ノルド・ストリームIIを即座に稼働しなければならない理由
2022年7月21日
Moon of Alabama
今年の冬、ドイツや他のヨーロッパ諸国はエネルギー危機になるだろう。この危機はヨーロッパにおけるアメリカとロシア間の代理戦争によって起きていると言われている。ロシアが我々への天然ガス送付を止めたと連中は言っている。
それはウソだ。
ロシアから西ヨーロッパへガスを送る一部のパイプラインをウクライナとポーランドが止めたのだ。ノルドストリームIの全力パイプライン輸送を維持するのに必要な保守契約をドイツは実行しなかった。技術的に100%稼働準備ができているノルドストリーム2パイプライン認可をドイツ政府は阻止した。
ヨーロッパが経験するだろうエネルギー危機は、ヨーロッパ諸国政府がロシアからのガス・パイプラインの流れを止めて引き起こし、国民がその結果に耐えさせられるのだ。
やって来る大惨事を止めるのは、もっぱら各国の国民次第だ。
細部に対する注意力で知られるある人物が、ここで正確に問題を描いている。
質問:大統領、深刻なエネルギー危機がヨーロッパで進展しており、彼らはガスプロムがガス送付を停止する可能性を論じています。同社は、不可抗力状況を引き合いにして、ドイツ顧客の一社に公式通知を出しています。
エネルギー危機を起こしたと言ってロシアを非難する根拠はあるのでしょうか? ガスプロムはその義務を尊重し続けるのでしょうか。
ウラジーミル・プーチン:そもそも、ガスプロムは常に約束を尊重していますし、約束を尊重し続けるでしょう。
彼ら自身の過ちに対する責任をロシアとガスプロムになすりつけようとする我々のパートナーによる試みには根拠がありません。
エネルギー送付の状況はいかがでしょう? 2020年、2020年前半、ヨーロッパで、ガス1,000立方メートルは、100ユーロでした。2021年前半に、価格は250ユーロに上昇しました。今、ガス1,000立方メートルで1,700ユーロです。
何が起きているでしょう? 私はこれについて再三お話していますが、伝統的エネルギー源の重要性を見くびり、非伝統的エネルギー源に投資したヨーロッパ諸国のエネルギー政策の詳細に触れるべきかどうか私には分かりません。彼らは非伝統的ものに関し立派な専門家で、彼らは太陽光や風力のような非伝統的エネルギー源で頑張ろうと決めたのです。
昨年の冬は長く、風がなく、それが影響しました。伝統的エネルギー生産者の固定資産に対する投資が、それまでの政治決断のため減少しました。銀行は、それらに資金供給せず、保険会社は、それらに保険を掛けず、地方自治体は新プロジェクトに土地を割り当てず、パイプラインや他の形の輸送は発展していません。これは、この政策の何年もの、おそらく10年もの結果です。これがロシアやガスプロムによるどんな行動以上に価格上昇の根本原因です。
今何が起きていいるでしょう? 最近まで、我々はトルコなしで、ヨーロッパにガスを供給しました。我々はトルコに、年間約300億立方メートル、ヨーロッパに1700億、ノルド・ストリーム1経由で、550億供給しましたが、私の記憶が正しければ、330億がヤマル-ヨーロッパ経由で、ウクライナを通って走る二つのパイプを経由して供給されました。トルコ・ストリーム経由で、トルコを通って、約120億がヨーロッパに送られました。
ウクライナは突然その領土内の一つのルートを閉鎖すると発表しました。ガス圧縮ステーションが、その支配下ではなく、ルガンスク人民共和国領域にあるというのが理由だとされました。だが、数カ月前に、それがルガンスク人民共和国支配下にあると知っていたのですが、最近彼らは何の根拠もなしに、それを閉鎖しました。全てが正常に機能しており、誰も干渉していません。私の考えでは、彼らは、もっぱら政治的理由で閉じたのです。
次に何が起きたでしょう? 330億立方メートルのガスを供給するヤマル-ヨーロッパをポーランドが制裁しました。彼らは我々から一日340億、330から340億立方得ていたと思います。彼らは、それを完全閉鎖しました。しかし、それから彼らはヤマル-ヨーロッパ・パイプラインを逆モードで運用し、ドイツから一日約320億立方をとり始めるのを目にしたのです。ドイツのガスはどこから来るのでしょう? 我々のロシア・ガスです。なぜドイツからでしょう? ポーランドにとって、より安いと分かったからです。彼らは市場価格に近い非常に高い価格で我々から購入していたのに対し、ドイツは長期契約で、我々から市場より3、4分の一の安い価格で入手していたのです。
ドイツ企業にとって、ほんの僅かの上乗せで、それをポーランドに売るのは利益があります。我々から直接買うより安いので、ポーランドがそれを買うのは利益があります。しかし、ヨーロッパ市場に対するガスの量は減少し、全体的な市場価格は上昇しました。誰が勝ったのでしょう? ヨーロッパ全員が負けただけでした。これが第二の要点です。ヤマル-ヨーロッパ。
それで、ウクライナ経路の最初の一つは閉鎖され、更にヤマル-ヨーロッパが閉鎖され、我々は今主要経路の一つであるノルド・ストリーム1を通して、年間550億立方メートルを送っています。稼働している五カ所のシーメンス・ガス圧縮ステーションがあり、一つ予備があります。一台の圧縮装置を修理のため送らなければなりませんでした。修理された圧縮装置がカナダ、カナダのシーメンス工場から送られ、交換されるはずでした。けれど制裁の下、カナダで止まっています。それで、一カ所のポンプ場の装置一台が予定された保守作業のため稼働しておらず、カナダから返却されていません。
間もなく装置がカナダから返送されると言われていますが、ガスプロムは、まだ公式文書を得ていません。我々は確実に、それを入手しなければなりません。これは我々の財産ですから、ガスプロムの財産です。ガスプロムは、ハードウェア、ガス・ポンプ装置だけでなく、付随文書も受け取るべきです。法律的、技術的文書を。我々はガスプロムが何を得るのか見ることができなければなりません。タービンの法律上の地位同様、現状制裁下にあるかどうか、我々がそれをどうできるか、あるいは、彼らが明日それを撤回するかも知れないか。しかし、それが全てではありません。
問題は7月末、7月26日だと思いますが、我々はガスプロムに質問できます。もう一台のタービンも定期点検、修理のため送るべきか。我々はどこで代替物を得られるでしょう? 我々には分かりません。
もう一つのタービンが、内部ライナーが壊れ、故障中です。シーメンスが、これを確認しました。それで、一日に6000万送っている二基の稼働中の装置が残ります。それで、もう一基が送付されれば、二基稼働します。けれども、そうでなければ、一基しか残らず、1日に3000万立方メートルしか送れません。残りをポンプで送るために、どれだけ時間がかかるか計算できます。それが、どうしてガスプロムの責任なのでしょう? ガスプロムはこれをどうすべきでしょう? 彼らは一つの経路を閉鎖し、更にもう一つを閉鎖し、ガスをポンプで送り出すこの装置を制裁しました。ガスプロムは必要なだけのガスをポンプで汲み出す用意があります。しかし、彼らは全てを閉鎖したのです。
彼らは石油と石油製品輸入でも同じわなに落ちました。ロシア石油輸入の量や、ロシア石油価格に上限を設定に関して、我々は、あらゆる途方もない考えを耳にしています。これはガスと同じ状況を招くでしょう。結果(学位を持った人々が、こういうことを言うのを聞いて驚いていますが)は同じことで、価格上昇でしょう。石油価格も連鎖的に変動するでしょう。
ガスについては、我々が運用する用意があるもう一つの経路、ノルドストリーム2があります。稼働の準備はできていますが、彼らはそれを稼働していません。ここにも問題があり、私は六週間か八週間前、それについて、ドイツ首相と話し合いました。私はこの問題を提起しました。私はガスプロムには予備能力があり、この能力は使う必要があり、無期限に宙ぶらりんにはできないと言いました。
回答は、議題には、より重要な問題があるということで、彼らが今これに対処するのは困難ということでした。しかし私はノルド・ストリーム用の量の半分を国内消費と加工に転用しなければならないと、彼らに警告しなければなりませんでした。私はガスプロムの要請で、この問題を提起しましたが、ガスプロムは実際、既に、そうしています。そのため、たとえ我々が明日ノルドストリーム2を始動するとしても、550億立方メートルは送れず、正確にはその半分の量しか送れないでしょう。今年既に半ばまで来ていることを考えれば、わずか4分の1でしょう。それが供給の現状です。
だが私は、あなたの質問への答えとして、最初に、これを申し上げましたが、これで終わりたいと思います。ガスプロムは常に義務を遂行し、もちろん人々がそれを必要とする限り、常に全ての義務を果たします。最初に、彼ら自身が全てを閉鎖し、それから彼らは非難する相手を探すのです。それは、悲しくなくとも、滑稽です。
これが事実だ。
ウクライナにおけるロシア政府の行動への面当てで、ドイツや他のヨーロッパ政府は、ドイツ経済と国民の富を犠牲にすると誓ったのだ。連中は危機を起こしているのが、自分たちの動きであることを否定している。
ヨーロッパを統治する阿呆連中に、ビジネスの基本を説明する中立情報提供者、インド外交官がここにいる。
連中と連中のメディアは、ロシアがドンバス共和国を守る当然の理由があったし、あるのを無視している。連中は、2月下旬、ウクライナが、圧倒的な軍事力で、ドネツクとルガンスクの市民を攻撃する計画を立て、準備ができていたことを皆様に語らない。
ここにその追加証拠がある。
ロシア「特別軍事行動」の9日前、ウクライナがドンバスを砲撃し始めたと、欧州安全保障協力機構OSCE報告書が明らかにしている。
連中はウクライナが極右分子に支配されているのを否定している。自身のメディアが何年もそれを警告していたのに、連中はナチ集団がウクライナを支配しているのを否定している。
連中は、皆様にウソをついているのだ。
ドイツ政府さえ認めれば、ドイツの全ての天然ガス貯蔵所はノルド・ストリームIIで満タンにできる。ドイツ政府は認めない。それが、暖房と電気のため、今後数カ月、数年、ヨーロッパ人々が、遙かに多く払う理由だ。
ロシアは戦争に勝つだろう。時間の問題に過ぎない。一方制裁はヨーロッパを貧しくする。
ヨーロッパ大衆は耐えられるだろうか? 制裁が「望ましい影響」をもたらす前に、苦しむのは普通の人々だ。ロシア経済は依然耐えているが、危機はヨーロッパ経済に長い影を投げかけている。EU加盟諸国指導者は、低い成長と記録的インフレに直面している。ユーロはドルと同等だ。ブルームバーグ報道によれば、欧州委員会はEUへのロシアのガス供給停止が、GDPを約1.5パーセント下げかねないと警告する予定だ。
EUは、ロシアがヨーロッパなしで暮らせるのを十分理解する立場にあるが、ヨーロッパは、ロシアなしでは暮らせない。ロシアに対するEU制裁はブーメランになる。結局、政策当局の決断に対する代償を払うのはヨーロッパ大衆だ。ヨーロッパ政治家は、うれしげに、どんな制裁が最もロシアを傷つけるか語り、アメリカと協調すれば彼らの立場は一層確実になる。だが大衆がシャワー浴びるガスさえ無く、石油や小麦粉をスーパーマーケットで買えない時に、ヨーロッパ政治家が売り込む「安全」とは何だろう?
それを暴露し、彼らに路線を変えるよう強いるのは皆様の責任だ。皆様の福祉はそれにかかっている。
記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2022/07/why-nord-stream-ii-must-be-opened-immediately.html#more
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伊丹万作の文章を思い出す。一部を抜粋しよう。
だまされたということは、不正者による被害を意味するが、しかしだまされたものは正しいとは、古来いかなる辞書にも決して書いてはないのである。だまされたとさえいえば、一切の責任から解放され、無条件で正義派になれるように勘ちがいしている人は、もう一度よく顔を洗い直さなければならぬ。
しかも、だまされたもの必ずしも正しくないことを指摘するだけにとどまらず、私はさらに進んで、「だまされるということ自体がすでに一つの悪である」ことを主張したいのである。
だまされるということはもちろん知識の不足からもくるが、半分は信念すなわち意志の薄弱からくるのである。我々は昔から「不明を謝す」という一つの表現を持つている。これは明らかに知能の不足を罪と認める思想にほかならぬ。つまり、だまされるということもまた一つの罪であり、昔から決していばつていいこととは、されていないのである。
あの区民、衆院選挙で彼を再選するだろう。「だまされるということ自体がすでに一つの悪である」
LITERA
日刊ゲンダイDIGITAL 此の兄にして此の弟あり
日刊ゲンダイDIGITAL
Gonzalo Lira氏 ドイツとイギリスのジャーナリストが、ドンバスから真実を報じているため、自国政府から告訴されていると。預金口座まで勝手に操作される。政府のウソをオウム返ししないと処罰する。私はウソの欧米には決して帰らない。「韓国や日本のようなアメリカ属国にも行かない」と明言。ドンバス地域に、日本人ジャーナリストは行っているのだろうか? 政府のウソをオウム返しにする連中は、ドンバスより西側に入ったことはあるだろう。
Gonzalo Lira: The Persecution of Alina Lipp and Graham Phillips 14:30
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