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2023年2月12日 (日)

戦争機械で中国を包囲しながら気球で興奮するアメリカ

2023年2月4日
ケイトリン・ジョンストン

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 オースティンのジャーナリスト、クリストファー・フックスが「記憶に残る最も愚かなニュースの一つ」と呼んだもので、木曜日にアメリカ領空で発見され国防総省が中国スパイ風船だと主張するものに関しアメリカの全ての政治/メディア支配階級は実存主義的メルトダウンを起こしている。

 アントニー・ブリンケン国務長官は風船発見後、予定された中国訪問を中止した。マスメディアはこの話題を息が切れるほど興奮して報じている。対中国タカ派評論家連中は使えるあらゆるプラットホームで日がな陣太鼓を叩き、この出来事に十分積極的に対処しなかったとバイデン政権を非難した。

 金曜日「アメリカ人が理解する必要がある重要で、この委員会で超党派的な形で我々があばこうとしているのは中国共産党による脅威が東アジアでの遠い脅威や台湾に対する脅迫だけではないことだ」と米下院中国特別委員会委員長マイク・ギャラガーがフォックスニュースで言った。「まさに本土への脅威だ。アメリカ主権に対する脅威だ、私が住んでいる場所中西部に対する脅威だ。」

 「空中の巨大中国気球や我々の携帯電話の何百万もの中国TikTok風船」とミット・ロムニー上院議員がTwitterで書いた。「彼らを全て締めだそう。」

 

 気球は確かに中国のものだが「気象学や他の科学研究のために使われる民間のもので」コースを外れ遠くに吹き飛ばされただけだと中国外務省は言う。これはもちろんウソであり得る。全ての主要政府は常にお互いを秘密に調べており中国も例外ではない。だが国防総省自身の評価はこの風船は「中華人民共和が地球低軌道の衛星のようなものを通して集めることが可能なものに付加する重要な付加価値をもたらさない」。

 それでアメリカがあらゆる可能な機会に中国を秘密に調べているのを全員知りながら、どう考えても、スパイ行為として、さほど価値がないだろう気球を巡って全員正気を失っているのだ。アメリカのスパイは、中国政府が彼らを阻止するため取っている措置のため、作戦遂行は以前より遙かに困難で、中国で要員採用にも苦労しており、2001年にはアメリカのスパイ航空機が中国の海岸線で中国軍ジェット機と衝突してパイロットが死亡し、大きな国際事件になったとアメリカ当局はマスコミに文句を言っている。

 アメリカは自分が選んだどんな国であれスパイするのは国家主権だと考えており、平均的アメリカ人も多かれ少なかれ同じように見る傾向がある。これは例えば国内対外国の監視を巡る論争で強調される。アメリカ人がエドワード・スノーデンの暴露に憤激したのは諜報機関が監視をしていたからではなく、アメリカ国民を監視をしていたからだ。外国人をスパイするのは何ら問題ないと見なされているのに外国人がやり返すと芝居がかって反応するのはいささか愚かだ。

 ジェイク・ワーナーがResponsible Statecraftでこう説明している。


 機微なアメリカ・サイトを外国が監視するのは新しい現象ではない。「核時代の黎明期以来、人工衛星監視体制の出現で、とうの昔に日常茶飯事になっており、それは人生の現実だ」と私の同僚で前CIAアナリストのジョージ・ビービは言っている。

 アメリカによる外国監視も同様に非常にありふれたことだ。実際諸大国が諜報情報を収集するのは国際関係上の平凡で普遍的事実だ。アメリカ諜報機関がドイツのアンゲラ・メルケル首相の携帯電話を盗聴した時のように主要諸国は自身の同盟者さえスパイする。

 典型的に、ライバル勢力によってこのような監視がアメリカに向けられる時でさえ、アメリカ人の安全を脅かさず、秘密が最大の重要性である場所にとって管理しやすい危険なのだ。だがアメリカ・中国間緊張が急速に増加する状況では、このような予見可能な出来事があっという間に危険な紛争に発展しかねない。

 

 今この全てを遙かに少ない注目しか得ていないもう一つのニュースと比較しよう。

 「アメリカが中国を包囲する円弧を完成するためフィリピン基地に関する合意を確保」という題の記事で、BBCは帝国が中華人民共和国を巡って構築している既に立派な軍事輪縄に更に多くの施設を加えると報じている。

 「アメリカはフィリピンで、南シナ海や台湾周辺で中国を監視するための重要な一等席となる場所、更に四つの追加軍事基地利用を確保」とBBCのルパート・ウィンフィールド-ヘイズが書いている。「この協定でワシントンは北の韓国と日本から南のオーストラリアまで手を広げ、アメリカ提携円弧の空白を埋めた。最大の潜在的発火点である台湾と南シナ海の二つと国境を接するフィリピンはこれまで欠けていた部分だった。」

 「アメリカは新基地がどこにあるか言わないが、それらは中国を数に入れなければ台湾に近い唯一の広大な島フィリピン北端のルソンであり得る」とウィンフィールド-ヘイズは書いている。

 フィリピン軍の好意によってアメリカがどのように軍事包囲を完成しているかを示すのに役立つ図をBBCが提供している。

 

 アメリカ帝国は、アメリカを取り巻く国々や水域で中国がそうするの決して許さない形でワシントンは軍事基地戦争機械で長年中国を包囲している。大国間のこの益々敵対的な対立でアメリカが攻撃側なのは疑いようがない。それでも我々全員、気球に関して幻覚症状を起こすよう意図されている。

 アメリカが中国に対しどのように攻撃的か示すよう私に依頼していただけば、戦争兵器で中国を包囲しているあらゆる文書化された手口をご説明できる。帝国擁護者に、中国がアメリカに対しどのように攻撃的か示すように頼めば、連中はTikTokと気球についておしゃべりし始めるだろう。

 こうしたことは等しくはない。アメリカ人は外部の敵対的外国の脅威を監視するのをやめて、少しより本土近くを見始めるべきだ。

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記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com/2023/02/04/us-surrounds-china-with-war-machinery-while-freaking-out-about-balloons/

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 「耕助のブログ」同じ記事の翻訳を既に掲載しておられる。

 2月19日にWashington D.C,で反戦集会が計画されている。主催はLibertarian PartyとPeople's Party。

Rant Against the War Machine, with Jimmy Dore

 Black Agenda Reportには、この催しの「支持を留保する」記事がある。

Why The Rage Against The War Machine Rally Is #AntiWarSoWhite

 今朝の孫崎享氏メルマガは彼の沖縄講演が話題。

沖縄講演:沖縄戦;死者、沖縄県外出身正規兵65,908人、沖縄出身者122,228人、内94,000人民間人。仮に台湾海峡で米中戦闘。最初に攻撃されるのは沖縄、最重要は制空権。嘉手納空軍基地。ここへの攻撃。国に任せるでなく沖縄は日中対話の核に。

 日刊IWJガイド

「ゼレンスキーは欧州『おねだり』弾丸ツアーで戦闘機供与を求めるが、成果なし! イーロン・マスクはスターリンクのウクライナ軍の利用を禁止」

はじめに~ゼレンスキー大統領は、ロンドン、パリ、ブリュッセルを駆けめぐるツアーで戦闘機をおねだりするも、渋る欧州各国から確たる成果は得られず、取り付けられたのは、「NATO仕様の最新戦闘機によるパイロットの訓練の約束」のみか!? ウクライナが訴える2月後半のロシア大規模攻撃に、欧州主力級戦車は届かないと『ウォール・ストリート・ジャーナル』!『ニューヨーク・タイムズ』、米シンクタンク戦争研究所もロシア側の優勢を認める! イーロン・マスク氏のスペースX社は、ウクライナ軍が依存する同社のインターネットサービス「スターリンク」の軍事利用の禁止を一方的に発表!

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