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2022年7月24日 (日)

タカ派が今までに売りこんだ中で最大のウソ:物語のマトリックスの端からのメモ

2022年7月19日
ケイトリン・ジョンストン

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 アメリカは、経済全体が、兵器製造と専制的湾岸諸国に対する安全保障を基盤に構築された地球上唯一の国だ。アメリカ帝国を比類無い悪の権力構造と呼ぶのは正しくなく、それ以外の形で存在するのは不可能だと言う方が正しい。

 サウジアラビアによるイエメン破壊と、シリアでの代理戦争は、一人の「ワシントン・ポスト」コラムニスト暗殺より何千倍も遙かに邪悪で恐ろしいが、帝国はその種類の流血を基盤に成立しているので、そうしたものへの注目は、ずっと僅かだ。

 サウジアラビアのご機嫌をうかがうという全ての大統領の伝統を続けるバイデンは、アメリカ価値観の裏切りではなく、そうした伝統の非常に正常な表現だ。アメリカ帝国の完全な解体を望むか、望まないかのいずれかだ。もし解体を望まないなら、舞台裏での汚れ仕事に不平を言うのはやめて頂きたい。

 

 民主党と共和党の相違は、共和党は、悪事を働くと言って、悪事を働き、他方、民主党は、悪事は働かないと言って、悪事を働くことだ。

 一方で、世論調査がアメリカ人がバイデンの再立候補を望まないと言うが、他方、民主党が、ぼけた帝国ミイラよりましな別候補を出す可能性は皆無だ。

 アメリカ諜報機関起源の心理作戦で長年アメリカ諜報機関が抱いている思惑を推進するため使われたロシアゲートが、今リベラル派が、ウクライナでのアメリカ代理戦争応援団になっている理由だが、これを偶然の一致と言うのは阿呆だけだと老婆心ながら申し上げる。

 このお決まりの笑いぐさを、いまだに信じている人は皆とんでもない馬鹿者だ。

 

 ウクライナの現在の代理戦争戦術がロシアに速い敗北をもたらす可能性はない。この戦術であり得るのは、ロシアにとって、金を食う軍事的泥沼を作る可能性と、軍需産業が膨大な利益を得る100パーセントの確実性だけだ。

 タカ派が今までに売りこんだ最大のウソは、連中の軍国主義政策が、それが実際作り出している問題を防ぐというものだ。ロシアに対し武装することが、この戦争を起こした。対テロ戦争が、テロ集団を作った。中国包囲を続ければ、おそらく、そこで不快な紛争を招く可能性が高い。などなど。

 モスクワと北京を破滅させようと努力するのは、ある種の世界的経済混乱と絶望を解き放ちながら、同時に、一極世界覇権をしっかり確保する方向へと動かす、ショック・ドクトリン資本主義策略家が、これまで夢見た素晴らしい方法のはずだ。

 この映像の最後で、彼が計画するのを手伝った他のアメリカ・クーデターを言わない理由として「情報の圧倒的多数は、国家安全保障ではなく、政治的安全を守るため機密扱いされる」とアサンジが言ったことを思い出してボルトンは「機密情報」を挙げた。


https://twitter.com/RonFilipkowski/status/1548322292375072768

 現在、欧米メディアの最も重要な仕事は、世界の諸大国が二つの益々敵対的な連合に分裂していることは、おそらく何の心配にも及ばないと大衆を説得することだ。

 名士連中が「政治的になる」のは、それ自体は問題ではない。彼らの大半が、有名になるまでは、政治的認識を高めることを始めず、現状を維持することに権益があるエリートの音響室の世界観を語っていることが問題なのだ。

 良い億万長者がいると信じるのは、良いアメリカ大統領がいると信じるより愚かで、良い主流メディア評論家がいると信じるのは、良い億万長者がいると信じるより更に愚かだ。

 ガーディアンは、世界最悪の戦争プロパガンダ新聞で、サイモン・ティズダルは、ガーディアンで最悪の戦争プロパガンダ屋だ。

 

 徹底的に全ての選択肢を調べて、心から最良と信じるがゆえに、主流の政治的世界観を支持している人は誰もいない。常に彼らが他の政治的世界観の存在を知らないか、あるいは、それらを良く知らないか、あるいは、そうしたことに関して、虚偽のことを信じるよう洗脳されているか、主流政治的見地に固執することで出世できる場所で働いているためなのだ。

 主流の政治的世界観は、人々を助け、良いことを起こすために存在していないから、これは本当で、それは金権政治と帝国を推進するために存在している。誰もその本質を深く調べず、それを代替物と比較せず、左翼、あるいは右翼支持者か、そのどこか中間かにかかわらず、それを最良と思って終わる。

 主流政治が主流である唯一の理由は、権力を持った巧みな操作者連中が、それを主流にするために、途方もなく大量の富とエネルギーを注ぐからだ。その分野に、本当の「考え方の市場」があれば、主流政治は死んでいるはずだ。

 帝国は依然大衆を恐れている。もしそうでなければ、あらゆる下劣な行動に先行して、それほど多くのプロパガンダをわざわざ展開するまい。ただ行動するはずなのだ。我々が同意しないと決めたら、我々が何をするかと恐れているので、連中は我々の同意をでっちあげるため、それほど懸命に働いているのだ。

 私が考えることも、時には思い浮かべる価値がある。

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記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com/2022/07/19/the-biggest-lie-the-hawks-ever-sold-notes-from-the-edge-of-the-narrative-matrix/

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 日刊ゲンダイDIGITAL 統一教会の名前変更を許可した本人、雲隠れ。大本営広報部、相撲しか見ていないが、呆導番組は自民党と統一教会の関係に触れない提灯持ちだらけ(らしい)。典型が、吉川美代子発言 共産党の旧統一教会追及は「パフォーマンス」。もちろん実物は見ておらず、ニュースで知った。彼女の発言こそパフォーマンス。

 

自民・下村博文氏がコロナ感染…統一教会の名称変更疑惑で「また雲隠れ?」と冷ややかな声

 Judge Napolitano - Judging Freedomの対談番組 ウクライナでの秘密の戦争・中東歴訪。属国大本営広報部とは全く違う

Phil Giraldi - Biden’s Secret War in Ukraine 20:51

Scott Ritter - Biden’s Mideast tour & Ukraine 23:40

 現役官僚の方から、正論を伺って驚いている。著書『日露エネルギー同盟』を拝読した記憶がある。

 日刊IWJガイド

「現役経産官僚の藤和彦氏が『米国によるウクライナでの「代理戦争」モデルが失敗することは日本・アジアの安全保障にとって有利』と指摘!」

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