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2022年7月27日 (水)

AUKUS同盟は無意味だと、ようやく理解したオーストラリア

Moon of Alabama
2022年7月21日

 2021年9月、オーストラリア、イギリスとアメリカは、その下でオーストラリアがアメリカかイギリスから原子力潜水艦を購入し、フランスのディーゼル潜水艦契約を破棄する新たな同盟を発表した。

 この同盟の詳細と否定的帰結を私は説明した:

 自身をアメリカの敵意から守るため、オーストラリアはアメリカ潜水艦購入を決定

 これはアメリカにとって、壮大ながら短期的の勝利とイギリスの等外ブービー賞で、主権と予算管理の上で、オーストラリアの戦略的敗北だ。

 アメリカによる、フランスや欧州連合に対する新たな侮辱だ。同盟は、ニュージーランドや、インドネシアやもちろん中国を怒らせるだろう。国際的核非拡散体制を乱し、韓国や日本軍の核武装を招くかもしれない。

 この同盟がオーストラリア海軍の開発計画をだいなしにすると予想するのは容易だった。予算が対応できるより、明らかに遙かに多くの費用がかかるはずだ。

 だが核潜水艦には多くの否定的問題があるのだ。それは従来のものより大きく、一層高価だ。費用は、ほぼ50%高い。更に、専用インフラと乗組員の非常に専門的な原子力の訓練が必要だ。オーストラリアにはいずれもなく、原子炉に必要な燃料も供給できない。
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 オーストラリアにとって、最初のフランス潜水艦は、2030年代初期に用意できると予想されていた。オーストラリアが新潜水艦を入手するのに、多分10年は遅れるだろう。

 現有のコリンズ級潜水艦は、それだけ長期間維持するには普通の修理より遙かに多く手がかかる。高価につくだろう。ドイツは隙につけこんで、燃料電池駆動の214型潜水艦を売り込みたいと思うかもしれない。これらの潜水艦は、ずっと小型だが、航続時間が長く、素早く速く補充可能で、価格も原子力潜水艦核よりずっと安い。

 全体として、この動きはオーストラリアにとって利点があるとは思えない。

 オーストラリアは新政権を選出した。新政権は、この同盟が、いかなる混乱をもたらしたかを理解している。少なくとも2040年まで、新潜水艦がないのだ。それらは、おそらく途方もなく高額だ。緊急に代替物を探す必要がある。

 別の報告が示す通り、アメリカ自身必要を満たすのに苦闘しているので、オーストラリアがアメリカの現在の計画から潜水艦を入手する可能性はほぼ皆無だと専門家が言う。
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 ピーター・ダットン前防衛大臣は、アメリカは、オーストラリアに潜水艦二隻をくれるかもしれないと示唆したが、この示唆は、ほとんど無視された
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 オーストラリアが2030年までに原子力潜水艦を入手する「唯一の方法」は、アメリカが我々に「彼ら自身の潜水艦の一隻」を提供することだとオーストラリア戦略政策研究所の上級アナリスト、マーカス・ヘリヤーが言った。「だが、彼らは増加を望んでいるのに、数は減っている」と彼は述べた。
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 ヘリヤーはオーストラリアが買う潜水艦は、次世代アメリカ潜水艦の可能性が高く、2030年代半ばに購入が始まり、非常に高価になるはずだと述べた。

 現行モデルに基づく、潜水艦8隻建造計画の費用は、インフレを含め、結局1710億ドルになると彼は推定した。

 潜水艦一隻で、214億オーストラリア・ドルだ。潜水艦が建造されるとすればだが。

 元南オーストラリア上院議員で潜水艦乗組員のレックス・パトリックは、オーストラリアが「アメリカから潜水艦は得られない」と言った。「アメリカは世界中で作戦に従事しており、それは重要な作戦で、慣れないことを始めるべく潜水艦を入手するオーストラリアに、アメリカ海軍は能力を割譲するまいと彼は言った。

 「公的に入手可能な全資料がアメリカが我々に潜水艦を提供しないことを示している。」

 新型に移行する前に(オーストラリアが検討している選択肢の一つの)アスチュート級原子力潜水艦七隻を建造している中、イギリスが潜水艦を分け与えることなど「あり得ない」とヘリヤーは言った。「イギリスは現在アスチュート級計画を切り上げつつある」と彼は言った。「彼らは資源をドレッドノート級原子力潜水艦計画に移行するために、それを終える必要がある。

 「彼らは我々のために潜水艦を作る能力を持っていない。」

 遙かに多くの金が、おそらく、そうした建造問題を解決可能だろう。だがオーストラリア海軍には、それがない。

 明白な問題に対する私の解決は、ドイツに、この隙につけ込ませ、燃料電池駆動の214型潜水艦を購入することだ。これはオーストラリアで建造さえ可能だ。オーストラリアは今これを認識したように思われる:

 パトリック、ヘリヤーいずれも、別の国から「既製の」(原子力ではない)通常型潜水艦を購入するのは、能力ギャップを満たす一つの方法だと言っている。

 能力ギャップに対する解決には常にオープンだとリチャード・マーレ防衛大臣は一貫して言っている。

 「今どの解決策を追求するか検討するプロセスを進める中、我々は解決策を決定するだけでなく、2040年代よりずっと早く導入できる方法が何かあるかを考え出したいと思う。能力ギャップがある以上、それを塞ぐ可能な手段は何だろう?」と今月早々彼は述べた。
 「こうした質問のどれにも明白な答えはない。それは我々がしている仕事の一部だ。しかし来年早々、我々は、どんな能力、どんな潜水艦か得ようとしているか発表するので、その時点には、それら全ての答えを持っていたいと思う。」

 答えは明白だ。AUKUS同盟を破棄し、ドイツ潜水艦を購入することだ。

 同盟の本当の理由は、中国をしつこく悩ますため、原子力潜水艦を出せるオーストラリアの港と基地をアメリカが欲しかったためという可能性がある。

 原子力潜水艦購入というオーストラリアへの提案は、この大陸に(核兵器搭載)原子力潜水艦を配備することに対するオーストラリア国民の抵抗を取り去るためになされた可能性が高い。

 オーストラリアにとって、そういうものはない方が身のためだろう。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2022/07/australia-finally-recognizes-that-the-aukus-deal-makes-no-sense-at-all.html#more

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