ペロシ台湾訪問を、中国は、どのように警告しているか
2022年7月30日
Moon of Alabama
三日前、北京官話話者が、脅威を表現する中国語に関して興味深いスレッドを投稿した。
Wen-Ti Sung@wentisung - 5:29 UTC - 2022年7月27日
噂されている@SpeakerPelosiの台湾訪問計画を巡る中国の#レトリックに関する短いスレッド。これまでのところ、北京の言葉遣いは、中国が歴史的に差し迫った戦争/瀬戸際外交を示すために使った種類の言葉や句の閾値をはるかに下まわっている。
最近の外務省報道官の言葉から始めよう。「中国は断固それに対応し、対策をとるべく強く行動する。我々は言ったことを実行する」を意味する(中方必將採取有力措施予以堅決應對和反制。我們?到做到)、多くの観察者が「強力な対応」は戦争を意味すると言っている。過大評価かもしれない。彼の重要な単語「有力」が「強力」か「効果的」を意味することに留意願いたい。戦争を意味するなら「武力か非和平」だったはずだ(軍事的/非平和的手段)。て
中国の言説は、現在ギリギリの第3ギアだ。もう一段階上は#懸崖勒馬、つまり「あなたは崖の端に立っている」だ。翻訳:もしあなたが、もう一歩進めば、あなたは落ちて死ぬ」。それは残念なことだが、崖は人為的わなではなく、自然の奇跡だ。だから墜落は部分的に環境の悲劇だ。それで次段階は、人為起源の要因に焦点を当てる。
次は「是可忍孰不可忍」、つまり「我々がこれを我慢することができるなら、我々は他のことも我慢できるではないか」だ。これは他者からの挑発と見なされものは、中国の権益を脅かすだけでなく、#アイデンティティーも脅かすことを意味する。この言葉遣いは、有名な「百年国恥」と中国の民族主義物語に訴え、中国には後退する余地がないという信号を出すよう意図されている。それは#瀬戸際外交を進んでする用意があることを示す。例えば、中国はインド(1962)、ベトナム(1979)との小ぜり合いの前に、この単語を使った。
最終的に、トップギアは「最後の警告」として知られる「勿謂言之不預」で、文字通り「警告しなかったとは言わせない!」だ。中国はインド、ベトナムとソ連(1967)との小ぜり合いの前にこの言葉を使った。
要するに、中国の現在の言語は厳しいが、最も厳しいものからは遠い。それは下記のいずれかを意味する。
1)中国は、まだどうするか決めておらず、彼らは当面、一層厳しい言葉を今後のためにとってある。あるいは
2)中国は(さほど成功裏にではないが)ペロシとアメリカが、引き下がりやすいようにしようとしている。来るバイデン-習電話で、中国が決心したのか、戦術レベルの動揺を、手に負えないエスカレーションになるのを阻止する上で、彼らが構築した、いわゆる戦略上の「#ガードレール」が効果的かどうかわかるはずだ。
中国のバイデン-習電話に対する英語公式声明は、上記の言葉のどれも使っていない。最も「脅迫的な」部分はこれだ。
「台湾独立」に向けた分離主義者の動きと、外部勢力による干渉に中国は断固反対し、「台湾独立」勢力に対する、いかなる余地も許さない。台湾問題に対する中国政府と国民の見解は一致しており、中国の国家主権と領土保全を断固守ることは、14億人以上の中国人の固い意思だ。世論には逆らえない。火遊びをする人々は、それによって死ぬだろう。アメリカが、これに明敏なことが望まれる。
それは、積極的措置による恫喝ではなく、自傷の警告だ。それは厳粛ながら、どぎつくない「あなたはがけの端に立っている」レベルだ。
だが、そこで私は、上記Tweetで言及された言葉が、環球時報ホームページの中央トップ見出しに現れたのを確認した。
警告しなかったとは言わせない!-中国最高のシンクタンクのシンポジウムが挑発的なペロシに、典型的な、戦前の警告を送ったのだ。
1962年に、中国がインドとの国境戦争を戦うことを強いられた際、1979年に中越戦争に先行して、「人民日報」に使われた表現「警告しなかったとは言わせない!」が、金曜日、中国の一流シンクタンクが開催したフォーラムで、アジア歴訪中に、アメリカ下院ナンシー・ペロシ下院議長が台湾訪問で賭けをすれば、中国の、あからさまな軍事的選択肢や経済から外交に及ぶ包括的反撃が待ち受けていると専門家が警告した。
・・・
私が知る限り、「最終警告」を意味するトップギアの言葉は、公式政府筋には、まだ使われていない。だが中国最高のシンクタンクは、すべて公式で、大半のアメリカのシンクタンクのような腐敗した私的クラブではない。環球時報は中国共産党の主要英語メディアで、そのホームページの先頭に、この言葉を投稿した。それ自体いくぶん公式ではないだろうか?
中国軍報道官は、訪問に対し、軍事対応が確実にあると言った。だがそれは戦争ではなく、何らか作戦行動や、接近飛行であり得る。
ペロシはアメリカ軍用機でアジアを歴訪している。その飛行機は、北京が中国領空の一部と理解している台湾に飛行する可能性はない。シンガポールから台湾まで飛ぶため、ペロシは民間機、おそらく定期便さえ、使う可能性が高い。来週半ばが最も可能性が高い。
彼女がどの便に搭乗しているか中国が知れば、彼らは多くの対抗策使い、そして/あるいは便を迂回させることも可能だ。
介入なしで彼女が台北に現れたら、中国政府は、いささか面目を失い、実行できる他の措置を考えなければなるまい。台湾に向かって飛び、それから海中に落ちるいくつかのミサイルが可能性かもしれない。上の環球時報記事は他のものに言及している。
この訪問は必要ではなく、アメリカ、中国と世界経済に大いに損害を与えかねない対立を引き起こす危険がある。
愚かな行為だ。
記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2022/07/how-china-warns-of-pelosis-taiwan-trip.html#more
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NPT再検討会議で、岸田首相が演説するという。
NPT再検討会議開催へ 岸田首相演説し核不使用の重要性訴え
宗主国の検閲後許可された気の抜けたたわごと、聞くつもり皆無。
共産党の笠井衆院議員も参加するという
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