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2022年9月20日 (火)

ドイツのエネルギー自殺:検死

2022年9月8日
Saker

 著者ペペ・エスコバールの許可を得て公表、広くクロスポスト。

 今週早々、グリーン狂信者のロバート・ハーベックがドイツ経済大臣になりすまして、エネルギー安全保障に関し「我々は最悪を予想するべきだ」と言った際、彼は好都合にも、この茶番行為全体がドイツ製兼ブリュッセル製危機であることを説明し損ねた。

 『石油の世紀』の著者で、不可欠な戦略専門家ウィリアム・イングドールが「内輪の秘密」を暴露する辛らつで簡潔な要約を発表し、西洋の緯度でも、知性の揺らめきは少なくとも依然輝いている。

 平均的EU市民のほとんど誰も知らないが、ブリュッセルの欧州官僚の恐ろしい企みを追求する頭脳がある人は皆、この策謀に気付いていた。ハーベック、「レバーソーセージ」ショルツ首相、欧州委員会(EC)グリーン電力副大統領ティマーマンス、EC女帝ウルスラフォン・デア・ライエン、彼ら全員が関与している。

 要するに:イングドールが説明している通り、これは「世界で最もエネルギー効率が良い産業集中の一つを空洞化させるEU計画」だ。

 それは、たまたまクリプトボンドの悪党クラウス・シュワブのグレート・リセットに変遷した「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の実際的翻訳だ。今やそれは「グレート・ナラティブ」と改名されている。

 詐欺全体はずっと前、2000年代初期に始まった。ブリュッセルは、初期の「対テロ戦争」時代、私のヨーロッパ拠点だったから、私はそれをはっきり覚えている。

 当時、町の話は「ヨーロッパのエネルギー政策」だった。このような政策の汚い秘密は、JP Morgan Chaseやメガ投機的ヘッジファンドに「助言された」ECがイングドールが「天然ガスのためのヨーロッパ市場の完全規制緩和」と説明するもののため精一杯努力したことだ。

それは「自由化」としてルーゲンプレッセ(ドイツ語で「ウソつきメディア」)に売りこまれた。実際には、それは残忍な規制されないカジノ資本主義で、かつてはガスプロムとしているような長期契約を放棄し、「自由」市場が価格を決めるのだ。

 いかにして脱炭素化し、不安定するか

 2016年、この過程はオバマ政権が最後のあがきで、アメリカの膨大なシェール・ガス生産からLNGの大規模輸出を奨励して急激に推進された。

 そのためにはLNGターミナル建設が必要だ。各ターミナルは建設に約五年かかる。EUの中で、ポーランドとオランダが初めからそれを目指した。

 過去ウォール街が発明した「ペーパーオイル」投機的市場と同様に、今回彼らは投機的「ペーパーガス」市場を目指していた。

 イングドールは「EU委員会と2050年までに経済を「脱炭素化」する彼らのグリーン・ディール・アジェンダが、どのように、石油、ガスと石炭燃料を排除して、2021年からEUのガソリン価格の爆発的急上昇を導いた理想的な罠を作った」か詳述している。

 この「単一」市場支配の創成は、ガスプロムに違法な規則変更を押し付けることを暗示していた。実際(ブリュッセルで「EU政策」として通る何でも支配する大金融と大エネルギー)が、ロシア・パイプラインガスの長期の安定した価格と並行する新しい価格決定方式を発明した。

 2019年までに、この連中がする唯一のことであるECによる欧州官僚のエネルギー「指令」のなだれが完全に規制緩和したガス市場取り引きを立ち上げ、ガスプロムが最大供給元のままではあるが、EUの天然ガス価格を設定した。

 ガス先物契約で多数のバーチャル取り引きハブがEU中に出現し始め、オランダのTTF(タイトル・トランスファー・ファシリティ)が登場した。2020年までにTTFは実際のEUガス基準として確立した。

 イングドールが指摘する通り「TTFは銀行や他の投資家の間の先物ガス契約での取り引きのバーチャル・プラットホームだ。もちろん、あらゆる規制された取り引きの完全外部だ。

 それでLNG価格は、まもなくTTFハブでの先物取り引きによって設定され始めたが、それはたまたまオランダ政府に所有されていた。極めて重要なことに「詐欺の窒素汚染主張で農場を破壊している同じ政府」だ。

 グリーン・ディールの不正金儲けの背後にいる強力な詐欺師連中にLNG市場支配を可能にすべく巨大金融業界は信頼できるガスプロムを何としても追放しなければならなかった。

 イングドールはヨーロッパでは極めて少数にしか知られていない話題を挙げている。「2022年5月12日、ウクライナでのロシア軍事行動にもかかわらず、ウクライナを通るソユーズ・ガスパイプラインへのガスプロム送付は3カ月の紛争でも、ほとんど中断されなかったが、NATOに支配されるキーウのゼレンスキー政権は、ロシア・ガスをEU諸国とウクライナに送付していたルガンスク経由の主要ロシア・パイプラインを閉鎖し、二つのドンバス共和国を通るパイプライン・システムをキーウが全面支配するまで閉鎖すると宣言した。ウクライナ・ソユーズラインのその部分はEUへのソユーズ経由ガスの3分の1を削減した。キーウがNATO加盟諸国から、より多くの武器を嘆願したことも決してEU経済を救わなかった。ソユーズは、1980年オレンブルグガス田からガスを送るためソ連の下で開設された。」

 ハイブリッド戦争、エネルギーの章

 ノルド・ストリーム1用タービンを巡る果てしない茶番で、重要な事実は、カナダが修理されたタービン所有者ガスプロムへの送付を意図的に拒否し、その代わりそれが今あるドイツのシーメンスにそれを送ったことだ。シーメンス・ドイツは本質的にアメリカ支配下にある。ドイツとカナダ政府両方がロシアに送るための法的拘束力がある制裁免除を与えるのを拒否している。

 それがガスプロムというラクダの背骨を折った最後の藁だった。ガスプロムとクレムリンは、妨害が至上目的なら、ノルド・ストリーム1経由で(完全に政治的理由で封鎖された稼働準備ができている新たなノルドストリーム2と共に)ドイツがガスを受けとれるかどうかどうでも良いと結論したのだ。

 クレムリン報道官ドミトリー・ペスコフはこう強調した。

 「[ガス]送付の問題は我が国に課された制裁と西側諸国の多数の企業が課した制裁のために起きた。供給問題の背後には他にどんな理由もない。」

 契約上、行うよう義務づけらているのに「ヨーロッパ人が装置修理を拒否すると決断した」なら、ガスプロムの欠陥ではないことを常識がある人々にペスコフは想起させなければならなかった。ノルド・ストリームの全操作が「本格的保守が必要な一つの装置」にかかっているというのが事実だ。

 エネルギー事業について多少知っているアレクサンダー・ノバック副首相が専門的に説明した。

 「装置出荷条件と修理契約の全ての条件は完全に侵害されたので、問題は丸ごと[EU]側にある。」

 セルゲイ・リャブコフ外務次官が「巨大で異例な」「我々の対抗者、敵の憎しみの程度」で、「ハイブリッドの型で、あらゆる分野で行われて」いる「宣戦布告された対する我々に総力戦」だと説明したことの中に全てが書かれている。

 だから、これらいずれも「プーチンがエネルギーを兵器化している」ことと全く無関係だ。ヨーロッパ産業と消費者の利益に対して、金融詐欺のため、ヨーロッパのエネルギー供給を兵器化したのはベルリンとブリュッセルの大手投資企業の走狗だった。

 悪人トリオにご用心

 いかにして「長期・低価格のパイプラインからEUまで体系的ガス送付を制裁したり、閉じたりして、中国の記録的な干ばつ、あるいはウクライナでの紛争、アメリカの輸出制限にかかわらず、世界中ですべての 一時的中断やエネルギーショックにつけ込んで、ガス投機家は、オランダTTPにより、あらゆる限度を越えてEUの卸ガソリン価格を付けることが可能だった」かイングドールは要約している。

 翻訳:最も素晴らしい状態のカジノ資本主義。

 電気の話となると一層酷くなる。いわゆるEU電力市場改革が進行中だ。それによると、太陽光であれ風力であれ、発電企業は、電力会社の配電網に売る彼らの「再生可能な」電気の同一価格として最も費用が高いもの、つまり天然ガス価格が自動的に得られる。2022年、ドイツで電気代が860%も上がり、上がり続けているのも少しも不思議でない。

 ドイツのエネルギー自立は「化石燃料から解放される」まで確保できないとベアボックは絶え間なくオウム返ししている。

 グリーン狂信主義によれば、グリーン・アジェンダを実現するためには、現状、たまたま唯一信頼性が高いエネルギー源であるガス、石油と原子力の排除が必須なのだ。

 そして、ここで、クローズアップ撮影の用意ができた悪徳トリオ、ハーベック/ベアボック/フォン・デア・ライエンに我々が出会うのだ。唯一の解決策は、当てにならない風力と太陽光発電への投資だと説教するヨーロッパの救済者に連中はなりすましている。他ならぬ巨大投資会社やグリーン狂気やEU官僚「指導部」に作り出されたガス価格の大失敗に対する神の「答え」だ。

 冬将軍がドアをノックする中、驚異的に高額な請求書が合計2兆ドルに急上昇し苦闘しているヨーロッパ中の家庭にそれを言ってみろ。

記事原文のurl:https://thesaker.is/germanys-energy-suicide-an-autopsy/

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 寺島メソッド翻訳NEWS RT記事翻訳

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