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2022年8月13日 (土)

欧米人が自分を自由な考えの個人主義者と思っているのは、どえらく、かわいらしい

2022年8月7日
ケイトリン・ジョンストン

この記事を英語音声で聞く。

 タイムズが「レディー・ガガは、中国が恐れる全てを体現している」という題の記事を掲載し「この歌手の妥協しない個性が、彼女を検閲による文化的体制順応という大規模強制に対する真剣な脅威にする」と副題を付けたが、中身は、まさに皆様のご想像同様、恐ろしいほど、ばかばかしい。

 私が読まなければならなかったのだから、皆様にもお読みいただこう。下記がベン・マッキンタイヤーによる記事の最初の三段落だ。


 赤い革で表面を張った地球外生物のカマキリのように見える女性が、トッテナム・ホットスパー・スタジアムの舞台を大またで歩くと、炎が30メートルもの高さに噴射し、50,000人の、とんでもない服装のファンが叫び、中国が、なぜそれほどレディー・ガガを恐れているか私は理解した。

 レディー・ガガほど声を限りに叫び、それほど激しく個人主義的で、慣習に実に反抗的で、管理され支配されるのを好まず、エロチックでエキゾチックな超名士でいながら、何とか隣の少女、ニューヨーク市のステファニー・ジョアン・アンジェリーナ・ジャーマノッタでいようと企む人はいない。

 先週のレディー・ガガのクロマティカ・ボールは、この生肉ドレスを着た両性愛フェミニストが、彼女や全員が「ボーン・ディス・ウェイ」(このように生まれる)ので、自由、麻薬、中毒、精神衛生や自己表現の絶対の権利を歌う、この七年で最初のイギリス公演だった。同時にフレディマーキュリーとダイアナ妃と交信できる彼女は、極端なファッション・マニアで、挑戦的に平凡で、それが、彼女が史上最も強力なポップ・スターの一人で、北京の共産党指導部から見て、重大な脅威である理由だ。

 

 (我々の間では何十年もCIAから大量の支払いを得ていることが知られている)ダライ・ラマと会ったかどで、2016年に、レディー・ガガは中国出入り禁止にされ、彼女の大胆な反抗的態度と、両性愛のフェミニスト個人主義が、習近平を叫び声を上げる夜驚症にするほど重大な脅威になったのだとマッキンタイヤーは説明している。

 「レディー・ガガは、政治見解や、ダライ・ラマ訪問や、性的少数派の権利支持のためではなく、他の人々に人と全く違うよう奨励する彼女の決意こそ脅威になっているのだ」とマッキンタイヤーは結論している。「Do What U Want(あなたがしたいことをしろ)と彼女が歌い、北京が震えるのだ。」

 この記事が出版されたのを私は真面目に信じられない。どこでも。それが、インターネットの最もいかがわしい国の最も無名なクリックする気にさせるブログでさえ、まして、創立以来237年の有名なイギリス新聞が拾い上げるのを見て私は驚いた。

 だが私が今いるところから見て、一番興味深いのは、この記事が、欧米世界を、自由な思考と個性の要塞として描く手口だ。その事実だけで、この記事の筆者が、この自由の完全な象徴が、生肉ドレスを着て、気どって歩き回るレディー・ガガだと考えている事実のばか阿呆らしさを陰らせる。

 つまり我々が中国人と比較し、どれほど自由で独特かについて、マードック報道機関で我々が読みながら、アメリカに中央集権化した帝国の長期戦略の狙いを促進する反中国プロパガンダを取り込んでいる事実が、この主張がどれだけ奇異かを皆様に示している。

 独裁政権では、人々は、権力者が、人々にして欲しいと望んでいることをする。自由な民主主義国家™️では、人々は自分が好きなことをするが、人々が好きなことが、たまたま権力者が人々にして欲しいと望んでいることと常に完璧に合致するのは全く偶然の一致だ。

 欧米国内プロパガンダの洗脳効果について皆様が知れば知るほど、欧米人が中国のような国の国民と比較して、自由社会に暮らす自由思考の個人主義者として自身を話すのを見ると、皆様は愛らしいと思われるはずだ。国民は、子供時代から、息を引き取る間際まで、絶えず権力に奉仕する信仰体系に洗脳されている文明社会は、個人主義者ではなく、自由ではなく、考えてもいない。国民は、良かれと思うことだけするが、そうするようにプログラムされているので、それが良いことだと思っているのだ。

 思想の自由と言論の自由は、欧米社会の周辺に、何の相違も生じないような少数にしか存在していない。革命的変化をもたらすために、その人数を使える大多数の国民は、あらゆる機会に、既製権力を支持するよう意図された政治分派や、人々が、この機構に対するどんな意味ある抵抗をするのも阻止する、それに対応するメディアに追い込まれるのだ。

 全体として、我々は、ご主人の意思に完全に一致して行進している。連中が好む通りに投票し、連中が好む通りに考え、連中が好む通りに話し、連中が好む通りに働き、連中が好む通りに買い物をし、連中が好む通りに生活している。権力に奉仕する言説が、我々の教育制度と、我々は自由だと言うメディアによって、我々の心に注ぎこまれているのに過ぎない。我々を中国のような国の人々を鼻であしらうように訓練しているのは、権力に奉仕する、そうした言説だけだ。

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 画像出典はWikimedia Commons (CC BY-SA 4.0), 大きさを調整。

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記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com/2022/08/07/westerners-think-they-are-free-thinking-individualists-and-its-effing-adorable/

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 名前しか知らない。

 こういうものは拝聴している。

「前川喜平さん」講演 1:44:43

 寺島メソッド翻訳NEWS

真実を追求することがロシアの喧伝行為というのであれば、喜んでその汚名を受けよう。スコット・リッター

 日刊IWJガイド

「10日発行『【号外】アムネスティが「民間人を『人間の盾』にするウクライナ軍は市民を危険にさらす」と報告書公表!』に反響がありました!」

 下記号外に対する反響

※【IWJ号外】国際人権団体アムネスティ・インターナショナルが「ウクライナの戦闘戦術は市民を危険にさらす」との報告書を公表! ゼレンスキー大統領は「加害者と被害者を同じレベルに置く報告は容認できない」と猛反発! アムネスティのウクライナ支部トップは抗議の辞任! アムネスティ事務総長は「防衛する側にいるからといって、ウクライナ軍は国際人道法の尊重を免除されるわけではない」と言明! アムネスティが公開した報告書をIWJが全文仮訳!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/509470

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数ヶ月前から、私と友人たち(お婆さん10人ほど)は、郊外の私鉄の駅前でスタンディングを始めました。「戦争反対」「憲法を守れ」「国葬反対」「反日カルトはダメ」その他、それぞれ好きな要求を書いたポスターを持ち、毎週土曜日に1時間立ちます。「国葬反対」が今は最も人気があり、「これはホンマにあかんで」と言いながらカンパをくださる方がいたり、「こんな立ってるだけではダメだよ。署名運動をやったらどうか」と意見を出してくださる方もあります。じっと見て通る方に「どう思われますか」と声をかけたら「その通りです」と言ってくださる方もあります。
 メタボカモさんは毎日、貴重な世界のニュースを翻訳して伝えてくださっています。私たち非力なお婆さんも何かできないか考えた結果です。いつも刺激をいただいています。ありがとうございます。
 

>独裁政権では、人々は、権力者が、人々にして欲しいと望んでいることをする。自由な民主主義国家™️では、人々は自分が好きなことをするが、人々が好きなことが、たまたま権力者が人々にして欲しいと望んでいることと常に完璧に合致するのは全く偶然の一致だ。

 私も民主主義とは全体主義の完成形に過ぎないと思っています。体制側の理念を国民に押し付けようとするのが全体主義で、その理念を国民が完全に内面化し洗脳が完了した状態が民主主義です。全体主義国家では国家と国民は対立関係にありますが、民主主義国家では共犯関係にあります。
 つまり、民主主義はいかなる道徳性も担保していません。たとえばイスラエルは完全な民主主義国家ですが、ごく僅かなイスラム教徒以外の全国民がユダヤ人至上主義者のため、イスラム教徒への迫害が建国から現在に至るまで「民主的に」行われています。アメリカは公民権法が制定されるまで「民主的に」人種差別政策が維持されてきました。世界で最も他国を侵略・蹂躙し、破壊や略奪の限りを尽くして来た国々、イギリスやフランスが民主主義国家なのはなんら矛盾ではありません。(植民地では非民主的な統治を行っていた理由ももうお分かりですね?)

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