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2023年3月18日 (土)

違う! オーストラリアは実際中国との戦争準備をする必要はない

2023年3月7日
ケイトリン・ジョンストン

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 中国との戦争への同意をでっち上げるための最近のメディア・プロパガンダ洪水で、ナイン・エンターテイメントが所有する新聞シドニー・モーニング・ヘラルドジ・エイジがオーストラリアが主要貿易相手国との熱い戦争に、どれだけよく準備できているか評価するため「専門家」パネルを召集した。その戦争が必要なのか、準備すべきなのかどうかについての問題は全く未検討のままだ。

 「3年以内にオーストラリアは中国との戦争の脅威に直面する-だが我々は準備ができていない」という見出しの記事でシドニー・モーニング・ヘラルドとジ・エイジが題名の主張をするため召集した5人の「専門家」の名を我々は知り、皆様は信じないだろうが、連中は欧米帝国の戦争機構と親密につながる専門家だ。

 最初の「専門家」はミック・ライアンで、文字通り中国との戦争を準備しなければならない不可避なものとして受け入れるようオーストラリア人を洗脳するため、ありとあらゆるオーストラリアのニュース記事で重用されているので私は繰り返し彼のことを書いている。ライアンは、レイセオンやボーイング、ロッキード・マーティンやノースロップグラマンなどの軍産複合体機関に資金供給され、オーストラリアや台湾を含め直接アメリカ政府や属国諸国からも資金供給される戦略国際問題研究所(CSIS)の客員研究員だ。このとんでもなく壮大な利益相反にシドニー・モーニング・ヘラルドとジ・エイジは触れない。

 

 二人目の「専門家」はオーストラリア戦略政策研究所(ASPI)で10年間専務だった上級研究員ピーター・ジェニングスだ。CSIS同様ASPIはシンクタンクで、アメリカと提携する政府と軍産複合体に資金供給される。それは特に欧米帝国の外国政策の狙いである対中国エスカレーションという主要な同意のでっちあげで役割を演じている。オーストラリア外交官ブルース・HaighはASPIは「CIAとアメリカ政府のプロパガンダ機関」たと言う。

 三人目の「専門家」は、ASPI諮問委員会委員でCSISの客員研究員ラヴィナ・リーで、戦争支持の権威的批評の点で彼女は一石二鳥と呼ばれる。

 四人目の「専門家」はオーストラリアの国防内部者レズリー・ゼーベック、ASPIの常連寄稿者だ。ゼーベックは「First Nations Drone Network Project Initiatio」「ソロモン諸島-土着の見方をする頃合い」「Building Australia’s Strategic Resilience: A Spotlight on Military and Gender in the Pacific Region」や“Key to Australia’s Strategic Resilience」などの題名の帝国主義論文を出版する資金不明なNational Institute of Strategic Resilienceという戦争挑発シンクタンク会長だ。最後の二つはゼーベック自身の著作だ。

 五人目はアラン・フィンケル、オーストラリア政府で働く科学者だ。

 再び、これら利害衝突のいずれにもシドニー・モーニング・ヘラルドやジ・エイジは言及せず、それは我々が前に論じた通り言語道断なジャーナリズム上の不正な行為だ。これは、学校給食を提供するため、政府がロナルド・マクドナルド、サンダース大佐やタコ・ベルチワワのようなファーストフード店を使うべきかどうか論じるようなものだ。この連中はジャンクフードを売っていないことを除き、連中は大量殺人や人間の苦難、エコロジー大惨事や我々の子供の非業の死を売っているのだ。

 ここで税金の流れは危機に瀕している。うまみのある準備金に裏打ちされたドルが古い銀行口座に直接流れ込むのだ! 本質的に、この連中は支援者に直接利益をもたらす結果を一般に売り込むのが仕事の企業の前向きな公的代表だ。これは巧妙な記事風広告であり、シドニー・モーニング・ヘラルドとジ・エイジがそれをニュースとして報じるだけでなく、主催しているのは信じ難い。

 これら5人の「専門家」はオーストラリアは「我々の軍隊と国家安全保障能力を劇的に強化する必要は緊急だが準備できていない」と言い、中国との熱い戦争準備のためオーストラリアは遙かに多くをする必要があると結論する。連中はオーストラリアが中国の侵略から自身を守るためでなく、台湾を巡って戦争するためこれら劇的変化をしなければならないと言うのだ。

 「習が準備している戦争は、約160キロ中国本土の東にある繁栄している人口2400万人の自治の島、台湾を巡っての戦いだと彼らは言う」と報告書に書いてある。

 これはオーストラリアは台湾を巡る熱い戦争でアメリカを支援する準備をするため軍事予算を2倍にしなければならないと伝えた先月のマードックのスカイ・ニュースが発表した恐ろしいプロパガンダ記事と完全に一致する。

 アメリカが中国に対する戦争を行う場合、この戦争に対するオーストラリアの参加は解決済みの問題で、不可避だとパネリスト連中は表現する。

 「我々は既に選択した。アメリカが台湾と共に戦うなら、我々は彼らを何らかの方法支援するつもりだ」とミック・ライアンが言う。

 「現在オーストラリア軍、国民いずれも戦争の発生とオーストラリアの避けられない参加に対する用意を本当に調えていない」とラヴィナ・リーは言う。

 軍産複合体に資金供給されるこれら評論家連中はウソをついている。アメリカの中国に対する戦争へのオーストラリアの参加は不可避ではなく必要でもない。

 

 実際はオーストラリアが中国から自衛する最良の方法は中国との戦争準備をしないことだ。我々の主要貿易相手国との熱い戦争は我々の経済を破壊するだろう。我々が島国として必要な輸入の大部分をおそらく遮断するだろう。息子や娘をこのような紛争に陥らせる準備をするのは我々の筋合いではなく、紛争準備をするために我が国で最も必要度が高いものから流用するのは我々の筋合いではない。

 共に自身を「中国」と呼ぶ二つの隣接する組織間の未解決の内戦は、いささかもワシントンが関与すべきものではなく、確実にキャンベラが関与すべきものでもない。中国は我々に対する脅威ではないのだから、中国問題は中国人に解決させよう。

 ちなみに最後の点は実際議論の余地がない。最近Antiwarのダニエル・ラリソンが、中国の軍事予算は首尾一貫してアメリカの半分以下で、GDPの約1.5%だとTwitterで書いた。中国がそれほど多くのタカ派が偽って言うように世界征服の準備をしているなら、こんなはずはないだろう。アメリカは世界支配に関心があり、軍事予算がそれを示している。中国は世界支配に関心がなく、軍事予算がこれを示している。

 現実にはアメリカは決して自身がそのような形で包囲されるのを認めないような形で、益々多くの戦争機械で中国を何年も包囲し、非常に長い間北京との紛争に準備している。ここでアメリカは一目瞭然侵略者で、それで我々全員が殺される前に、今オーストラリアはその侵略者から軍事的に離脱することが実存的利益なのだ。

 

 シドニー・モーニング・ヘラルドとジ・エイジの報道に対し「50年以上公的生活を過ごした私が目にしたどんな新聞より最も言語道断な挑発的ニュースだ」とポール・キーティング・オーストラリア前首相が意見を述べたが、実際、中国に関するヒステリーを高め、戦争のための同意をでっち上げるよう意図された共同プロパガンダ攻勢があることを認めるところまで来ている。「専門家」パネルは、積極的に受け入れるよう説得される方向に向かう大衆の「心理的移行」必要だと主張する。

 「全ての中で最も重要なのは心理的移行だ」と報告書が言う。「自己満足を緊急に置き換えなければならない。最近の平穏な数十年は人間生活では標準ではなく例外的状況だった。歴史的にオーストラリアの休日は終わった。」

 報告は「真っ向から対決する論議になりかねないものにも参加させるほど国家指導者は大衆を十分信頼すべき」で、国民は「国防や国家安全保障に関して話をするだけ十分賢い」と見なさなければならないと言うゼーベックを引用している。

 連中が国民に語りかけ、中国に対して心理的にタカ派エスカレーションを受け入れるよう説得する必要があると言う理由は、そうなるよう心理的に操られなければ正気の人はこんな狂気に同意しないからだ。正気の人は豊富なプロパガンダなしで自分の息子や娘を殺し、我々全員貧しくし、自分を核の標的に変える恐れがある狙いに同意するまい。

 これが中国との戦争に準備することがどれほど緊急かというこれらの全ての「ニュース」報道を我々が突然目にする理由だ。中国が我々に対する脅威だからではなく、計り知れない恐怖の戦争を始めることを計画している帝国と我々が同盟しているためなのだ。

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記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com/2023/03/07/no-australia-does-not-actually-need-to-prepare-for-war-with-china/

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 国名を置き換えればそのもの。同じ英語国民に対し、この仕打ち。まして日本人など。大きな違いは、日本にはキーティングのようなまともな政治家皆無。西山太吉氏が告発しただけ。
 最近亡くなった西山氏の対談『西山太吉最後の告白』を読了。
 政治は三流以下、協力推進している大本営広報部は四流以下。
 属国政治家連中オペラ『ホフマン物語』のネジ巻き人形オランピアそのもの。時々勢いが落ちると宗主国にネジを巻かれて勢いを盛り返す。

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コメント

いや本当に、同じアングロサクソン国家のオーストラリアすら金ヅル兼鉄砲玉としか見てないなら日本なんて言うに及ばずですよ。こちらでも関連する記事を読ませていただいたかと思いますが原潜の押し付けはあまりにも酷すぎる。予言しますが確実に次のターゲットは日本です。イージスアショアの仇を原潜で討つことになるでしょう。原発再稼働は伏線?数年以内に答えは出ると思います。原潜保有の是非が語られるようになったらもうゴールは見えています。願わくば予言が成就しないことを祈りつつ。

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