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2022年10月 5日 (水)

NATO支持者は穏健主義者にあらず:物語のマトリックスの端からのメモ

2022年9月29日
ケイトリン・ジョンストン

この記事を英語音声で聞く。

 アメリカあるいはその代理人がノルド・ストリーム・パイプラインを破壊したと信じる人物は、連中がそれで何を得られる立場にあるのか、それがいかに僅かしか費用がかからないか正確に言える。それを実行したのはロシアだと信じる人物は、モスクワが世界に何らかのメッセージを送り、プーチンは正気ではないという狂った曲解をしたり、ロシアはロシア・パイプラインを破壊することでしか、ヨーロッパがロシア天然ガスを得るのを阻止できなかったという奇怪な説を作り出したりしなければならない。これは誰の主張が最も強力かについて多くを物語っている。

 欧米人は、悪い大統領、欧米人種差別や、欧米の政治的分裂や、インフレなど、欧米自身の権力構造に責任があるほぼ全ての良くないことをロシアのせいにしているが、ロシア・パイプライン攻撃をロシアのせいにするのなんとも別格だ。

 ウォルフォウィッツ・ドクトリンは、ソビエト社会主義共和国連邦崩壊後に書かれ、アメリカ支配に挑戦で可能な他のどのような大国も出現しないよう保証するアメリカ政策を記述している。これはロシアや中国のような国だけでなく、EUにも当てはまらないことを理解するのは重要だ。

 

NATO支持者は穏健主義者にあらず。

アメリカのリベラル派であるのは、彼がウクライナのナチ民兵を武装させる中、「ナチにパンチを加えろ」Tシャツを着て、バイデンを、彼女がイタリアのファシスト首相当選のを称賛するヒラリー・クリントンを応援することを意味する。

 中国との事態が熱を帯びる中、オーストラリアがワシントンの次のヨーロッパあるいは次のウクライナになるかどうか判断できるの楽しみにしているようなものだ。

 ウクライナ代理戦争の双方が核兵器を使うと恫喝している。ロシアとNATO両方が、どちらかの側に核兵器が使われるかもしれない可能性と、それを検討対象から外さないことを100パーセントが理解している。どちら側がそれらについてどんな騒音を立てているかにかかわらず、核の脅威は常にそこにある。これを理解していない多くの人々に私が出くわすのは奇妙だ。

 この紛争はロシア当局の誰かがたまたま特定の日に言ったことのために魔法のように危険になりはしない。核兵器に関して、誰も何も言わなくとも、同じぐらい危険だ。誰が何と言うかにかかわらず脅威は存在しており、急速にエスカレートしている。

 我々がどのようにオンラインでお互いに話をするか調整する責任は、政府自身のものだというのは確かに結構なことだ。誰かが、彼らに、これをするよう頼んだのを私は覚えていないが、おやまあ連中は、とにかくこの仕事を自発的に引き受けたのだ。

 

 「戦争の存在理由が合法的なだけでなく、高貴だからだと人々が信じこまされていたら、一体どうやって、うまく戦争を終わらせられるだろう?」

 私はこの部分につまずき続けている。言論の自由は平和を阻止しかねないというばかばかしい根拠で、人々は戦争に関し特定の発言を禁止されるべきだと彼女は言っている。たとえ皆様がこういう主張が生ずる専制的心理を無視するにせよ、それは論理的には全く無意味だ。オンラインで戦争が正当だと人々が言うと、その戦争が終わるのを阻止するのだろう? 何で? どうして? 一体どうして、そのようなことが起き得るのだろう? あなたは何というたわごとを話しているのだ?

 核による瀬戸際外交を批判する人が、プーチンを崇拝していたり、ロシア・プロパガンダのように見えたりするなら、考えられる最も当然のことが、皆様の目に異常で邪悪に見えるのは、皆様がそれほど欧米プロパガンダで洗脳されているためだ。政府批判は正常なことだ。実存的に比類ない重要性を持った政策を批判するのは正常なことだ。世界で最も強力な政府を批判するのは正常なことだ。途方もない量のプロパガンダによってのみ、これら極めて正常なことが異常なことに見えさせられるのだ。

 ロシアに対する政府の外交政策を完全に支持し、政府がそれについて言うことを100パーセントを信じなければ、そういう人々はウラジーミル・プーチンを愛し、彼がする全てを支持することを意味すると本当に本当に心から信じる人々がオンライン談話に、うようよいる。彼が悪で自由を憎むがゆえに、プーチンはウクライナを侵略したと信じていて、いくら費用がかかろうとも、あるいは、どれほどリスクがあるかにかかわらず、ロシアに対する政府の行動を支援するか、それとも、クレムリンが好きで、プーチンを聖人と思っているかどちらかだ。二つしか可能性がないのだ。

 あなたが、政府が純粋で徳が高いと信じるよう誰かをプロパガンダ洗脳できれば、彼らは必然的にその政府に対するどんな反対も悪で悪意があると考えるだろう。それがロシアに関する公式言説を問題にする誰であれ民主主義が嫌いな悪のソ連支持者な理由だ。

 あなたはプーチンを愛して、彼が完ぺきだと信じているとあなたに言う人は実際は彼らが自身の政府を愛し、完ぺきと思うと皆様に言っているのだ。彼らは自身の政府を純粋で徳が高く無批判な服従に値すると考え、そうしないのは極悪非道だと考えているのだ。

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記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com/2022/09/29/nobody-who-supports-nato-is-a-moderate-notes-from-the-edge-of-the-narrative-matrix/3

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 記事中のニュージーランドのアーダーン首相の暴言については、先にご紹介したREDUCTEDでも触れられている。

 The Jimmy Dore Showも、国連演説でのニュージーランドのアーダーン首相の狂ったインターネット言論規制論を批判している。

New Zealand’s Prime Minister In Love With Authoritarian Censorship 9:40

 数日前に見入った映像。当然ながら幹部謝罪だけでなく、セクハラ・パワハラ実行者の公式謝罪を要求しておられる。

 KYODO NEWS

【ノーカット】元自衛官の性被害認め謝罪 関与隊員、懲戒処分へ 1:00:04

 大本営広報部より、個人ブログの方が遙かに信頼に値すると思える下記記事。

 百々峰だより

ドンバス4カ国の住民投票と、EU諸国の悲惨な現実「ファシズム前夜」

 The Jimmy Dore Show ランセット誌の新型コロナウイルス委員会委員長で「新型コロナは米国研究所のバイオテクノロジーから偶然に放出された」と主張するジェフリー・サックス教授が、番組中ノルドストリーム爆破は明らかにアメリカの行為だと発言し、司会者があわてて止める場面を何度も繰り返して見せてくれる。

Guest FREAKS OUT News Hosts With TRUTH About Pipeline Attack! 8:57

 興味深い番組に気がついた。Ask the Inspectorというもの。
 元国際連合大量破壊兵器廃棄特別委員会(UNSCOM)主任査察官だったスコット・リッターが世界中からの様々な質問に答える。アメリカが理不尽にイラク侵略をする前に、彼はイラクは大量破壊兵器を保有していないと主張してアメリカ政府と対立した人物。今ではどちらが正しかったは明白。毎週金曜日放送。最新番組で、ティモシー・スナイダーについて質問された。他の質問には答えていたが、彼のことは考えられないと明言し回答拒否した。分厚い歴史本が多数刊行されているが一冊も読んだことがないので納得。

 Scott Ritter Extra Ep. 13: Ask the Inspector 2:11:15

 日本政府が困ると北朝鮮がミサイルを発射してくれる。資金源は統一協会だろうか?

 日刊ゲンダイDIGITAL

 5年前は“モリカケ”がうやむや…国会追及前の北朝鮮ミサイル発射「Jアラート」にネットざわつく

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名

A-1 NEW YORK TIMES[北朝鮮、日本上空でミサイル発射 大エスカレーション] 2,800 マイル飛行、北朝鮮のミサイル飛行最長距離。グアムに到達するのに十分。ここ数週間、米、日、韓は、2017 年以来初めて、三国間の対潜およびミサイル追跡演習を実施

 ミサイル発射さわぎで、いつも思い出すのは下記記事の一節。

ハワード・ジン「歴史の効用とテロリズムに対する戦争」を語る

 ゲーリングは言っています。「もちろん国民は戦争を望んではいない。なぜ畑にいる貧しいまぬけが、自分の命を戦争にさらそうなどと望むだろう?だが、結局、政策を決定するのは国家指導者だ。国民はいつでも指導者達の命令に従わせることができる。連中に、我々は攻撃されているのだと言って、平和主義者は愛国心に欠けると非難するだけで良いのだ。これはどこの国でも同様に機能する。」

 日刊IWJガイド

「統一教会から出馬の自民党三重県議が『国葬反対のSNS発信の8割が隣の大陸から』ソースは『高市早苗先生、政府の調査結果』とツイート!!」

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