マスケット銃と、そば屋台:戦略的比較
2022年6月23日
フレッド・リードによるSakerブログへの投稿
大ざっぱな表現で、今我々は、世界における、中国経済とアメリカ軍の競合、中国の活力とアメリカの圧政との戦いを目にしている。もちろん、中国には軍があり、アメリカには経済がある。それでもなお、要点と主旨は、この表現通りだ。
アメリカは、内部インフラや社会的要請を犠牲にして軍事出費を増加し、民間経済より軍事を優先している。それと対照的に、中国は国内インフラと海外との貿易に焦点を当てている。アメリカ人がこの度合いに気が付いているか私は疑っている。そして、そのありそうな結果にも。
アジアを本拠とするアジア・タイムズや日経アジア、南華早報、環球時報や種々の技術系サイト報道機関を読めば、中国国内のインフラ計画と、外国で貿易を推進する不変の流れが見えるはずだ。おそらく、多くの人々が、中国が、鉄道、道路、光ファイバー、海路や商業協定によってアフリカや中南米や、ユーラシアの全てを接続する巨大な貿易圏、大規模計画一帯一路構想を売り込むことを知っている。完成すれば、アメリカは小さく見えるだろう。
躍進中の技術的中心、中国は、土木工学、製造、5G、貿易で世界を率いており、明らかに優位を維持するつもりだ。あらゆる力は、究極的に経済大国に基づいている。以下の少数のニュース記事は、かなり無作為にWebから選んだ。皆様はアメリカで同様なものを思いつくことができるだろうか?
「月曜日に最初の貨物列車が重慶を出発し、中国南西の都市重慶から、南ミャンマーのマンダレーまでの新しい国際鉄道路線が公式に操業を始めたが、伝統的な経路でかかったより約20日間短い期間でマンダレーに到着する。」
港も一帯一路構想の下で接続性を推進し、ミャンマーでの中国の影響力を増すだろう。キーワード:貿易
アメリカは開発上の深刻な問題を抱えながら、特定目的もなしに驚異的に高価な航空母艦建造を始めている。グーグルで「ジェラルド・R・フォード級航空母艦」を検索願いたい。
金曜日「人口500,000人以上の都市の93パーセントを結び、2021年末までに中国の高速鉄道ネットワークは40,000キロに達したと、国家鉄路局副局長安路生が述べた。中国が輸送力強化を推進する中、これは行われている。」
速く、広範に行き渡る輸送が、ほぼあらゆるものを大いに促進する。北京は数年で30,000マイル(48000キロ)になると言った。キーワード:製造、貿易、接続性。
「中国北東の黒竜江省の境界にある黒河市から黒竜江川にかかるロシアのブラゴヴェシチェンスク市まで広がる最初の中露ハイウェー橋が、金曜日に開通したと中国国営放送局CCTVが報じた。それは中国とロシア都市間の接続性を向上する新しい国際ハイウェーを開く。」。ユーラシアの全てを相互に結びついた一つのクモの巣に更に結ぶ中国の計画がある。それが「最初」の橋と言っていることに留意願いたい。キーワード:貿易、接続性。
新たな大量宇宙打ち上げ能力を中国は計画している
「中国で、このような施設で五番目の新しい寧波宇宙旅行基地は、アメリカとのライバル関係が宇宙に達する中、北京の新宇宙プログラムを大きく押し上げる。この宇宙基地は中国の商用航空宇宙製造業者とサービスプロバイダが、ある日アメリカのライバルから、事業と、外国の注文を奪い取るための特別あつらえだと言われている。」
典型的な中国。5年前に計画するのだ。この国のパターンに従えば、建設は始まり、完了まで、中断なしで継続するだろう。キーワード:商用。
アメリカは果てしない技術的問題がある高額過ぎる戦闘機で世界を先導している。「F-35」をグーグルで検索願いたい。
「西中国の新陸海回廊を経由して運ばれた貨物が1月-5月に38%増えた」
「RCEPが効力を発し、回廊は中国とASEAN間の取り引きを増大させる上で大きな役割を演じた。4月8日、4本の列車が、ラオス、タイ、ベトナムとインドネシアへのアルミニウム製品農業装置、工業設備、化学薬品と、食品を載せて、南西中国の四川省を出発した
東アジア地域包括的経済連携RCEPは膨大な商業協定で、メンバーにはASEAN、日本、オーストラリア、ニュージーランドと中国全てがいる。」
キーワード:貿易。
中国企業が開発した多機能モジュール式海底トレンチャーが、最近「バングラデシュ初の海底パイプライン・プロジェクトで、掘削、深海トレンチングで2つの世界記録を達成して」100キロのパイプライン建設を完了した。
パイプライン・トレンチングに関する私の知識は、3杯のコーヒーと大量の朝食後でさえゼロだ。だが私は、それがバングラデシュだと指摘したい。中国と他のあらゆる場所とのより多くの接続。それは同じく良いエンジニアリングに聞こえる。キーワード:貿易、接続性。
「中国・キルギスタン・ウズベキスタン鉄道、地域全体で、鉄道で中国を直接中東と接続し、キルギスタンとウズベキスタンに大きな貿易の機会と、副次効果をもたらすだろう。」
中国、キルギスタンとウズベキスタンは中央アジアの生態系の中に一層しっかり結びつけられる。建設は来年始まる。キーワード:貿易、接続性。
アメリカは奇妙な外見をしたバットプレーン大陸間核爆撃機に費用をかけることで比類ないと「エビエーション・ウィーク」が言う、アメリカは、一機、6億4000万ドルで核戦争に対する世界需要を満たす準備をしている。「B-21」をグーグルで検索願いたい。
2022年2月11日、Coco Yangが書き更新
2021年12月3日、昆明からラオスの首都ビエンチャンへ、わずか10時間の新幹線旅行を可能にして1,035キロ(643マイル)の中国-ラオス鉄道は完全開通した。キーワード:貿易。
中国-ヨーロッパ貨物列車は50,000本を超えた、2016年から2021年まで年間成長55%
「貨物サービスで輸送された商品価値は、2016年の80億ドルから、2021年の749億ドルに急上昇し、中国国営鉄道グループが環球時報に送った報告書によれば、中国とヨーロッパ間貿易総計の割合は1.5から8パーセントに増加した。」それがロシアを通過するから、アメリカはおそらくこの交通を遮ろうとするだろう。またもや、競合に対する強要。キーワード:貿易、接続性。
提案されたアメリカ軍事予算:8570億ドル。キーワード:利益、愚かさ。
世界の5Gベースステーションの60パーセント以上を中国が運用している
「2021年末時点で、中国は、ほぼ合計143万の5G基地局を設置していた。」
そして今年は更にもっと多い。技術系サイトをブラウジングすれば分かる通り、中国は5G特許、設置数、技術と製造能力で先行している。キーワード:貿易、製造。
何百万、何千万人のアメリカ人は読むことができず、年に10万人がオピオイド過量摂取で死ぬ、経済は大惨事で、絶望が増大しているが、国防総省は多分我々の担保ローンを支払えるだけのアメリカに「完全スペクトル支配」を実現する宇宙司令部を持っている。
中国のデジタル元は金融シナリオで使用を拡大する
「上海、6月17日(ロイター)中国のデジタル元は、まだパイロットスキームだが、中央銀行が、小売り買い物を以外に、e-CNYアプリケーションを拡張する中、今財テク商品、保険証券を買って、銀行ローンを延長するため使うことができる。」
中国はデジタル通貨で世界の主導国だ。北京はそれについて控えめだが、世界的な金融に対する帰結的意味は、アメリカを懸念させている。キーワード:金、接続性。
アメリカは高価で、不必要ながら、魅惑的な利益がある核弾頭ミサイル潜水艦で世界に先行している。「コロンビアクラス潜水艦」をグーグルで検索願いたい。
これは一読の価値がある。アメリカが包括性を推進するため学校を破壊するにつれ、技術上の「アメリカの」優れた能力は、益々東アジアとインドの科学者やエンジニアに依存する。キーワード:惨め、愚かさ。
「中国-ベトナム国境を越える貨物列車の価値が第1四半期に3倍以上に」
ウクライナ街頭で暮らす市民に与えた金の割合でアメリカは世界の先頭にいる。
中国はスーパーコンピュータで先行している。「2021年6月時点で、世界の500の最強力なスーパーコンピュータの188が中国にあり、122のスーパーコンピュータを占める最も近い競争相手アメリカのそれより、3分の1多い。両方で、二国は世界の最強力なスーパーコンピュータの約60パーセントを占める。」
これは注意深く読む必要がある。コンピュータの合計能力で両国が、どう比べられるのか私には分からない。アメリカは、オークリッジで最初のエクサスケール・コンピュータを発表しただけだ。多くのウェブサイトが、中国のSunway Oceanlightはエクサスケールだと言うが、それだけではない。要はそれが、中国で設計し製造したシリコンを使い、アーキテクチャからチップまで完全に中国設計なのだ。技術的に国を締め殺すアメリカの試みに直面して、中国が、これに対処できるのは注目に値する。
豪華な怪物だ。写真を確認願いたい。中国には世界最大の貨物港も七つある。キーワード:貿易
中国との貿易赤字。退屈ながら、一見の価値がある。
「2021年、アメリカは中国に商品を151,065,200,000ドル輸出したが、中国から商品を506,366,900,000ドル輸入し、二国間の貿易総額は、657,432,100,000ドルで、アメリカにとって355,301,700,000ドルの赤字だ。」キーワード:皆様推測できるだろうか?
記事原文のurl:https://thesaker.is/the-musket-and-the-noodle-stall-a-strategic-comparison/
----------
耕助のブログ Michael Hudson記事翻訳
デモクラシータイムス 約49分
櫻井ジャーナル
今朝の孫崎享氏メルマガ見出し
憲法守るグループは今何をすべきか。①武力行使の反対とともに②すべての武力紛争の可能性のある問題は、相手の主張にどこまで歩み寄ることができるかを考え、妥結する可能性があることを示すことだ。ウクライナ問題、尖閣問題、北朝鮮、台湾にすべて共通する。
「バイデン大統領の2期目の出馬を望まない米国人が7割、国が間違った方向に行っているが85%! 米国・西側と露中国の次の戦場は食糧!?」
« ウクライナでの戦争は急速に終局に近づきつつある | トップページ | アジアを二分するワシントン »
「アメリカ」カテゴリの記事
- 討論は、自分こそ帝国殺人狂だという二人のろくでなしの自慢大会(2024.09.13)
- ハリスとトランプの討論会(2024.09.12)
「中国」カテゴリの記事
- 超大国として君臨すべく「超兵器」を探し求めるアメリカ(2024.09.11)
- 二つのパイプライン物語…ヨーロッパが失い、中国が得たロシアの戦略的ガス(2024.08.27)
- 台湾海峡を「地獄の光景」に変えるワシントン計画が根本的に間違いな理由(2024.07.05)
- 失敗に終わったゼレンスキー・サミット(2024.06.21)
「Saker」カテゴリの記事
- ロシア、ロジャー・ウォーターズに国連安全保障理事会で話をするよう要請(2023.02.16)
- 戦略なき戦術は敗北前の騒音(2023.02.02)
- ヨーロッパ最初のネオコン戦争の反響といくつかの音楽(2023.01.21)
- ウクライナ破壊という点で独自の成果を実現したゼレンスキー(2023.01.16)
コメント