確かに、ウクライナはアメリカがウソをつかなかった最初の戦争だ:言説のマトリックスの端からのメモ
2022年3月29日
ケイトリン・ジョンストン
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もし仮に、アメリカが世界支配を望んでいれば、おそらく何年も前に中国の上昇を阻止する計画を始めていたはず。その第一歩に、ロシアのように中国を支持する諸国をまひさせる計画があったはずだ。このために連中は何年も前から我々を洗脳し始めたはずだ。もし仮にだ。
これが仮説シナリオで、アメリカが世界支配計画を持っていないのは良いことだ。さもなければ、これまでおそらく5年か6年、我々は悪意に満ちた反ロシア・プロパガンダ攻勢に漬かっていたはずで、モスクワを打倒する狙いで、世界経済からロシアを締め出す応援団になるよう洗脳されていたはずだ。
この仮説シナリオは現実には決して起き得なかった。このようなプロパガンダ攻勢では、欧米諜報機関が、欧米報道機関に、何年間もロシアを悪者にする話題を吹き込む必要があり、政府などの支配を受けない報道機関は、決して無批判に諜報機関の主張を掲載しないから。それは、あからさまなプロパガンダだ。政府などの支配を受けない報道機関は、権力者連中に責任を負わせるべく、政府機関に真実の大胆な光を当てる押しが強いスキャンダルを暴くジャーナリストで一杯だ。一極主義者の戦略地政学的狙いのために同意をでっち上げようと努める行政機関の代理人役を彼らが決して進んで務めるはずがない。
そして、それも良いことだ。ソビエト社会主義共和国連邦を打倒したのと同じ方法で、強力な核武装国打倒に、アメリカと同盟諸国と欧米報道機関全てが知っていながら、あるいは知らずに、協力していると皆様は想像できるだろうか?事態は今ごろ非常におかしく、対決的になっているはずだ。
ああ、ありがたいことに、我々は、行政機関が透明で説明責任を負う自由社会に暮らしており、軍事的な地政学的目的は民主的に選出された議員に厳しく吟味され、ジャーナリストが、これらのことで真実に語っても、決してひどい目にあわされることはない。
なぜなら今説明した状況が全くの仮説でなければ、ごく少数の精神病質権力者連中の一極主義妄想を満たすため、我々は核アルマゲドンの樽を見詰めているかもしれないのだ。
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2022年の今、いまいましい戦争に関し、政府とメディアが、皆にウソをついていると言うのが、依然、衝撃的な論争の的になる立場だというのは実に奇妙だ。
文字通り、今まで関与した全ての戦争についてウソをつくことができ、連中が最近の戦争に関してウソをついていると言うと、依然、人々が、あなたが被害妄想の精神錯乱者であるかのように振る舞う時、今まで存在した中で最も洗練されたプロパガンダ機関を持った帝国下で暮らしていると、あなたは理解するのだ。
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アメリカが戦争を始める上で、陰険な役割を演じたかもしれないと思うことはばかばかしいかのように振る舞う連中は、無視するだけで良い連中だ。
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プーチンはプーチンの決定に責任があり、アメリカ帝国はアメリカ帝国の決定に責任がある。プーチンはウクライナ侵略を開始すると決めた責任があり、アメリカ帝国は、プーチン排除を目指して、意図的に、その侵略を引き起こした責任がある。
アメリカが、実に簡単に、わずかの外交で、この戦争を妨げたのに、戦争が自身の狙いを推進するので、そうしないと決めたという基本的な常識的事実に直面するのを避けるため、人々がしている頭の体操には驚くばかりだ。
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ウィル・スミスがクリス・ロックに平手打ちくわせた件に関する私の意見は、我々はキューバ危機以来、核戦争に最も近づいていて、それがエスカレートし続けているということだ。
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連中がジョン・ミアシャイマーを憎む本当の理由は、彼らがどれほど間違っているかについて、客観的に議論の余地なく正しいためだということを決して忘れてはいけない。
2015年、ロシア・ウクライナ紛争を解決する最良の助言をジョン・J・ミアシャイマーがしていたが、誰も聞かなかった。
「欧米はウクライナを甘い誘惑に乗せているが、最終結果はウクライナが破壊されるということだ。」#RussiaUkraineCrisis pic.twitter.com/kcRnuhncfu
- Buddhi (@buddhimedia) 2022年2月24日
エセ・リベラルは多くのことを許すことができる。連中は、あなたがブッシュ支持の戦争屋であることを許すことができる。彼らはあなたが人種差別主義や同性愛嫌いなのを許すことができる。彼らはあなたが活動的ナチであることさえ許すことができる。だが彼らが決して許せない一つのことは、連中の誤りについて正しいことだ。
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前大統領がウクライナに武器を注ぎ、ロシアとの条約を破棄し、今の状態を招くのを助けたモスクワとの冷戦緊張をエスカレートさせて任期を過ごしたのに、リベラル連中が彼をプーチンの傀儡と呼んで全ての時間を過ごしたのには、私は、いまだにビックリだ。
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この戦争は、とうとう今やアメリカ軍事同盟が「善人」で、連中の子どもじみた構想に調子を合わせるのを拒否する我々に対し、わめき立てて時間を過ごし、プーチン侵略に興奮している多数の隠れ帝国支持者を暴き出している。
「あはは!今や確実に、これら反抗的左翼も我々に同調して、我々の慈悲深い帝国指導者を支持するだろう おい!お前ら全員一体何をしていると思ってるんだ??」
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人々は、私が「アメリカを憎んでいるだけだ」と言い続けているが、実に多くの意味で愚かで、どこから始めれば良いか分からないほどだ。もし彼らが、あの国の土地や人々のことを言っているなら、もちろん私は彼らを憎んでなどいない。もし彼らが、政府やそれを運営している寡頭政治帝国の権力構造を言っているなら、もちろん私はそうだ。それは地球上唯一最も残忍で破壊的な権力構造だ。全員それを嫌うべきだ。
洗脳された人々が「あなたはアメリカを憎んでいる!」というのを、何らかの痛烈な非難と思っていることは実に多くを物語っている。アメリカ帝国は何百万人もの人々を殺して21世紀を過ごし、止まる兆しがない。そんなものを憎むのは当たり前の良いことだ。
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我々が協力を基本とする制度に移行するか、気候崩壊や核アルマゲドンの形で最終警告を受けるまでは、競合を基本とする制度は持続不可能だという警報はますます捉えにくくなるだろう。
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「のど自慢」と「小さな旅」を見た。
西と東の傀儡、まるで愚劣さを競っているよう。中枢攻撃を言い出す超弩級阿呆傀儡。発言をいちいち報じる大本営広報部。
今朝の孫崎享メルマガ題名
敵基地攻撃位馬鹿げて危険な戦略はなく、あまりに馬鹿げて消滅と思いきや政府実施有識者(外交・防衛分野の高官OB)ヒアリングで保有が大勢。中国・北朝鮮が日本向け大量配備、内何発破壊出来るというのだ。攻撃された中・北朝鮮は当然反撃する。馬鹿の極まり。
なぜ人々は破廉恥親子の言い分を聞いたり、戦争をわざわざ挑発した傀儡を支持したりするのだろう。
植草一秀の『知られざる真実』
百々峰だより 毎回、大本営広報部が決して載せない情報を書いておられる。著書を読んだことがある「まとも」と思っていたジャーナリストの間違いも指摘されている。
『芳ちゃんのブログ』が
「ウクライナ紛争は最終的にどのような国境線で収束するのか」という題で下記記事を翻訳しておられる。
What Will Be The Geographic End State Of The War In Ukraine: By Moon of Alabama, Mar/19/2022
「地下室で8年 ― 戦禍に曝されたドンバス市民の運命」というロシア報道記事も、大本営広報部は決して伝えない内容。
日刊IWJガイド 大野和基氏インタビュー!
「日本で新型コロナ感染リバウンドの兆し! 1週間で、44都道府県で感染者増!オミクロン株「BA.2」への置き換わりで第7波の入り口!? 」2022.4.4号~No.3490号
<インタビュー告知>本日午後7時より「アメリカは、狂気と幻想が作り出した『ファンタジーランド』!自分だけの『真実』を信じ続けた500年の歴史を紐解く」岩上安身による国際ジャーナリスト大野和基氏インタビューを大野和基氏インタビューお送りします!
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