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2022年9月24日 (土)

ドイツはなぜ自殺しつつあるのか? EU/イギリスが産業空洞化させられつつあるのと同じ理由だ!

2022年9月18日
Sakerブログへのデイビッド・チュー寄稿

 まあそれは本物の質問だな? なぜか? どうして彼らは大衆向け小道具に過ぎないのか。オズワルド、ルビー、キューバ、マフィア。何らかの室内ゲームのように人々に勝手に想像させておけば、最も重要な問題に疑問をもつのを阻止できるのだ。ケネディはなぜ殺されたのか? 誰が利益を得たのか? 誰がそれを隠蔽する力を持っているのか? 誰が?

-JFK映画のX氏

 ドイツはなぜ腹切り(あるいは切腹)をしつつあるのか?

 なぜならアメリカが彼らにそうしろとを命じたからだ!

 最近、ウィリアム・F・エングダールは「モスクワでなく、ベルリンとブリュッセル発のヨーロッパのエネルギー・アルマゲドン英語原文)」という題の非常に興味深い記事を書き、ペペ・エスコバールが再加工して「ドイツのエネルギー自殺:検死英語原文)」を書いた。

 両記事はドイツがどのように自殺しつつあるかについて魅力的な説明をしている。「持続可能な開発のための2030アジェンダ」「グレート・リセット」その他。

 私は彼が記事に書いた「ドイツ産業の完全空洞化の本当の理由は何か? グリーン電力あるいはグレート・リセットのでたらめ以外のものだ。」という文言についてエングダールに尋ねた。

 ショルツや、緑の党経済大臣ロバート・ハーベックや、EU委員会フランス・ティンメルマンス上級副委員長などの政治家連中が愚かだったり、才覚がなかったりするためではない。不正で、不正直だというなら、おそらく、そうだ。連中は自分が何をしているか正確に知っている。連中は台本を読んでいるのだ。それは全て、世界で最もエネルギー効率が良い産業集積地の一つの産業を空洞化するEU計画の一部だ。これはクラウス・シュワブのグレート・リセットとしても知られている国連 アジェンダ2030の取り組みだ。[強調は筆者]

 理由が何であれ、エングダールは私の電子メールには答えなかった。だが彼への電子メールで、私が下記を要求した際、私は基本的に自分の質問に答えていた。

 それはエネルギーと技術両方で、ヨーロッパをアメリカに完全に依存させるべくヨーロッパを完全に骨抜きにする無気力につもりだろうか? 世界の他の国々はBRIとBRICSに向かって動いている。アメリカによる強姦と略奪としても知られる収穫のために残された唯一のブロックはヨーロッパ(プラス日本と韓国)だけなのだ。

それは2022年9月5日だった。

 2022年9月16日、RT(Russia Today)が「アメリカのエリート・シンクタンク、EU策謀報道を「偽」として切り捨てる」という見出し記事を報じた。(https://www.rt.com/news/562911-rand-corp-ukraine-plot/):

 アメリカ経済を強化するためEU資源を消耗させる計画とされる記事は火曜日に自身を反世界主義、人本主義、自由志向で独立と記述するスウェーデンの報道機関Nya Dagbladetが報じた。その週遅く英語版が公表された

 ランド社が署名した「ドイツを弱体化し、アメリカを強化する」という題の機密文書を入手したと同紙は主張した。1月に作成されたとされる論文は、ヨーロッパの同盟諸国から資源を排出させることで、アメリカが、どのように苦闘する経済を救えるかに関するシナリオの概要を述べている。

 策謀とされるものは、ウクライナを攻撃するようロシアを唆し、それによりEUにロシアに制裁を課させて、ロシア・エネルギーから彼らの経済を切り離すよう強いるのだ。

 今日(2022年9月17日)私はNya Dagbladetの2人のスウェーデン人著者と連絡を取り、彼らにランド文書を私に提供してくれるよう頼んだ。著者の一人で編集長のMarkus Anderssonが早速返事し、これか「偽物」ランド文書だ。

https://nyadagbladet.se/wp-content/uploads/2022/09/rand-corporation-ukraina-energikris.pdf

 皆様はランドの人々が金切り声を上げて、この非常に重要な「偽」文書消す前に、ご自分のハードドライブにこのPDFコピーを保存して、皆様の友人全員、特にドイツに暮らす従順で自分の意見を持たず大勢に従う人々に渡した方が良い!

 まもなく、ランドの連中はそれを「偽」と呼ぶだろう。

 ランド報告書の名は「エグゼクティブサマリー:ドイツを弱体化し、アメリカを強化する。」

 それは2022年1月25日の日付で「機密」と表記されている。配布先リストにはWHCS(大統領首席補佐官)、ANSA(国家安全保障問題担当大統領補佐官)、国務省、CIA(中央情報局)、NSA(国家安全保障局)とDNC(民主党全国委員会)が含まれている。

 我々も「偽」文書を少々のぞき見してみようか?

 現在のアメリカ経済の状態は、[まさに寄生的帝国の定義!]外部資源からの財政的、物質的支援なしでは機能できなきことを示唆している。近年、連邦準備制度が頻繁に行ってきた量的緩和政策や、2020年と2021年のコロナ封鎖中の制御されない現金発行同様、対外債務の急激な増加とドル供給[まさに高度インフレの定義]増加をもたらした。

 経済状態の継続的悪化は、2022年11月に行われる今回選挙で、下院と上院における民主党の地位損失を招く可能性が極めて高い。このような状況下では大統領弾劾の可能性も排除できず、それはいかなる犠牲を払っても避けなければならない。[強調は筆者]

 国の経済、特に銀行制度の中にリソースが流れる切迫した必要性がある。ただEUとNATOの制約で拘束されたヨーロッパ諸国だけが重要な軍事的、政治的費用をかけずに、我々にそれらを供給可能だろう。[アメリカ合州国は強姦し略奪すべき第三世界や発展途上国が底をついたのだ。]

 それに対する重大な障害はドイツが独立を増していることだ。依然限定された主権の国ではあるが、何十年間も首尾一貫して、これら限界を上にあげ、完全に独立状態となる方向に動いてきた。この動きはゆっくり進行し、慎重だが着実だ。推定が最終目的は、わずか数十年で実現できることを示している。だが、もしアメリカの社会的、経済的問題がエスカレートすれば、ペースは大いに加速し得るだろう・・・。

 ドイツの脆弱性とEU経済

 もしドイツが制御された経済危機[強調は筆者]を経験し始めれば、ヨーロッパからアメリカへの資源の流れ増加が期待できる。EU経済発展の速度はほとんど選択肢なしでドイツの経済状態に依存している。より貧しいEU加盟諸国への出費のほこ先を向けられるのはドイツだ。

 現在のドイツ経済モデルは、二つの大黒柱に基づいている。これらは安いロシア・エネルギー資源の無制限な利用と原子力発電所稼働のおかげで安いフランスの電力だ。最初の要素の重要性はかなり高い。ロシア供給停止は、ドイツ経済にとって、間接的には、欧州連合全体にとって破壊的な体系的危機を引き起こすことが可能だ・・・。[強調は筆者]

 制御された危機

 連合による制約のため、ドイツ指導部はドイツの状況を完全支配していない。我々の正確な行動のおかげで、鉄鋼業と化学工業のロビイストの反対にもかかわらず、ノルドストリーム2パイプライン稼働を阻止することは可能だった。しかし、生活水準の劇的悪化対応は、指導部にその政策を再考し、ヨーロッパの主権国家と戦略的自律の考えに戻るよう促すかもしれない。

 ロシア・エネルギー供給をドイツが拒絶するよう保証する唯一の実行可能な方法はウクライナで両国を軍事衝突に巻き込むことだ。ウクライナにおける我々のそれ以上の行動は必然的にロシアの軍事対応を招くだろう。明らかにロシアは承認されていないドンバス共和国に対するウクライナ軍の大規模圧力に反撃せずにいるのは不可能だろう。それでロシアを侵略者だと宣言することを可能にするはずで、あらかじめ準備した制裁パッケージを丸ごと適用するのだ・・・。[強調は筆者]

 ランドのエグゼクティブ・サマリーは、更に「予想される結果」を詳述し、ドイツの財政的、経済的な損失を予想している。

 彼から先は、連中の言葉で。(ほぼ)任務完了!

 追伸:あの「私は何も知りません!」ショルツ軍曹が祖国を完全に掌握した今、アドルフはアルゼンチンの墓の中でのた打ち回っているに違いない。

***

英語原文では、この部分で話題の文書をスクロールして読める。

記事原文のurl:https://thesaker.is/why-is-germany-committing-suicide-the-same-reasons-why-the-eu-uk-is-being-deindustrialized/

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 人ごとではない。

 宗主国が気の向くまま属国「産業の息の根を止める」狡猾な手段として導入させた経済安保を思い出す。理不尽な逮捕・拘留による企業弾圧例。

  世界 2022年3月号の【特集1】経済安保の裏側

 町工場 vs 公安警察─ルポ 大川原化工機事件 青木 理(ジャーナリスト)

 大本営広報部は決して触れないが、詳しい議論の映像もある。

 共謀罪対策弁護団

青木理が斬る!経済安保法案の深層 =町工場対公安警察= 1:18:01

 ポリタスTV

緊急シンポジウム:経済安保法の危険な本質を暴く!#ポリタスTV 1:27:44

 植草一秀の『知られざる真実』

暖房全開で冷気注入のドル売り介入

 寺島メソッド翻訳NEWS

クリミア、苦難の歴史―ソ連からウクライナへの贈り物となり、ロシアに戻るまで

 羽場教授、スコット・リッター氏、ジョー・ローリア記者の発言、日本の大本営広報部は決して紹介しない。

 日刊IWJガイド

「即時停戦を!『ウクライナ問題は少なくとも二つの革命から見ていく必要がある』岩上安身による国際政治学者・羽場久美子氏インタビュー報告!」

はじめに~<インタビュー報告>即時停戦を!「ウクライナ問題は少なくとも2004年と2014年の二つの革命から見ていく必要がある」ウクライナ紛争と米国の戦略 岩上安身による 国際政治学者・神奈川大学教授 羽場久美子氏インタビュー(続編)報告

9月21日に行われたプーチン大統領の予備役の部分動員を発表したテレビ演説に識者の反応が続々! IWJはスコット・リッター氏とコンソーシアム・ニュースのジョー・ローリア記者の論説記事を全文仮訳して紹介!

「プーチンのロシア軍の部分動員開始命令は、冷戦終結後に始まったロシアと米国主導の西側諸国連合との対立を継続させるものである」(スコット・リッター氏)!「プーチンがロシア軍の一部動員を決定し、東部・南部で住民投票を実施することを決めたことで、特別軍事作戦(SMO)は限定的な活動からロシアの存亡に関わる活動へと激変することになった」(スコット・リッター氏)

 翻訳記事最後の文章「私は何も知りません!」ショルツ軍曹、全く意味が分からない。アメリカの有名な戦場喜劇Hogan's Heroesのちゃらんぽらんな登場人物。決まり文句が「私は何も知りません!」。ショルツ首相と同じ名前なので揶揄したのだろう。映像は下記の通り。

 

 

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コメント

 現代の資本主義国の政権は、自国産業の発展よりも、国際的な投機マネーの利益の方を、優先するかのようです。
 自国の産業を滅ぼし、世界的な大富豪の富をさらに増やすだけでは、何のための政治なのでしょうか。

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