ウクライナ状況報告 - アウディーイウカ
Moon of Alabama
2023年3月21日
バフムートは包囲されている。出入りする全ての道路はロシア砲撃を受けている。過去3日そこでの戦闘はほとんど停止している。作戦がなぜ中止されたか誰も知らないようだ。
ウクライナがバフムートを包囲から解放するための反撃を準備しているという未確認主張がある。攻撃はぬかるむ地面が少し乾き次第すぐに始まると考えられている。
一方、アウディーイウカで別の包囲が行われている。
アウディーイウカ(ウクライナ語:Авд??вка、IPA:[?u??d(j)ijiu?k?]はウクライナのドネツィク州にある地域では重要な都市だ。この都市は州の中心部、ドネツク市のすぐ北に位置している。巨大なアウディーイウカ・コークス工場がアウディーイウカにある。この都市の戦前の人口は31,392人(2022年推定)だった。2022年8月、人口は2,500人と推定された。
アウディーイウカは、ロシアが2022年9月に地域全体の併合を宣言する前の分離主義のドネツク人民共和国が主張する境界内にあった。ドンバスでの戦争中、アウディーイウカは最前線都市になり、2017年には戦いが行われた。2022年のロシアのウクライナ侵攻中、激しい戦闘によりアウディーイウカは大部分が破壊され、ほとんどの住民が逃げた。
2023年3月8日
アウディーイウカは強固に要塞化されている。コークス工場は強みだ。ウクライナ軍はこの都市を利用してドネツク市を砲撃した。しかしドネツク市占領の試みはほとんど失敗した。
二週間前、突然状況が変わった。ロシア空軍は大型滑空爆弾でアウディーイウカを爆撃し始めた。同時に、二方から都市を包囲する作戦が開始された。
2023年3月21日
アウディーイウカ北部での東から西への移動により、この都市への鉄道が遮断された。ロシア軍は鉄道を渡り更に西に移動した。戦闘は現在ベルディチで進行中だ。ベルディチの南には今のところアウディーイウカに残された唯一実際の供給路である道路の交差点(O0542、C015801、C015802)オルロフカがある。
アウディーイウカ南西で、ロシア軍は北に移動した。彼らは現在シバーンを占領しようとしている。そこでの最初の前進は3月12日ウクライナ第36海兵旅団がこの地域に配置された際停止した。
出典: Military Land -拡大する
武装偵察は、高層ビルが多いでアウディーイウカ市南西部でも行われている。
北西のロシア陣地と南西アウディーイウカの距離は8キロ(5マイル)だ。これは、その間の地域を通る道路交通をロシア砲撃が遮断するのに十分な狭さだ。
アウディーイウカ周辺の風景は何の変哲もない。周囲の平地より約50メートル高いスラグの山がいくつかある。しかし、それらは大砲で容易にカバーできるため、どちら側にとっても実際は役に立たない。
出典:Ukraine Topographic Map-拡大する
これは現在作戦で包囲されているドネツク戦線でウクライナが保持している二つ目の地域だ。どちらの地域も、ロシアは孫子の助言に従って包囲を完全閉鎖するのではなく脱出路を開けている。これは包囲された軍隊による狂信的な防衛を防ぎ、敵が更に多くの兵士を絶望的な陣地に送り込むようにさせる可能性さえある。
ウクライナ軍が反撃でバフムートを救済する計画を持っている場合、アウディーイウカ包囲がもたらす追加の問題を考えなければならない。そこから始めるべきか? バフムートでの反撃に使用する予定で集めた部隊を分割し、アウディーイウカで複数の攻撃を開始する必要があるのだろうか? 一方あるいは両都市をあきらめるべきか? 難しい決断だ。
アウディーイウカでの進展がウクライナ軍に誤りを犯すのに十分な時間を与えるのに成功した後、バフムートに対するロシア攻撃が停止された可能性が高いと私は思う。
時間はロシアの味方で、ウクライナ軍は「欧米」支援を維持するため行動し成功を示す必要があるのだ。
記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2023/03/ukraine-sitrep-avdiivka.html#more
----------
The New AtlasのBerletic氏は、この記事と直接関連する話題、欧米(アメリカ・NATO)の弾薬切れという事実を語っている。属国軍事専門家連中が何を言っているかは知らない。
West Surges Ammunition Ahead of Ukraine's All-Or-Nothing Offensive 39:01
スコット・リッター氏、スナク首相の劣化ウラン弾供与を批判している。コソボでもイラクでも、使用された劣化ウラン弾により現地住民のガンや白血病多発の事実を挙げている。もちろんテロ宗主国当局は無視しているが。
Is it China & Russia against the US in Ukraine? - Scott Ritter 22:33
プーチン・習会談が横綱級ならゼレンスキー・岸田会談は十両級。報道価値なしと田岡氏。例の放送法歪曲のおかげか、彼は決して大本営広報部番組に起用されない。
デモクラシータイムス
米国の凋落 追従の愚 【田岡俊次の徹底解説】20230322 1:05:25
今朝の孫崎享氏メルマガ題名
WSJ・社説:FRBは金利問題で、「針に糸を通す」ような作業を実施、インフレ制御(金利上昇)と銀行システムの安全確保(高金利で借り手の不安増大)。NYT「銀行不確実性の中でFRBインフレ重視で利上げ」。PWBから預金2割流出し、流動性不安
「『ノルドストリーム1、2』を爆破したのは誰か!? 岩上安身によるエネルギー・金属鉱物資源機構・調査課長原田大輔氏インタビュー第4弾!」
« ロシアを中央アジアから追い出そうとして失敗したイギリスとフランス | トップページ | 国が資金提供するシンクタンクは正当な情報源ではない:物語のマトリックスの端からのメモ »
「ロシア」カテゴリの記事
- シリア崩壊(2024.12.09)
- クレイグ・マレー - 中東における多元主義の終焉(2024.12.09)
- アメリカ製ミサイルをウクライナがロシアに発射するのをバイデンが許可した理由(2024.12.08)
- ビビにとって、テヘランへの道はダマスカス経由(2024.12.07)
- 対シリア戦争を再燃させるアメリカと同盟諸国(2024.12.02)
「Moon of Alabama」カテゴリの記事
- シリア崩壊(2024.12.11)
- シリア崩壊(2024.12.09)
- 対シリア戦争を再燃させるアメリカと同盟諸国(2024.12.02)
- ロシア新形ミサイルが、いかにゲームを変えつつあるのか(2024.11.29)
- ロシアの新型ミサイルが、なぜ本当に形勢を一変させるのか(2024.11.24)
「ウクライナ」カテゴリの記事
- アメイジング・グレース(素晴らしき神の恩寵)!バイデンの許しの奇跡(2024.12.10)
- アメリカ製ミサイルをウクライナがロシアに発射するのをバイデンが許可した理由(2024.12.08)
- 対シリア戦争を再燃させるアメリカと同盟諸国(2024.12.02)
- ロシアとの戦争でアメリカが負ける理由(2024.12.04)
« ロシアを中央アジアから追い出そうとして失敗したイギリスとフランス | トップページ | 国が資金提供するシンクタンクは正当な情報源ではない:物語のマトリックスの端からのメモ »
コメント