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2022年4月12日 (火)

ウクライナ紛争はアメリカ/NATO代理戦争だがロシアは決定的に勝利する態勢にある スコット・リッター

Finian Cunningham
2022年4月9日
Strategic Culture Foundation

 欧米はロシアを制裁の風を吹かせたが、ロシアはひどい嵐は受けるまいと、Strategic Culture Foundationインタビューでスコット・リッターは言う。

 スコット・リッターは元米海兵隊情報局員で、紛争や外交関係に関する解説者として、その独立性と品格で国際的に尊敬されている。今週、彼はウクライナのブチャにおけるロシア軍が実行した大虐殺という欧米の主張に異議を申したかどで、ソーシャルメディア・プラットホームTwitterへのアクセスを禁じられた。モスクワは、その主張を否定しており、事件は、他の独立アナリストたちも、NATOが支援するウクライナ・ナチ連隊が行った偽旗挑発だった証拠を指摘しているように、国際的にロシアを中傷し、欧米の目的を強化するためのものだった。疑わしい言説に、あえて疑問を提示したかどで、リッターが禁止されたのは時代の兆候だ。(検閲に対する大衆の抗議後、彼は復活した。)

 Strategic Culture Foundationのための下記インタビューで、彼はロシアのウクライナ介入が、ウクライナで支配的なナチ連隊を訓練し、兵器化する上でのアメリカとNATOの関与の暴露だということを強調している。それが、紛争をゆがめ、ロシアを非難する上で、欧米メディアが実に猛烈だった理由だ。ウクライナにおける欧米の汚い関与に関する真実は、欧米大衆にとって、余りにも耐えがたいはずだ。

 1990年代に、リッターがイラクで国連武器査察官として勤めていた際、イラクが大量破壊兵器を隠しているという欧米メディアと政府の主張に彼は異議を申し立てた。その主張は1993年に起こされ、この国を破壊し、何百万人も強制退去させ、何百万人もの死傷者という代償が払われたアメリカ-イギリスによるイラク戦争の口実として使用された。後に大量破壊兵器の主張は、欧米指導者連中の誰も説明責任を問われなかった、意図的なウソに基づいていたことが分かった。あの戦争に反対したスコット・リッターの警告の正しさは証明されたが、それが彼が国際世論で広く尊敬されている理由の一つだ。

 リッターはアメリカによる紛争と外交関係に対する批判的な解説者だ。彼は元海兵隊情報局員で、核軍縮協定の実施で、ソ連で、デザート・ストーム作戦の際、ペルシャ湾で、大量虐殺兵器の武装解除監督で、国連査察官として(1991-98)イラクで働いた。彼はScorpion King: America’s Suicidal Embrace of Nuclear Weapons from FDR to Trump (Clarity Press, 2020)「サソリ王:フランクリン・ルーズベルトからトランプまで、アメリカの核兵器の自殺的抱擁」の著者。

インタビュー

質問:あなたは2月24日にロシアがウクライナで「特別軍事行動」を開始する上で大義名分があると思われますか?

スコット・リッター:国連憲章第51条下の、先制的集団的自衛権の認識可能な主張をロシアは明瞭に表現したと私は考えています。NATO拡大による脅威と、ウクライナによるド8年間のンバスにおける一般人砲撃が、この対象にあたります。

質問:あなたは、ウクライナ研究所での生物学兵器計画を支援する国防総省について、ロシアは正当な懸念を持っていると思われますか?

スコット・リッター:国防総省は、いかなる生物学兵器計画も否定していますが、ウクライナ領の生物学研究計画を認めています。ロシアが没収した文書が、その成分が攻撃的細菌戦の用途があるをと解釈可能な計画の存在を暴露したとされています。これら計画の目的を説明するようアメリカは要求されるべきです。

質問:ブチャや他のウクライナの都市でロシア軍が戦争犯罪を行ったという欧米メディアの主張についてあなたはどうと考えですか?ロシア軍が一般人を即座に処刑したと主張されています。

スコット・リッター:ロシアがウクライナの一般人をブチャで殺害したというウクライナの主張を含め、戦争犯罪に関する全ての主張は徹底的に調査されなければなりません。しかしながら、利用可能なデータはブチャ事件に関するウクライナの主張を裏付けません。証拠の適切な調査が、メディアあるいは公平な当局によって行われるまで、メディアは、これら主張を事実として繰り返すのは思いとどまるべきです。

質問:マリウポリの病院と芸術劇場のロシア爆撃とされるものは偽旗挑発だったとあなたは思われますか?

スコット・リッター:両方の場所が、これらの場所がロシア空爆で攻撃されたというウクライナの主張を確認したり反論したりする詳細な法医学鑑定のために利用可能です。攻撃と主張されている時点で、ロシア航空機を、この二つの場所の上空に置く、なんらかのNATOレーダーデータなど他のデータが集められるべきです。それぞれの現場の詳細な法医学的検討が、武器破片の収集や、使われた何らかの爆発物の化学組成を示す環境試料の評価を通して、現場を破壊するため、どんな武器や爆発物が使われたるかについて、より良い考えを可能にし、ウクライナの主張を証明したり、誤りを立証したりする上で、大いに役立つでしょう。

質問:欧米政府と主流メディアは、ウクライナを「非武装化し非ナチ化する」ロシアの目的を中傷しています。ロシアが侵略の口実として、これら問題を発明するか、はなはだしく誇張していると欧米は言います。この欧米の否定論は、ロシアが本当に正当な懸念を持っているかもしれないとを認めるのを望まないためと考えていて、第二に、それを認めると、欧米が今の戦争の問題の一部だと認めるのを意味するためと思われますか?

スコット・リッター:皮肉なのは、欧米が徹底的に、2014年のマイダン・クーデターの間と後、ウクライナの市民的、政治的、軍事構造で、ナチ・イデオロギーの程度をしっかり文書化していたことです。この文書化された現実は、ロシア侵略が起きた途端、その存在を文書化した同じ情報源に、意図的に隠蔽されました。NATOが、この不愉快なイデオロギーの存在を認識することは、自ら2015年からアゾフ連隊要員を訓練し、装備させる上で果たした役割を認めることがNATOに必要になるはずです。ウクライナで、ナチ・イデオロギーの軍事化に権利を与えた上で、NATOの役割の範囲と規模を暴露するので、ウクライナで進行中のロシアによる非ナチ化の取り組みの文書化はNATOにとって絶え間ない当惑の源です。

質問:ロシアのウクライナ介入前、約4カ月間バイデン政権は休みなしに、モスクワが侵略を計画していると断言していました。これがウクライナでのロシア軍事行動をもたらしたワシントンの壮大な諜報活動の例、あるいはワシントン挑発の頂点と思われますか?

スコット・リッター:今バイデン政権下のアメリカ諜報界が、世論を形成する目的(いわゆる「話題を出し抜く」)で、やみくもに諜報情報を「機密指定から外す」政策に忠実なのを我々は知っています。あり得るロシア軍事行動に関する諜報情報が、どんな文脈も欠いたロシア軍配置の雑な分析から得られた政治問題化した推測以外の何かに基づいていたという証拠はありません。いかなるロシア軍事行動のタイミングに関する、いかなる本物の諜報評価も、国連憲章下で、この軍事行動のための認識可能な正当化の必要条件を伴う、ロシア国境外のロシア軍展開のため、ドゥーマ[ロシア議会]承認を得る国内政治上の重要課題を含んでいたはずです。これにはドネツクとルガンスクが独立を宣言し、次にロシアが合法的に第51条を発動できるよう、独立を認めるようロシア議会に請願する政治措置が必要でした。バイデン政権が差し迫った攻撃の警告を公表していた時点には、これら要因いずれも知り得ることではなく、それゆえ、この「諜報情報」は、全く諜報情報ではなく、事実皆無の推測から得た証明です。

質問:ウクライナを完全侵略していないので、ウクライナでのロシアの軍事行動が四苦八苦していると欧米メディアは報じています。軍事専門家として、ロシア作戦の進展をあなたはどのようにご覧になっていますか?

スコット・リッター:ロシアは民間人犠牲者とインフラの損害を限定するよう設計された自身の制約と、ウクライナには、良く指揮され、装備され、非常に良く訓練された軍があるという事実に阻まれる非常に困難な作戦を戦っています。ロシアはこの作戦のために約200,000人の兵士を派兵しました。彼らは約600,000人のウクライナ軍と対決しています。ロシア作戦の最初の段階は、大規模紛争を行うウクライナ能力の規模と容量を減らして、戦場をロシアに有利に形成するよう意図されていました。第二段階は東ウクライナの主なウクライナ軍の中心の破壊に注力しています。ロシアはこの課題を達成すべく着実に進んでいます。

質問:ウクライナの危険が、シリアやアフガニスタンソ連との戦争(1979-89)での欧米秘密戦争の繰り返しを試みる形で、アメリカとNATO同盟諸国による対ロシア代理戦争に転換されつつある思われますか? NATO加盟諸国経由でウクライナに送られている外国部隊に関する報道があります。政治的、経済的、軍事的に、代理戦争で、ロシアを徐々に奪うことを目指してロシアを混乱させる欧米計画があると思われますか?

スコット・リッター:ウクライナ紛争は代理戦争ですが、ロシアが決定的に勝利する態勢にあります。ロシアを「新アフガニスタン」に巻き込むNATO/欧米計画があるように思われますが、私はこの紛争の危険が、ロシアがウクライナに対する戦略上の勝利を達成するまで、せいぜい数週間以上長引くとは思いません。

質問:イランやベネズエラや北朝鮮に彼らがしたのと同様、ロシアにも損害が大きな経済封鎖を課すことができるという欧米政府の横柄な仮定があります。しかし、もしロシアが石油とガス輸出を制限して反制裁を課し始めたら、欧米諸国が、その社会に壊滅な旋風を受けるかもしれないことに同意されますか?

スコット・リッター:ウクライナ侵略をすれば課されるアメリカ主導制裁範囲と規模に関しロシアは事前に警告されていました。ロシアは欧米制裁を挫くのみならず、欧米と欧米の管理/影響力の衝撃を吸収することでロシア経済を更に強化する対制裁戦略を準備しました。ロシア・ルーブルが強くなっており、ロシア株式市場が肯定的支持を享受し、ヨーロッパとアメリカが経済的にもがき苦しむ中、我々はこの反キャンペーンの効果の証拠を見ています。欧米がロシア制裁の風を吹かせましたが、ロシアは旋風を獲得しないだろう。

 Finian Cunninghamは主要報道機関の元編集者・記者。国際問題について多く書いており、記事は複数言語で刊行されている。

 個々の寄稿者の意見は必ずしも Strategic Culture Foundationのものを意味しない。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2022/04/09/ukrainian-conflict-us-nato-proxy-war-but-one-which-russia-is-poised-to-win-decisively-scott-ritter/

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 The SakerにもScott Ritter氏のインタビューがある。

Scott Ritter and Gonzalo Lira: The Battle of the Donbass 1時間17分

 デモクラシータイムス

【横田一の現場直撃 No.158】◆ 新潟、脱原発派大集合!◆辻󠄀元  全国行脚 新潟密着 ◆帯広市長選、新情報  20220411

 日刊IWJガイド 一部コピーさせていただこう。

「仏大統領選決選投票はマクロン対ルペンに!『「ウクライナの戦争」より生活』を求める有権者にルペンの支持率がアップ!」

フランス大統領選は2017年と同じマクロン対ルペンの決選投票に! 仏紙『リベラシオン』は「極右勢力の政権獲得はもはやあり得ないことではなくなった」と警戒するが、対ロシア中立姿勢のルペン氏は「ウクライナの戦争より生活」を求める有権者により、前回より支持率アップ! 平和志向で戦争より国民の生活が大事と訴える政党が「極右」なのか!?

<新記事紹介>【IWJ検証レポート】「オバマ政権のウクライナ政治への関与は息を飲むほどだった」! ユーロ・マイダン革命は欧米が作った! ウクライナ戦争は米国にも重大責任! CATO研究所「米国のウクライナ偽善」レポート!

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