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2022年4月29日 (金)

巨大ハイテク企業の「キャンセル・カルチャー」情事

2022年4月22日
ペペ・エスコバール 著者の許可を得て掲載 コンソーシアム・ニュースと重複投稿
Saker

 キャンセル・カルチャーは、テクノ封建主義プロジェクトに組み込まれている。覇権勢力言説に従え、さもないとひどい目にあうぞ。従わないジャーナリズムは殲滅する。

 今月、スコット・リッター、私自身、ABS Military Newsなど何人かの仲間がTwitterから消された。説明されていない理由。公式に認められるロシア/NATO/ウクライナ戦争言説のウソを我々が暴いたためだ。

 巨大ハイテクにまつわるあらゆる事同様、それは予測可能だった。Twitterで、私はわずか七カ月しか持たなかった。それは十分長かった。特にオペレーションZ開始後、私のアカウントが余りに急拡大し膨大な数になったため、私は彼らのレーダー上にいたと、カリフォルニアの関係者が私に言っていた。

 歴史の父、ヘロドトスの故郷で目の前のエーゲ海の審美的な照明を観賞しながら、私は、追放を祝った。さらに、新マッカーシズムの標的に対する彼の感動的賛辞で、偉大なジョージ・ギャロウェイに認められたのは、うれしかった。

 同時に、Twitter上での自由な言論の期待が、イーロン・マスクの善意の介入により救われ、「火星攻撃」変種のコミカル場面が提供された。

 テクノ封建制は、2021年早々出版され、ここで非常に思いやりがある正確な形で書評された私の最新刊、Raging Twentiesの重要主題の一つだ。

 キャンセル・カルチャーは、テクノ封建主義プロジェクトに組み込まれている。覇権勢力言説に従え、さもないとひどい目にあうぞ。Googleと並ぶインターネットの二つの守護神TwitterとFacebookに関する私自身の例で、私は他の無数のユーザー同様、以前悪名高い「拘置所」に送られていたので、最終審判の日が避けられないのを知っていた。

 Facebookでの一例では、定評ある香港に本拠があるメディア企業のコラムニスト/アナリストであることを強調する辛らつなメッセージを送った。アルゴリズムではなく、誰か人間がそれを読んだに違いない。なぜならアカウントは24時間以内に復活したから。

 だが、それからアカウントは停止された。警告なしで。私は有名な「再検討」を要求した。回答はID証明の要求だった。24時間以内に評決が来た。「あなたのアカウントは停止されました」なぜなら、それは悪名高い曖昧な「コミュニティ基準」に従っていなかったから。決定は「再検討されました」「それは変更不可能です」。

 Instagramで、仏教のちょっとした鎮魂歌で私は祝った。

 私は当時「アジアタイムズの地政学アナリスト」だったので、私のFacebookページが、ヘルファイア・ミサイルで攻撃されたことは一般大衆に広く認識された。事実はFacebookアルゴリズムが、折り紙つきの実績と世界的著名度のアジアタイムズのトップ・コラムニストを削除したのだ。このアルゴリズムはニューヨーク・タイムズやファイナンシャル・タイムズのトップのコラムニストに同じことをするデジタル根性は決してあるまい。

 アジアタイムズの香港弁護士がFacebook経営層に手紙を送った。予想通り回答はなかった。

 もちろん、二度、キャンセル・カルチャーの標的になるのは、最も恐ろしい状況下でベルマーシュに3年以上投獄され、ジャーナリズム活動という犯罪をしたかどでの「判決」のためアメリカ強制収容所に移送されようとしているジュリアン・アサンジの運命とは全く比較にならない。だが同じ「論理」が適用されている。従わないジャーナリズムは殲滅する。

 従え、さもないとひどい目にあうぞ

 当時、私はこの問題について数人の欧米アナリストと論じた。彼らの一人がそれを簡潔に表現した。「あなたは、アメリカ大統領をちょう笑し、ロシア、中国とイランの良い点を指摘した。それは命取りの組み合わせだ」。

 他の人々は、ただぼう然とした。「あなたは評判が良い出版物のために働いているのに、なぜ制約されるのかわからない。」あるいは明白なつながりを述べた。「Facebookは検閲機械だ。私は彼らが、していることの理由を説明しないとは知らなかった。それなら彼らは闇の国家の一部だ。」

 

通常私のコラムを、宇宙のご主人連中の机に置く、ある銀行筋が、ニューヨーク風に言った。「あなたは大西洋協議会を酷く怒らせた」。間違いない。私のアカウント削除を監督した人物は元大西洋協議会の人間だ。

 極めて人気が高いウェブサイトUnz Reviewのアカウントを持っていたカリフォルニアのRon Unzは、2020年4月Facebookから追放された。その後、彼らの記事を発表しようとした読者は、コンテンツが「虐待的」と表現する「エラー」メッセージに出くわした。

 Unzが有名経済学者ジェームズ・ガルブレースに私の例を話すと「彼は本当に非常に衝撃を受け、インターネットの非常に否定的な検閲傾向を示すかもしれないと思った」。

 「検閲傾向」は事実だ。今やかなりの間。この「ロシア偽情報とプロパガンダ生態系の中心人物」を特定するアメリカ国務省のこの2020年報告をご覧願いたい。

 国務省指令

 ポンペオ時代末期の報告書は、アメリカ外交政策について極めて批判的な「周辺的あるいは陰謀論思考」のウェブサイトを悪者にしている。その中には、私もコラムニストであるモスクワに本拠があるStrategic Culture Foundationや、カナダに本拠があるGlobal Research、それは私のコラムの大部分を再掲載している(Consortium News、ZeroHedgeや多くの他のアメリカ・ウェブサイトもそうだ)もある。

 この報告書の「研究」は(FacebookとTwitterによってふさがれる)Strategic Culture Foundationが、ロシア対外情報庁に指揮されていると述べる。これはばかばかしい。私はモスクワで前編集者たちと会った。若く、精力的で、探求心を持った人たちだ。報告書の後、彼らがオンラインで酷く脅され始め、仕事をやめなければならなかった。

 だから指令は、国務省から直接来る。それはバイデン-ハリス下でも変化していない。標準から外れるアメリカ外交政策のどんな分析も、CIAに発明され完成された用語「陰謀論」だ。

 それをFacebookと(事実上のNATOシンクタンク)大西洋協議会間の提携と結びつければ、今我々には本物の強力な生態系があるのだ。

 素晴らしき哉、人生!

 バレーの全てのシリコン断片が、国防高等研究計画局(DARPA)の「人の全人生を追跡するデータベース構築」LifeLogプロジェクトという国防総省の試みの直接拡張としてFacebookとつながっている。Facebookは、DARPAと国防総省がLifeLogを閉鎖した、まさに同じ日、2004年2月4日に、そのウェブサイトを立ち上げた。

 今までDARPAによる説明は提供されていない。当時MITのデイビッド・カーガーがこう述べていた「私はこのような研究は何か別の題目で資金供給され続けると確信している。私はDARPAが、このような重要な研究分野から「脱落する」とは想像できない。」

 もちろん、FacebookをDARPAと直接結びつける決定的証拠は決して浮上するのを許されるまい。だが時折、他ならぬLifeLogを概念化した人物、ダグラス・ゲージなど一部の重要人物が率直な意見を述べる。「Facebookは、我々が止めたLifeLogが引き起こした様な反対を喚起せずに、同じ種類の詳細個人情報を広告主とデータブローカーに提供する、現時点で、擬似LifeLogの本当の顔だ。」

 だからFacebookはジャーナリズムとは全く無関係だ。ジャーナリストの仕事について、もったいぶって言ったり、彼や彼女を削除する権利を与えられていると考えたりするなどとんでもない。Facebookは、個人情報を莫大な利益で売り、私企業として公共事業提供しているが、何よりもアメリカ安全保障国家と何十億ものユーザーの蓄積データを共有するために構築された「生態系」なのだ。

 Twitterにも共有されている、結果として生じるアルゴリズムの愚かさは、ニュアンスや比喩、皮肉、批判的思考法を認識する能力がなく、元CIAアナリストのレイ・マクガヴァンがMICIMATT(軍-産-議会-諜報-メディア-学界-シンクタンク複合体)と巧みに造語したものに完全に統合されている。

 アメリカで、少なくとも独占権力専門家の一部は、この新オーウェル風活動が「ジャーナリズムと民主主義の崩壊」を速めていると認めている。

 Facebook「事実チェックするプロ・ジャーナリスト連中」は哀れとさえ見なせない。そうでなければ、Facebookやマクガヴァンのようなアナリストと違う連中がロシアゲートを論破していたはずだ。それは頻繁にパレスチナ人ジャーナリストやアナリストを削除しないはずだ。実際アメリカで生まれたモハマド・マランディ・テヘラン大教授のアカウント停止しないはずだ。

 今私はFacebookやTwitterに削除されるのは名誉の印だと言う多くのメッセージを受け取っている。まあ万物無常(仏教)、万物流転(道教)だ。だからアルゴリズムに、2度削除されたのは、せいぜい宇宙の冗談と見なせる。

 ペペ・エスコバールの新刊はRaging Twenties。彼はVKTelegramInstagram上では削除されずにいる。

 表明された意見は著者のものであり、Sakerブログのものを反映する場合も、反映しない場合もある。

記事原文のurl:https://thesaker.is/big-techs-cancel-culture-love-affair/

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 数日前から、この記事の話題の一つ、Strategic Culture Foundationサイトはアクセス不能。

 下記記事に驚いた。宗主国の属国化計画は包括的で気が長い。そして見事に実績をあげつつある。完全属国に選択肢はない。宗主国命令通り動くだけ。さもなくば。

 日刊ゲンダイDIGITAL

日本“強制参戦”危機!米国務長官「岸田首相がNATO会議参加」ブチ上げ発言に官邸てんやわんや

 そして、2009年2月15日に掲載した下記記事(翻訳ではない)を思い出した。

北大西洋共同体(NATO)に日本を組み込む ブレジンスキー

 The Jimmy Dore Show

 宗主国手先の自称「評価機関」NewsguarがThe Grayzoneに質問を送ってきたのに対し、Max Blumenthalが評価機関が雇うのは札付きのネオコン犯罪人ではないかと強烈な返事を書いた話。オバマまで偽情報を閉め出す口実で検閲強化推進演説。今回もCaitlin JohnstontさんのTwitterが紹介された。

Pentagon-Backed “Newsguard” Threatening YouTube’s Anti-War Voices

 いつもは孫崎氏の説に同意するが今日の記事は違和感。「発信力」の問題というより、フォロアー、ユーザーの質が疑問に思えて。

 今朝の孫崎享氏のメルマガ題名

ツイッターで見る政治家の発信力、維新が圧倒的に強い。橋下徹が一位、吉村洋文 が二位、松井一郎が14位、自民は首相・元首相が比較的高い。立憲民主代表の泉健太はフォロアー26,594で133位と極めて低位置。発信力全くない。発信力ない代表で選挙勝てる訳ない。

 質のひどさを証明するような記事がある。

神戸市長、デマ情報による批判に悩み、ツイッターから撤退表明

久元氏は2013年7月にアカウントを開設し、現在のフォロワー数は約3万人。28日、読売新聞の取材に「市長としての考えなどを発信してきたが、最近は事実無根の返信が目立つようになり、ツイッターを続けることにどれほどの意味があるのかと感じるようになった」と説明した。

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