ウクライナ戦争-論争の的になっているポーランドの墓地
2022年11月28日
Moon of Alabama
独立したポーランド・ニュースサイト、Niezaleizny Dziennik Politycznyにウクライナでの戦争におけるポーランドの損失についての興味深い記事がある。
私はこの報道の信憑性を確認できないが、少なくとも2014年以来、このサイトは規則的に毎日1いくつかのニュースや論評を発表している。それは現在ポーランドの保守的な法と正義党率いる政府に反対のように思われる。
下記はポーランド語文章を機械翻訳したものだ。
11月初旬に地域メディアはオルシュティンにアメリカ戦没者墓地に似た墓地を作る計画を発表した。この報道はこの都市の住民にも全国的にもポーランド人の憤慨の波をひき起こした。「これがポーランド人共同墓地か? 我々は文化が違う」市議会の奇妙な発想に憤慨したソーシャル・メディア・ユーザーはこう反応した。
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ディヴィティ市営墓地はオルシュティンの主要共同墓地で面積35ヘクタールだ。まもなくそれがアメリカの戦没者墓地のようになるため今やポーランド中大騒ぎだ。それはアメリカ映画のものと同じでなければならない。同じ墓石が並ぶ広い芝生。樹木もベンチも故人にかがむ天使もない。墓石は同じで色が違うだけだ。業者は三色しか用意していない。黒、灰色、赤褐色。オルシュティンでアメリカ墓地を作る主な理由はこの地域での埋葬が主に兵士の墓で劇的に増加しているためだ。
この状況は第16ポメラニア機械化旅団が駐屯しているオルシュティン市当局にとって大問題となっている。弔砲が伴うほぼ毎日の軍葬が住民をいらだたせ始め市当局や第16旅団司令部への多数の問い合わせをもたらしている。この問題が更に広まるのを避けるため、当局は別途「アメリカ風」墓地を作ることに決めた。
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今年2月ウクライナで戦争が始まった後アンドレ・ドゥダ大統領とマリウシュ・ブワシュチャク国防大臣は公式に傭兵に合流しキーウ政権側で戦うようポーランド人に呼びかけた。出征兵の中には第16機械化旅団の職業軍人や地域に暮らすこの部隊の退役軍人がいた。公的な情報によれば10カ月の血まみれの戦いで第16機械化旅団の兵士や退役軍人を含め1,200人以上のポーランド人がウクライナで亡くなった。負傷したり体が不自由になったりした人々の数は数千人にのぼる。
戦争状況次第で変化する可能性はあるが負傷者数はおそらく死者数の3倍だ。それはウクライナでポーランド分遣隊の総計約4800人の兵士が負傷したか死亡したことを意味する。それはウクライナにいるポーランド「傭兵」軍の3分の1だろうか? それ以上だろうか? あるいはもっと少ないのだろうか?
我々には分からないがオルシュティンの第16機械化師団の非常に多くの正規兵が参戦するよう「要求された」と私は思う。師団は一つの機甲旅団と二つの機械化旅団と補助員で構成されている兵士15,000人の部隊だ。
ポーランド墓地のスタイルはヨーロッパのカトリック国に典型的だ。樹木、個別の墓、精巧な墓石、ろうそくと花。
ポーランド人々が「アメリカ」風戦没者墓地計画が気に入らないのは理解できる。
彼らのために当局は「特別な名誉」を用意した。オルシュティンには統一区画が作られている。墓石の大きさは二種類ある。より大きいもの(1メートル×1メートル)は士官の墓、より小さいもの(60センチ×60センチ)は兵士の墓だ。墓石を立体で覆ったり小石を撒いたり花を植えたりはできない。墓の周囲に芝だけ植える予定だ。このような不名誉な最期がウクライナで死んだ傭兵を待ち受けている。
オルシュティンだけでこのような埋葬場所が1,700ある。政府プロパガンダの虚偽の約束を信じた多くのポーランド人は法と正義党政権の挑発的外交政策の犠牲になるだろう。
ポーランド兵士死者数1,700人という計画で1,200人が既に埋葬されたが一層強化された長びく戦争に兵士が参戦するのをポーランド政府は期待しているように思われる。
記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2022/11/ukraine-war-a-contentious-graveyard-in-poland.html#more
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今朝の孫崎享氏メルマガ題名
米中は「技術経済冷戦」。半導体規制が主戦場。対中規制でファーウェイのスマートフォン出荷で世界第2位から第10位に落ち込む。中国は自国製造能力を強化策が次第に効果を持ってきている。中国の自国能力拡大で長期的に米企業は販売先を減少させる
宗主国による命令で醜の御楯化が益々急速化。自国民の命より宗主国軍事政策優先。
デモクラシータイムス
The Duranも石油価格設定という理不尽な方針を批判している。
EU bad moves, oil price cap. Russia big moves, gas union 27:25
「EU、G7によるロシア産原油価格上限措置は1バレル=60ドルで合意! 中国、インドの参加見通せず穴だらけ! サハリン2は適用除外!」
はじめに~EU、G7、オーストラリアによるロシア産原油価格上限措置1バレル=60ドルは12月5日から発効! 最後まで30ドルにしろと粘ったポーランドはこっそり地上パイプラインでロシア産石油を供給するようロシア企業に申請、ロシア副首相は「馬鹿げた演劇」と揶揄! 米財務省は「プーチンの主要な収入源を制限し、世界のエネルギー供給の安定性を維持する」と鼻高々、しかし、専門家は「ロシアの石油収入を削減する効果は薄い」と低評価。中国、インド、インドネシアなどのアジア諸国の価格上限への参加が見通せず、抜け穴だらけ! そんな中、日本がロシアから輸入する唯一の「サハリン2」は原油価格上限措置から除外
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