中国を敵にするアメリカの企みには大いに妄想が必要
Moon of Alabama
2022年7月22日
アメリカ兵器産業にはアメリカの敵が必要だ。そうした敵がなれば常に増大する戦争予算を正当化するのは困難だ。最も儲かる敵は、ロシアの他、当然中国だ。
だが問題が一つある。中国はアメリカの敵の一つだったり敵そのものだったりするの興味皆無だ。中国の考えでは、他の場所で、より有効に使える資源を奪うだけなのだ。
それが中国が、軍事的、戦略的問題に関し、アメリカとの協議を避ける理由だ。
それで、CIAコラムニストのデイビッド・イグナティウスが嘆いている。
中国はアメリカとの「誤解を減らしたい」と望んでいる。話し合いをから始めることができるはずだ。
今週、コロラド州、アスペンでの外交政策を巡る会議で、中国の秦剛(チン・カン)大使は、北京はアメリカとの「誤解と計算違いを減らすこと」を望んでいると発言した。もしそれが本当なら、中国はなぜ、益々競争的になっている二国間で「戦略的安定」を論じようというアメリカ提案に抵抗し続けるのだろう?
「戦略的安定」に関する協議が、誤解や計算違いの減少と一体どういう関係があるのだろう? それは大使や政治家間の非常に単純な低レベル協議で実現可能だ。何の「戦略上の」必要もない。
水曜日、covid-19感染が発表される前、今後十日以内に、中国の習近平主席と話をするのを期待しているとバイデン大統領は言い、大統領の狙いには、両国関係におけるリスクの強調と、より良いコミュニケーションを確立する必要性が含まれると政府高官が述べた。だが、これまでのところ、中国との安定性協議というアメリカ提案について「彼らは我々の話に乗らなかった」と当局者は言っている。
中国は不安定を感じておらず、欲してもいないので、それに関し話をする必要がないのだ。彼らが感じているのは中国を「敵」と指名するのを可能にするアメリカのトリックだ。
イグナティウスの次の段落が、それを示している。
戦略上の問題に関して、中国-アメリカ対話を発展させる上でのこの困難は、バイデン政権を失望させた。冷戦の重要な教訓は、核武装した超大国が危険な過ちを避けるには、連絡し合わなければならないということだった。だが中国は核兵器備蓄を拡大しながら、軍縮協議に抵抗し、結果的に、ソ連がした形の危機管理のための共通言語を学ばなかった。
中国はアメリカとの冷戦状態にない。中国は自身をアメリカの敵として見ていない。冷戦の言語で話をする理由がないのだ。
当時のホワイトハウス声明によれば、両国は「競合が葛藤に転換しないよう保証する常識的ガードレール」が必要だと言い、最初バイデンは、昨年11月、習とのバーチャル・サミット会議を提案した。海上での事件を回避する1998年合意の拡大や、危険な軍事活動を避ける措置や、ホットライン計画や、他の危機コミュニケーション対策などが協議の議題だと政府高官は言っていた。
事件や軍事活動に関する、より多くの合意があれば、それが無いより、中国に対する動きで、アメリカは、より多く、あるいはより少なく攻撃的になるのだろうか?
アメリカは、なぜホットラインや危機コミュニケーションを望むのだろう? それらは、それがないよりも、アメリカがより多く事件を起こすよう助けないだろうか?
Foreign Affair新記事で、前オーストラリア首相で中国学者ケビン・ラッドが「管理された戦略的競争」と呼ぶもので、北京は、中国勃興を促進した支援的関与という古い方針にアメリカは戻るべきだと主張している。私がこれまで10年間に出会ったほぼ全ての他の中国外交官同様、ワシントンとの益々不機嫌な関係に対する万能薬として中国が見ている「合作共赢(ウィンウィン提携)」という言葉を秦は、頻繁に繰り返している。
「ウィンウィン提携」の何がまずいのだろう? なぜそれを「戦略的競争」で置き換えるのだろう?
中国は超大国として二兎を得たいと望んでいる。いじめっ子と見られることなしに、威力を誇示するのだ。「中国製造2025」で、習は主要技術を支配する計画を明確に示した。だが中国は「[アメリカとの]関係が競争的だと認めるのは困難だ」と政府高官が言った。その代わり、アメリカやアジアの地域大国からの批判に、中国は「我々は何者だろう?」と言うかのように、傷ついた調子で対応するのだ。
多くの国が、主要技術で優位を維持する多くの計画を持っている。オランダ(とドイツ)は最新半導体を作るのに必要な極端紫外線(EUV)リソグラフィーや、いくつかの他の分野で、このような優位を維持している。他の国々、フランスや、韓国、日本、ロシア、アメリカには世界規模で優位な産業部門がある。それは各国が全分野ではなく、もっとも得意な部門で最善を尽くそうと努めるグローバル資本主義の当然の方法に過ぎない。
現在のウクライナ戦争への没頭にもかかわらず、強い、持続可能なアメリカ-中国政策を形成することはバイデン政権にとって最大の長期課題だ。北京は軍事的に本当にアメリカに挑戦できる唯一の競争相手だと当局は考えている。だがウクライナはアメリカ-中国双方にとって、政策を複雑化させた。
そこで要点だ。中国が一体どうして、本気でアメリカに軍事的に挑戦できるだろう? メキシコか、カナダ侵略、あるいはロサンゼルスやニューヨークを脅かす大規模上陸部隊? 一体なぜ中国が、そんなことをするだろう?
中国が、外国で弱く、無力だと見ていたバイデン政権が、ウクライナに対する世界的支援を集めることが出来たのに習は驚いた。だが制裁を受けることに対する習の慎重さにもかかわらず、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領と断固提携しているのは依然変わらないと、政府高官が述べた。この戦争が、北京とモスクワ間の分裂を促進するかもしれないという希望は見当違いだった。
イグナティウスは罰を受けるのを忘れている。「世界的支援」というのはNATO、EUとファイブ・アイズの協力だ。それは国連加盟国193の約34カ国だ。 どうして中国が大多数が選んだ中立の立場に立たないと人々は期待したのだろう? 期待した人々は、理性について少し学ぶため、学校に送り返されるべきだ。
泣き言は、もう沢山だ。イグナティウスは、ワシントンDCの泡の中にいる他の多くの人々同様、中国を理解せず、中国について学ぼうとしない。この連中はアメリカがするだろうと思うものを反映し、全く違う条件で考える国に対し、それを投射しているのだ。
これら「思想家」のもう一人の例がエルブリッジ・コルビーだ。
エルブリッジ・コルビーの『The Strategy of Denial 否定の戦略』は、アメリカの自由、繁栄と安全保障を維持するため、特に安全保障を強調し、中国の勃興を封じこめ、戦う青写真を示している。議論は中国計画の非常に特定の構想を攻撃するが、コルビーは実際の東アジアで覇権を達成する中国の方針や戦略に結びつけようとしていない。結果として生じる処方せんは、一部の連中に称賛されたが、致命的欠陥がある。
2017年から2018年まで、戦略・軍事力開発担当国防次官補代理だったコルビーは、台湾から始め「孤立した連合メンバーに対する戦争」で恫喝したり、実行したりする「集中した連続的戦略」を中国は追求できると考えている。地域戦争は引き起こさないが、アジアで中国覇権の頂点に達する方法で、中国がこれを行うと彼は恐れている。
これを防ぐため、アメリカは、アジアでアメリカ優位を維持するため「否定の戦略」を追求しなければならないとコルビーは考えている。
問題は実際、東アジアで「覇権を実現する中国の方針や戦略がある証拠がない」ことだ。
コルビーはそう主張する情報源を示さない。彼は、もし中国だったら、アメリカがするだろう「脅威」でっちあげているのだ。
最も目だつ欠陥は、コルビーが、証拠ではなく、そうであるはずだと思う中国戦略から作業にとりかかっていることだ。敵の行動予測中に、そのまま反映したり、推測したりするのを、より容易にするから、分析には特に良くない手法だ。
良い防衛戦略は、敵とされるものがどのように戦おうと計画しているかについての理解が必要だ。ところが彼は、中国の戦闘教義、中国の戦略思想や、中国の戦略や野望に関するアメリカの確固とした議論には関与しない。代わりに、彼は中国戦略に関する不確実さゆえに、アメリカは、アジアで勝つための中国の「最良戦略」に焦点を合わせるべきだと主張している。コルビーの言葉では「客観的現実」に関わるので「国家の最良戦略は、究極的に国家指導者が考えているものには依存しない」。
コルビーの思考過程における「ごみ」の結果、出力も「ごみ」だ。
敵の「最良戦略」に応じて、対応を構築するのは、敵が実際にしていることを見逃す可能性は大いに高める。コルビーは、中国の「最良」戦略に基づいて戦略を練る彼の手法を「良くない戦略を挫折させるのは良い戦略を挫折させるより容易で費用もかからない」と主張して弁護する。それゆえ、アメリカが中国の最良戦略に備えれば、どんな本物の中国戦略でも対処のは更に容易なはずなのだ。
実際には、敵の「最良」戦略を挫折させるのに必要な防衛体制と投資は、敵の二番目に良い戦略を挫折させるために必要なそれらと、際立って異なるかもしれない。
コルビーの本は、戦略についてではなく、中国に対するアメリカ侵略姿勢に可能な限り多くの金を使うことを狙っている。
コルビーは、幅約300kmの台湾海峡を横断する中国の能力をアメリカ率いる連合が阻止して、中国に否定の戦略を課すよう提案している。猫に鈴をつける方法?
「分配された、弾力的な軍事姿勢で、全ての戦争ドメインで活動する防衛軍は、台湾を取り巻く海と空の中国侵略を阻止するため、様々な方法を使うかもしれない。」
アメリカと同盟諸国は、「中国の港や滑走路を出る前に、中国の輸送船や航空機を使えなくするか破壊しようと努めるかもしれない。防衛側は重要な港湾も妨害しようとするかもしれない。中国の指揮統制の主要部分を無力化し、中国軍が海峡に入った途端、アメリカと防衛軍は、中国の輸送船と航空機を使えなくしたり、破壊したりするため様々な方法を使うことができる。」
コルビーは、我々が、ここで使うかもしれない手段を想像に任せている。
コルビー本の最初の評者同様、本記事も彼の事実に欠ける開始位置を批判する。
コルビーが間違った答えを与えているのは、さして問題ではない。彼は中国の意志と技術的能力に関する質問をし損ねている。その代わり、彼は目下の戦略上の問題を明確化するのではなく、ぼやけさせる一般論の寄せ集めを我々に提示しているのだ。
要するに、コルビーは、中国のフィリピンに対する関心が、台湾に対する関心と等しいかのように、フィリピンと台湾に対する中国の下心とされる半ダースの状況を引き合いにして、中国のことを、領土吸収を熱心に望む拡張主義政権として描写している。
ごみの入力は、良い戦略を生まない軍国主義的空想物語でトッピングした、ごみの出力を作り出す。
問題は、次の共和党政権で、コルビーが国防総省で高位につく可能性があることだ。
それはこのような愚かな考えを、世界に対する脅威にする。
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日刊ゲンダイDIGITAL
「今となったら責任感じる」おまいう。
「#もうNHKに金払いたくない」SNSで拡散中! 旧統一教会問題に及び腰、臨時国会中継なぜしない
共産党旧統一協会問題追及チーム
韓国では
米下院のナンシー・ペロシ議長を乗せた専用機が3日午後9時26分ごろ、韓国・京畿道の空軍基地に到着した。
ペロシ氏が専用機から降りる場面は、駐韓米軍大使館がSNSに掲載した写真を通じて公開された。写真にはペロシ氏を出迎える大使館関係者の姿が写っているが、韓国政府関係者の姿は見られない。
ペロシ議長が空港での儀典なく不快がったとの報道に韓国大統領室「米国側が辞退」
尹大統領、ペロシ下院議長 対面会談なし。
日本では
4日夜10時前後に、東京都内の横田基地に到着。小田原潔外務副大臣、エマニュエル駐日米大使らが横田基地でペロシ氏を迎えた。
ペロシ下院議長が来日 このあと岸田総理と朝食会
両国、米軍基地が玄関という点は共通。直接対談をさけるトップ、すりよるトップの違い。その結果が
中国ミサイルEEZ内落下
プノンペンでの林外相と王毅外相との会談 直前中止
デモクラシータイムス
<米国の火遊び 岸田の内戦>【山田厚史の週ナカ生ニュース】 1:41:45
「本日、ペロシ氏は岸田総理と会談!/本日、午後6時半から元・統一教会信者 榊あまね氏インタビューを生配信!/第13期もご支援を!」
<インタビュー告知>本日夜6時半から、「統一教会との出会い、合同結婚式、23年間の信徒生活から『脱会』まで 『この世に生を享けてから、私にはずっと居場所がなかった』」と題して、岩上安身による元・統一教会信者、『となりのカルト』著者・榊あまね氏インタビュー」をお送りします。
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