実に長い年月、中国粉砕を計画している欧米
2023年4月7日
ケイトリン・ジョンストン
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月曜「中国はアメリカ人を殺す準備をしている、我々は自身を守る準備をしなければならない」と帝国プロパガンダ屋ゴードン・チャンがフォックス・ビジネス・インタビューで言った。
周知の通り、中国の差し迫った破たんという間違った予想をして20年以上過ごしたことで有名なチャンは将来の対台湾攻撃を論じながら奇怪にもこの発言をしたのだ。台湾は、もちろんアメリカではなく、台湾と本土間のどんなあり得る戦争も、一人のアメリカ人も巻き込む必要がない中国間紛争で、チャンはほぼ確実にどんな状況下であれ、いつの日か中国軍との戦闘に従事する「人」ではあり得ない。
実際まさに正反対が真実なのに、中国がアメリカ本土でアメリカ人を威嚇しているかのようにチャンは物語を描き出す。アメリカは何年も軍事的に中国を包囲しており、その取り組みを急速に速めている。
Philippines Announces Locations of Four New US Bases
— Antiwar.com (@Antiwarcom) April 3, 2023
Three bases are in the north, facing Taiwan, and one is in the South China Sea province of Palawan
by Dave DeCamp@DecampDave #Philippines #SouthChinaSea #Taiwan #China https://t.co/9tSTxaiUk7 pic.twitter.com/3h3auIPPKo
つい先日フィリピンが中国に最も近い北部の州で、アメリカが継続中の包囲作戦で使用する四つの軍事基地を発表した。
Antiwarのデイブ・デキャンプはこう書いている。
フィリピン基地の三つが北フィリピン州にあり台湾を巡る紛争の集結地として使えるから、この動きは中国を怒らせるだろう。アメリカはカガヤン州北部にあるラロ空港とカミロ・オシアス海軍基地使用も認められるだろう。隣接のイサベラ州でアメリカはキャンプ・メルコール・デラ・クルーズの使用も認められるだろう。
米軍はアメリカと中国間緊張の主要源である係争水域南シナ海の島パラワンにも拡張できるだろう。アメリカはパラワン最南端のバラバク島の使用も認められるだろう。
新基地はアメリカが、現在使用できる五基地に加えるもので、フィリピンで部隊を巡回させるのが可能な基地の合計が九つになる。フィリピンにおける拡大は中国との将来の戦争準備として、この地域で軍事資産を強化するアメリカの取り組み上、重要な措置だ。
だから、ここで侵略者が誰か、誰が誰を攻撃準備しているかは実に明確だ。ゴードン・チャンのような帝国情報操作専門家は、あからさまなアメリカ包囲に対し中国が自身を防衛する中国の武装化を、アメリカを攻撃するためだと説明してウソをついているに過ぎない。
面白い事実。この包囲が起きていると言うことに対し、中国は頭がおかしく妄想だとアメリカ当局者は往々しらばっくれる。「殺害願望:第二次世界大戦以来の米軍とCIA介入『邦訳『アメリカ侵略全史』』」という1995年の本でウィリアム・ブルムは下記のように書いた。
1966年3月、ディーン・ラスク国務長官は対中国アメリカ政策に関して議会委員会で話をした。ラスクは「時に共産主義中国指導部が脅迫され、包囲されているという考えに取りつかれているように思える」のに当惑していたように見える。彼は中国の「アメリカと国境の周りの他の国々が中国本土を侵略し、北平[北京]政権を破壊する機会を求める想像上の、ほとんど病理的考え」について話した。国務長官は秘書は更に付け加えた。
「北平のアメリカに対する「恐れ」がどれほど本物か、それが国内の政治的目的でどれほど人為的に誘発されているかは中国共産党指導部だけが知っている。だが西太平洋と東南アジアから我々の影響と活動排除したいという彼らの願望は、我々が彼らを脅迫しているという恐れが動機ではないと私は確信している。」
もう一つ1の面白い事実。2021年のダニエル・エルズバーグによる暴露で、今我々は、アメリカが中国本土に核攻撃を開始する計画実行を本気で考えた八年後、アメリカは中国を攻撃したいとを望んでいると中国が考えるのが、どれぐらい頭がおかしく、被害妄想かと国務長官が発言したのを知っている。
Daniel Ellsberg is challenging the constitutionality of the Espionage Act—openly breaking the law to expose an insane Pentagon plan to use pre-emptive nuclear strikes on mainland China in a Taiwan conflict, despite US officials considering nuclear retaliation "very likely." https://t.co/7tCTRIr3tt
— Edward Snowden (@Snowden) May 23, 2021
長年あらゆる党派の主流欧米帝国主義者は彼らが世界支配を続ければ、中国との激しい紛争が将来ある時点で必然だと認識していた。2005年の本「Superpatriot」でマイケル・パレンティは当時アメリカ外交政策を支配していた一極主義ネオコン「PNAC」(新しいアメリカの世紀のためのプロジェクト)イデオロギーは究極的に中国と将来の紛争に向けられていると書いた。
「PNAC計画は中国との戦略的対決と、世界のあらゆる場所で、より大きな永久軍事存在を構想している。目的は権力そのもののためだけでなく、世界の天然資源と市場を支配する権力、世界全ての国の経済を民営化し規制緩和する権力、そして北米を含むあらゆる場所の人々の背中を持ち上げる権力です。無制限のグローバル「自由市場」の恩恵を。
目的は権力のためだけでなく、世界の天然資源と市場を支配する力、世界全ての国々の経済を民営化し規制緩和する権力、北アメリカを含め全ての人々に無制限のグローバル「自由市場」の恩恵を高く掲げる権力だ。究極の目標はいかなる競合の可能性がある他の超大国の出現を阻止し、実際のグローバル資本主義支配権のみならず、アメリカ・グローバル資本主義の支配権を保証することだ。」
だが、このぼんやり現れる紛争のきらめきは、ずっと前から欧米帝国主義者の目には見えていたことを皆様はおわかりだ。(チャーチルの死の一年後1966年まで発表されなかった)1902年のインタビューで「野蛮な国々」に対する「アーリア人種」支配を維持するため、将来ある時点での中国分割支持をチャーチルは率直に発言していた。
東洋は興味深く、西洋から来る人々以上に誰にとっても、より貴重で興味深くあり得ない。
私は我々が中国人を支配し連中を規制するべきだと思う。文明国はより強力になるにつれ、より冷酷になり、いつ何時武装し文明国を脅かす可能性がある巨大な野蛮国の存在を世界がイライラしながら耐える時が来ると私は信じている。私は中国の最終分割を信じている。私は究極的にと言っている。我々が目の黒い内にそれをしなければならないようにはならないように願う。アーリア人種が勝つことに疑いはない。
ここで「分割」という単語はより小さい国に、すなわち小国乱立させることを意味する。今日に至るまで欧米帝国主義者がロシアやシリアなどの従順でない国の分割を要求するのを我々は見ており、我々は中国に対し、北京から永久に新彊や香港や台湾のような地域を切り離そうとする動きでこれを目にしている。
中国の途方もない巨大さや社会的一体性や戦略地政学的な位置は、長年独占支配能力の確保を望んでいる欧米帝国主義者にとって将来の潜在的問題として認識されており、今我々は全てが頂点に達するのを目にしているのだ。チャーチルは将来の中国との対決についてこう言った。「紛争は常に恐ろしいことが確実で、今の核時代、1902年にそうだったより遙かに本当だから我々の目の黒いうちにそうせねばならなくならぬよう私は願う」。
そして今実際我々はそれをしなくて良いのだ。我々はどんな日であれ、そんなことをしなくて良いのだ。我々が中国との非常に危険な紛争に押しやられている理由は、この欧米帝国主義者が連中の世界覇権支配を維持する唯一の方法だからだが、連中の世界覇権支配は我々を際限なく核を使った瀬戸際外交と迫る生態系破綻を拡大させるまでに至らせた。事態は大変うまくはいっていないと私は言いたいのだ。
欧米が他の大国の存在を受け入れ、地球上の全員を支配しようとするのをやめられない理由はない。我々は長い間苦しみ更に多くの権力と支配を確保する名目で死に向かって絶えず我々の世界を押しやる専制君主に支配されてきたが、我々は彼らの支配を受け入れる必要はない。彼らは我々人類に対し健全な理念を持っておらず、連中の人数より、我々の人数の方が遙かに多い。連中の支配は十分な人数の我々がそう決定した瞬間に終わる。
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ウクライナの現状、Scott Ritter氏の下記解説と属国軍事評論家解説は真逆。後者、TVで見たわけではなく、Youtubeで短時間見ただけ。連中のご託を聞く気力は出ない。
"Russia IS WIPING THEM OUT, "300,000 Ukrainian Soldiers Got WIPED OUT”
Clare Daly議員「ヨーロッパはアメリカと言う犬の尻尾」
Clare Daly: Europe has become the tail of the US dog, shot itself in its feet 23:25
今朝の孫崎享氏メルマガ題名
韓国、米側のウクライナへの兵器支援要請と殺傷兵器を当事国に輸出しないという従来政策の間で揺れ。この間の韓国内動向を米国の信号情報が把握。これが今回の米国政府機密文書の漏洩に含まれていた。「同盟国」韓国が盗聴されていた問題の対応を韓国検討
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