全ての役人が記者にこのように尋問されるのを想像願いたい
2023年3月29日
ケイトリン・ジョンストン
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先日国連記者会見で、中国のグローバル・テレビジョン・ネットワークの徐徳志と国連事務総長のファルハン・ハク副報道官の間で、シリアの米軍駐留に関して興味深いやり取りが行われた。このやりとりは国連当局者が示した馬鹿げた親米偏見と、ジャーナリストが記者席ですべきことをした時、どれだけ真実が暴露されるかを示す方法の両方にとって興味深いものだ。
過去シリアで現地取材をしたことがある徐は、先週シリア東部の米軍基地への攻撃で複数の米軍兵士が負傷し、アメリカ請負業者が殺害されたことについて、ハクにいくつか挑戦的な質問をした。回答の中で、ハクはシリアに米軍はいないという極端に誤った主張をし、シリアの一部の米軍占領が違法かどうか言うのを拒否した。
このやりとりの重要部分の国連記録は下記のとおり(強調は筆者が追加)。
徐: シリアの主権と領土保全を尊重するよう全ての人に奨励しないのか?
ハク:もちろん、それは当然のことで、シリアの主権と領土保全が尊重されるのは明らかだ。同時に外国軍の状況の複雑さを認識しているが我々は彼らに自制するよう求める。
徐:しかし、シリアにおける米軍駐留は違法と思うかどうか?
ハク:それは我々が現段階で扱っている問題ではない。戦争がおこなわれている。
徐: しかし、それは...今週大いにどこかで聞いたように聞こえるからだ。私たちは国連憲章や国際法や関連決議について多くのことを話している。しかし、招待なしでの他国駐留は、私には何か別のものに思える。
ハク:分析はあなたにお任せする。そこには...この段階では何の...
徐:シリアの状況とウクライナの状況の違いは何か。
ハク:シリア国内に米軍はいない。 そして私は...持っていない。それは他のいくつかと類似の状況ではない。
徐:シリアに米軍要員はいないというのは確実か?
ハク:軍事活動はあると思う。しかしシリア現地駐留に関し私は承知していない。
徐:わかった。攻撃で5人の米軍兵士が負傷した。シリアに米軍兵士がいなかったら、どうして彼らは負傷したのか? 奇妙だ? それについてあなたに質問するべきだろうか? ところで決議について言えば、ここでの国際法は安全保障理事会2254(2015)の決議で、PA[前文]段落で「シリア・アラブ共和国の主権、独立、統一、領土保全、および国連憲章の目的と原則への強いコミットメントを再確認する」と述べていると私は思う。
ハク:ええ。私はそれを承知している。そして、ご覧のとおり、それは安全保障理事会メンバーに受け入れられている。
徐:そう。それで、再び私の質問に戻るが、私が今読んだ関連決議によれば、シリアで米軍基地で駐留するのは違法か?
ハク:関連決議はそれを求めており、我々は全ての国にそれを尊重するよう呼びかけている。現段階では私はこれ以上申し上げるつもりはない。
はっきりさせておくが、彼は国連職員だ。ハクは副報道官としての現在の役職にほぼ10年就いており、その立場の役割の一環として、シリアに関する質問に頻繁に答えている。
シリアに米軍要員がいるのは、あいまいで難解な秘密ではない。それは常に主流ニュースになっている。つい先日、ニューヨーク・タイムズ紙は"アメリカは、シリアに依然900人以上の兵士と数百人の請負業者を擁している"と報じた。
ハクは、この非常に重要で関連性がある常識を知らなかったか不正直に知らないふりをしていたのだ。この記者会見での彼の行動の最も慈悲深い解釈は、アメリカがシリアに軍隊を配備していることを彼は心から知らなかったということだ。
全体的に見れば、ウクライナに関する質問を国連職員がマスコミから日常的に受けながら、ロシアがウクライナに侵攻し、昨年以来そこで戦争しているのを知らないようなものだ。
ハクはパキスタン政治家の息子だが、純粋なアメリカ訛りを話し、アメリカに批判的な徐の質問をかわす彼の妙技はジェン・サキさえ感銘を受けるはずだ。人が想像できるどんな不都合な質問にも使える実に見事な逸らしだから、私のお気に入り部分は彼が「あなたの分析はあなたに任せる」と言った所だ。(「なぜあなたは今あなたの手に切断された人の頭を持っているのか?」「分析はあなたに任せる。」
徐の率直で知的に正直な質問はハクが頭の中が空っぽな帝国の従僕としての正体をさらすのに必要な全てで、こういうことが常に起きたら、世界がどれほど素晴らしいだろうかと空想せずにいられない
この反抗的尋問を、今月早々テッド・ラッソらを登壇させたホワイトハウス報道官カリーヌ・ジャン・ピエールに、トゥデイ・ニュース・アフリカのサイモン・アテバが7か月質問させないと文句を言って割り込んでホワイトハウス記者室で勃発した茶番と比較願いたい。
ジャン・ピエールを「憲法修正第1条を嘲笑した」とアテバが非難した際、記者団全員即座にホワイトハウス当局者擁護に飛びつき、想像可能な最も幻覚的手口で仲間のジャーナリストに背を向けて、黙れ、マナーを守れと家父長主義的に言ったのだ。
ロイター、AP、CNNなど非常に影響力あるメディアの記者は「敬意を払え!」「マナーに気をつけろ」と叫んでアテバを黙らせ、ある女性は打ちのめされた子供のように声を限りに「礼儀正しく!」と叫んだ。AP通信のジーク・ミラーはアテバの「行為」について謝罪し「先ほど見た行為を自宅で見ている人々に記者団から謝罪したい」と述べた。
この連中は世界最強力な政府の報道官を守る一種卑屈なおべっか使いだ。徐徳志が国連のファルハン・ハクに反抗的だったのと同様に、マスコミがジャン・ピエールに反抗的だったらどうなるか想像願いたい。実りある回答が得られるまで、どんな矛盾が露呈し、どんな偽善が明らかにされ、どんな不都合な質問で追求されるか想像願いたい。
その代わり、世界最強力な政府は意味ある答えをするのを巧みに回避する能力だけが取り柄の連中が代表し、連中の友人になることだけ望む権力を崇拝する仲間から感傷的ケツ舐めを受けるのだ。これは健全な変化の正反対で、機能する自由な報道の正反対だ。
地球上最も強力で破壊的な政府について、中国国営メディアの記者が不都合な質問をするべきではない。そもそもそれが仕事なのだから、欧米ジャーナリストが、こうした質問をするのに躍起になるべきだ。そうなっていない事実は、報道の自由がプロパガンダに置き換わり、説明責任が権力への盲目的奉仕に置き換わっていることを示している。
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米軍も核兵器も去るべきだとドイツ政治家Sevim Dağdelen 大本営広報部は決して報じない。
Geopolitical Economy Report
German leftist lawmaker says US soldiers and nukes must leave her country
デモクラシータイムス
植草一秀の『知られざる真実』
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米国の政治で異例の動き。前大統領トランプを起訴。トランプは2024年大統領選挙で共和党の最有力候補。罪状は2016年大統領選終盤にでた「不倫もみ消し疑惑」。共和党の対立候補デサンティス知事ですら「非アメリカ的」であり、「法制度の武器化」
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