バイデンの代わりにメガホンを変えるホワイトハウス
2022年5月11日
ウラジーミル・オディンツォフ
New Eastern Outlook
ジョー・バイデンが大統領になって、アメリカは道化役者の王国となり、政治は喜劇で茶番になった。
多くのアメリカ観察者が指摘している通り、アメリカ世論調査が示している通り、ジョー・バイデンはアメリカ史上最悪な大統領の一人になった。現在の世界情勢に対する完全な無知を示し、適切な外交的決定をする能力がなく、ジョー・バイデンの行動は、アメリカの経済状態と、結果として、大半のアメリカ人の財政状態で大幅な悪化を招いた。現在のホワイトハウス住人は、わずか15カ月で、株式市場を崩壊させることに成功し、アメリカの食糧不足を引き起こし、全体的な平均寿命を縮めた。多くのアメリカの観察者、特にフォックス・ニュースチャンネルのタッカー・カールソンが、バイデンという形でアメリカ人は「比類ない大惨事」を受けたと考えている信。
ロシアが「ウクライナに対して大量虐殺」を犯しているというアメリカのジョー・バイデン大統領による非難は偽善に見え、何も良いことはもたらさないとニューヨーク・タイムズのジャーナリスト、ロス・ダウザットが言った。このコラムニストは、バイデンは、彼の発言の証拠を提示しておらず、アメリカ諜報機関も、それを裏付けることができていないと付け加えた。
日々、ジョー・バイデン大統領の更なる「失言」に、アメリカ人はうんざりしているが、例えば5月3日、アラバマのロッキード・マーティン武器工場での演説の際、あきれるほどロシアとウクライナを混同した。「ウクライナが、今後起きることに対し用意を調えるよう、我々は確実に、ロシアが防衛強化すべく、ジャベリンや他の兵器を持つようにする」
翌日、5月4日、ホワイトハウスが放送した授賞式で、大統領は運動選手に関するジョークを二つ言ったが、相手を小ばかにするのと紙一重だった。「車椅子の方々、写真撮影のためジャンプしないように。目の見えない方々、あちらのカメラをご覧ください。」「アメリカ大統領」のこうした言葉の後、催しの放送は中断された。
4月末、バイデンは教育長官のことを上院議員と言った。ここ数ヶ月でも、現在のホワイトハウスのトップによる複数の他の「失言」で、3月には、特にカマラ・ハリス副大統領の夫を「ファーストレディーの配偶者」と表現した。2月、ドイツのオーラフ・ショルツ首相との会談後記者会見で、ロシア、ドイツ、いずれが「軍事侵略でウクライナを脅しているか」彼は「混乱した」。公式の催しでの演説後、彼が空間に向かって握手するため繰り返し手を伸ばすのは伝統と化しており、アメリカのメディアのほとんど全てが、もはや恥じることなく書いているように、多数の他の類似の「事件」があるが、決して現アメリカ政権の認知能力の良い反映ではない。
ジョー・バイデン大統領の支持率はマイナス成長を示し続けている。最新の統計によれば、アメリカ国民は、あらゆる差し迫った問題で、彼の実績を支持していないとフォックスニュースが報じている。この局が招いた専門家によれば、来る議会中間選挙は、この条件の下、民主党議員の多くが落選する可能性が高い。
二期目に立候補するというジョー・バイデンの計画に関するメディア報道後、フォックスニュースは、民主党内で、彼の再選に対するどんな支持者も見いだせなかった。アメリカ同盟諸国はバイデンの電話にさえ出ないとアメリカ・メディアは報じている。
同じく、その行動と「実績」を、ニューヨーク・ポストを含め、繰り返しアメリカ・メディアに非難されているカマラ・ハリス副大統領は、バイデンにふさわしい。
1月11日、ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官が「ロシア1」で言った通り、ホワイトハウス「メガホン」ジェン・サキも例外ではなく、不適切な発言で、アメリカ当局を繰り返し陥れている。ジェン・サキ大統領報道官は、事前に質問を聞いてあるのに、カンニング・ペーパーにもかかわらず答えることができず、ジャーナリストの質問をしばしば避けるとフォックス・ニュースが指摘している。主に世界政治を論じる際にした失言と混乱のため、サキは批判とパロディーの標的だった。ソ連後の地域における彼女の本当の名声は「ロストフの山の空気を呼吸するためドンバスから逃がれる」とされる観光客に関し、あるいは「海軍をベラルーシ海岸に送るアメリカの計画に関する」など、多数のめざましい発言で評価されたウクライナ危機にに由来している。
現状で、ジョセフ・バイデン大統領の政府高官が、今のホワイトハウス・チームと距離を置くため、できるだけ早く彼らの職を去ろうと熱心なのは驚くべきことではない。4月30日、政権やバイデン個人に対する信用が無い中、雰囲気は退廃的だと、ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官はTelegramチャネルで言った。彼女は特にダリープ・シン国家安全保障担当副補佐官、セドリック・リッチモンド公的関与担当上級顧問、ジナ・マッカーシー環境保護庁長官や数人の他の当局者がホワイトハウスを去りたがっていると指摘した。沈み行く船から逃げるもう一匹の「ネズミ」と報じられているのは、前国務長官で、気候変動問題大統領特使のジョン・ケリーだ。
下落するイメージを何らかの方法で変えようという取り組みで、アメリカ政権はホワイトハウスの「メガホン」を変えるという非常に費用効果が高い措置をとった。5月13日、ジェン・サキは大統領報道官を辞任し、初の黒人アメリカ人で、LGBT女性であるカリン・ジャン・ピエールに変わる。今やジャン・ピエールはアメリカ政権代理報道官だ。アメリカ大統領は「カリンは単に経験、才能と品位をもたらすだけではない」「アメリカ国民のためのバイデン-ハリス政権の仕事を伝えることを先導する」と述べた言。
サキの自身の運命については、アメリカ・メディアは、彼女は長い間、報道官の仕事を辞めて、MSNBCの仕事につくことを計画していたと報じている。だが、彼女の異動はMSNBC自身の評価を高めるだろうか?
ウラジーミル・オディンツォフは政治評論家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。
記事原文のurl:https://journal-neo.org/2022/05/11/instead-of-biden-the-white-house-is-changing-its-megaphone/
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寺島メソッド翻訳NEWS
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今朝の孫崎享氏メルマガ題名
リテラ指摘:2022年の「報道の自由度ランキング」で、日本は71位と昨年から順位を4つ下げる結果。「〈日本政府と企業は、大手メディアに対して日常的に圧力をかけている〉との指摘は、NHKなどの主要メディアは報じていない。
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