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2022年9月20日 (火)

それは大きなクラブだが皆様はその中にいない。物語体のマトリックスの端からのメモ

2022年9月14日
ケイトリン・ジョンストン

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 ブライアン・ステルターは主流メディアの仕事からハーバードの仕事に変わった。ジェン・サキはバイデン政権の仕事から、主流メディアの仕事に変わった。マイク・ポンペオはトランプ政権の仕事から、DCシンクタンクの仕事に変わった。それは大きなクラブだが、皆様はその中にいない。

 実際、連中を崇拝するすすり泣く、ごますり連中ほどには、イギリス王室を私は軽べつしていない。王族はこの奇妙な行動様式の中に生まれたのだ。これらとんでもない連中はそれを選んでいるのだ。

 王室を戴くのは彼らの自由選択だと思って一生過ごしたイギリス人は、ここ数日、いやな現実に目覚めつつある。

 

 

 オーストラリア・フットボール・リーグは女王に黙祷を捧げようとしたが、それがAFLWの先住民の回で、先住オーストラリア人をたたえるものだったと知って中止した。それは実際皆様が女王とオーストラリアについて知る必要がある全てを物語っている。

 「おお、それは先住民の回だ、我々はおそらく陛下を祝うべきではない。」

 「おお、どうして?」

 「分かってだろう。あらゆる大量虐殺や殺害や窃盗や弾圧や残虐さゆえだ。」

 「待て、すると、あなたは他のどんな場合でも、そういうことした人々を称えてもかまわないと言うのか?」

 「もちろん、そうだ。」

 ヒットラー家に黙祷を捧げようとしたが、ユダヤ教のヨーム・キップール贖罪の日だと気がついて、この特定の日にヒットラーを称えるのは侮辱的と思うかもしれないユダヤ人に失礼をしようとは望まなかったと言うようなものだ。

 もちろんアメリカ帝国はウクライナでの戦争を望んでいた。それが承知の上で戦争を引き起こし、紛争初期に和平がまとまるのを阻止するため積極的に介入した理由だ。自分にとって極めて僅かな代償でユーラシアでの戦略地政学的権益を推進すべく、この戦争を利用しているのだ。

 2016年-2019年、ホワイトハウスはクレムリンに潜入されていたという、アメリカ諜報カルテルが生み出した陰謀論で、大多数のリベラル派は対ロシア憎悪を吹き込まれた。今意図的に挑発された、全く無関係な戦争が、その嫌悪にてこ入れしている。

ふーん。

 言論歪曲専門家連中は、信用を失ったトランプ-ロシア共謀物語など決して起きなかったように振る舞っている。この言説は、ニュース・メディアを独占し、全く根拠がない理由で、モスクワに対する大衆認識を大いに変え、プロパガンダ効果が生き続ける中、メモリーホールに捨て去られた。その戦争プロパガンダ・エンジンが(A)虚偽で、(B)完全に無関係な理由でロシアを憎むよう大衆を操って何年も過ごした、まさに同じ帝国が承知の上で挑発し引き起こしたウクライナの戦争を我々は見ている。そして今トランプ家族全員と内閣が、ホワイトハウスから鎖で引きずり出されるのは時間の問題だと強く主張して何年も過ごしたまさしく同じリベラル派が、全員青と黄色の旗を振り「ウクライナに栄光あれ!」と叫んでいる。

 主流リベラル派を数年前の立場から変えるには、かなり強力なプロパガンダ攻勢が必要だったはずだ。

ふむ。ふむ、ふむ、ふむ。

 我々がこの戦争関する真実を聞かされていれば連中はロシア・メディアを禁止しなかったはずで、ウクライナに触れる際、お決まりの「挑発されない侵略」というプロパガンダ・メッセージや、これにまつわる全ての懐疑が帝国荒らしの大量攻撃を受けないはずだ。

 私の批判する連中は「あなたがその指令に服従しない国を転覆し、征服するのを手伝うため、これまでに存在した最強力な帝国のプロパガンダ攻勢を支援しているなら、あなたは本物の反帝国主義者ではない」というようなことを言う。

 それらを他の国々のより小さな罪と同等に扱って、自分が暮らす帝国に対する批判を私は和らげない。皆様は、なぜ私がそうするよう望むのだろう? 私が考えられる唯一率直な理由は、皆様の認知不調和に私が手加減するよう皆様は望んでいるのだ。いいえ。うせろ。直面されたい。我々の帝国が世界に与えている恐怖に直面して頂きたい。

 もちろん私の国が、その一部である帝国の変更を要求するより、外国人に拳骨を振る方がより容易だろう。ばか。それはあなたがそうしている理由だ。私はそうしない。

 自分が気を悪くしないよう願って、欧米帝国が行っている飢餓を武器化した残虐な屠殺の全面的規模を、他の国々のさ細な罪と同等に私が考えるよう人々は望んでいる。知ったことか。気を悪くしろ。気を悪くすれば、皆様はそれを変える必要を望むだろう。

 いかにロシアを壊すべきかについて国防総省が注文した2019年のランド研究所論文はなんとも好都合な偶然の一致満載だ。

 

 豊富さをたらすという理由で、人々は資本主義を弁護するが、ある意味で彼らは正しい。資本主義は生産高と消費量を押し上げる効果的手段だ。問題はそれを導く知恵がないことで、それゆえ人々は空腹な一方、世界はごみで窒息させられている。

 持たざる者の労働を利用する持てる者は、本当に多くのものを作る産業手段を持っている。だが今、我々は余りに多くのものを製造しており、それが我々の生物圏を殺すほどで、膨大な不平等は残ったまま、余りに多くの人々が生活に必要なものなしでいる。自由市場の「見えざる手」は常に何が最良か知っている意識を持った神として崇拝されているが、実際はそれは完全に賢明さと知性に欠如し、現実世界の本当のニーズと調和して動けない。我々を大惨事に追いやっているのは、やみくもな暴力だ。

 これは皆様が無視できる問題ではない。資本主義が、作り出すものが我々の生態系を破壊し、この惑星を住めなくしている中、どれだけものを作れるか称賛し続けることはできない。それは緊急に解決が必要な問題だ、資本主義はそれを解決できない。

 環境破壊や不平等問題に対する解決を資本主義は提供しない。搾取が儲かる限り、搾取は残る。環境破壊が儲かる限り、環境破壊は続く。人間行動は利益によって促進させられるままではいられない。我々には何か新しいものが必要だ。

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記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com/2022/09/14/its-a-big-club-and-you-aint-in-it-notes-from-the-edge-of-the-narrative-matrix/

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時事放談(2022年9月) 鳩山友紀夫×孫崎享 1:12:25

 日刊IWJガイド

「上海協力機構(SCO)は、参加国を拡大し、貿易の非ドル決済を進め、具体的なエネルギー資源の協力体制を着々と進めている!」

米国のど厚かましいダブルスタンダード! バイデン米大統領がCBSのインタビューで、またしても台湾有事での米軍介入を明言! さらに「独立は彼らが決めること」と表明も! クリミアやウクライナ東部ドンバスで多数を占めるロシア系住民のウクライナからの自治・独立の意志は認めないのに、台湾住民が中国から独立を目指すなら米軍が介入してでも独立を果たさせる、という欺瞞! ウクライナ問題ではロシアの大量破壊兵器使用に「やめて」と言いながら、「(使えば)これまで以上に世界で疎まれる存在になるだろう」と発言!

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