。

King Charles’ Bloodstained Crown | The Untold Story of UK Royals | Flashback with Palki Sharma 8:09

 《櫻井ジャーナル》ゴンザロ・リラ逮捕を報じている。

米国の「大本営発表」を否定する事実を伝えてきたジャーナリストが逮捕された

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名

米国は主敵をイラン・イラク・北朝鮮などから、再度「ロシア」「中国」を敵とする「新冷戦」に。その時バイデン政権は安倍元首相をどの様に位置づけるか

 日刊IWJガイド

「オーストラリアがイベルメクチンの処方制限撤廃、新型コロナで使用可能に! ファイザーとモデルナがワクチンで莫大な利益をあげた後だから!?」

米大統領選挙候補 ロバート・ケネディ・ジュニア氏が、独立メディアのインタビューで、「ロシアにとってこの戦争は命懸けだ」「ロシアはミサイル戦で我々より優位にある。私たちはウクライナで失ったミサイルを補充することはできない」と発言! ウクライナ紛争は米国のネオコンが2014年に反ロシア政権を樹立し、東部住民を迫害したことが原因だと説明、大統領になったら「即時停戦する」と明言! 2014年以来、IWJが報じてきたことと、ロバート・ケネディ・Jr.氏の主張していることには、ほとんど変わりはなし! 事実・真実はひとつ!

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