億万長者が助けに来てくれるのは映画と漫画の中だけ
2022年4月26日
ケイトリン・ジョンストン
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Twitterは方針転換し、世界で最も金持ちの人物に440億ドルで会社を売った。
イーロン・マスクによる買収で、このプラットホームで、政治的に彼らと意見が一致しない人々が、より自由な発言をするのを恐れる有名なリベラル派連中のメロドラマ調の反応を右派が、からかって楽しみ、Twitterで暮らし、通知をチェックせずには5分もいられない、青いチェックマークを付けられた評論家の多くが去るふりをして、誇示している。
このニュースに対し、今日以前は、Twitterが少数独裁者に支配される物でなかったかのように、億万長者がメディアを買収するのが、何か衝撃的な新しい進展であるかのように、有力な少数独裁者が影響力があるソーシャル・メディア・プラットホームを支配すると、左派の多くの批判者たちが警鐘を鳴らしている。言論の自由の重要性に関する、この大富豪の発言のため、反帝国主義者の中には、この新たな進展が、アメリカ帝国言説を防衛するため、このプラットホームで目にしていた検閲の不快なエスカレーションに何らかの巻き返しがあるかもしれないという一時的な希望を表明する向きもある。
🚀💫♥️ Yesss!!! ♥️💫🚀 pic.twitter.com/0T9HzUHuh6
— Elon Musk (@elonmusk) April 25, 2022
だが私が見る限り、マスクのTwitter買収を巡る興奮の圧倒的多数は、何らかの意味ある形で権力に異議を申し立てている人々ではなく、ドナルド・トランプのアカウント復活を望んだり、トランスジェンダーの人々に卑劣なことを言うのが可能になったりするのを望む人々だ。それは、我々がここで目にしていることにについて多くを物語っていると私は思う。
この重要な違いはジャーナリストのマイケル・トレーシーのtweetで要約されている。「イーロン・マスクにとって最大のテストは、当然であるべき、最も明白な「ウォウク」コンテンツ・ポリシーを押し返すかどうかではなく、ロシアや中国など公式の敵に「対抗する」手段としてアメリカ安全保障国家にTwitterを利用させ続けるかどうかだ。」
私自身としては、前者を多少目にしても驚かないが、後者を目にしたら絶対驚く。
人は既存権力構造と協力しない限り、億万長者には、まして大規模な影響力を持ったメディアを所有する億万長者にはなれない。現時点まで、マスクは少数独裁帝国と非常にうまく協力していたのは確実で、もし帝国が、その言説支配機械が、どんな面であれ、それにより脅やかされると感じれば、彼の買収が実現していなかったのは確実だ。
イーロン・マスクがTwitterを救おうとしていると信じるのは、ジョー・バイデンがアメリカを救おうとしていると信じるのと同じぐらい考えが甘い。どの少数独裁者がメディアを支配すべきか議論するのは、どの少数独裁者が雇う政治家が政府を運営すべきか議論するのと同じぐらい愚かで情けない。
億万長者が助けに来るのは映画と漫画だけの話だ。皆様がイーロン・マスクに救われる可能性は、バットマン役のブルース・ウェインやアイアンマン役のトニー・スタークに救われるのと同じ程度だ。
この「億万長者が権力に反旗を翻し、我々全員を救おうとしている」というお決まりのギャグに、人々は一体何度ひっかかるのだろう? 言論が非常にひどく窒息させられているので、風変わりな億万長者が飛びこんで来て、彼らを圧政から救出すると人々が期待しているのは実に悲しい。実際の生活は、バットマンが悪人に協力しているのを除いて、ゴッサム・シティの更に愚かで、もっと退屈な変種だ。
ロシア・メディアの検閲を、もし、いつかTwitterがやめ、ウクライナで起きていることに関する帝国の公式言説に疑問を呈したことで、プラットホームから排除されたスコット・リッターのような人々の禁止を解除したら、言論の自由に関するマスクの話に私は注意を払い始める。その時まで、彼はせいぜい共和党のたわ言のような、権力者連中を脅かさない発言や、のけ者にされた集団に対するヘイト・スピーチの保護に興味を持っているだけだと私は考えるつもりだ。
億万長者は我々を救いには来ない。彼らがそうするかもしれないという考えは、意図的にでっち上げられ、我々が何世代もの聞かされてきたプロパガンダ言説だ。資本主義階級の指導者連中が、まさに資本主義の基盤である圧政と搾取の体制をくつがえすはずがない。スーパーヒーロー物語は、我々民衆だけが自身を救う力を持っていることを我々が悟るのを阻止すべく意図されているのだ。
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The Jimmy Dore Showを聞いていた。マスクTwitter買収の話題でこの記事を紹介した。最後の意見には同意していない。
寺島メソッド翻訳NEWS
耕助のブログ Gilbert Doctrow記事の翻訳がある。The Russian Way of War: Part Two
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