アメリカ帝国の究極の標的はロシアではなく中国
2022年3月31日
ケイトリン・ジョンストン
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国防総省は四年ごとに、アメリカ戦争機構の計画、立場、進展や焦点分野について広範な概観を国民と政府に提供する国防戦略報告(NDS)を発表している。
モスクワとアメリカ間のあらゆる攻撃的な瀬戸際外交で、アメリカ軍事同盟にとって、今年はロシアが2022年のNDSで第一の敵と思うかも知れないが、皆様の想定は間違っているかもしれない。アメリカ「国防」部門は何年間もそれを占めている同じ国のために、場所を確保している。中国だ。
Antiwarのデイブ・デキャンプは下記のように書いている。
NDS全文は依然機密扱いだが、国防総省は「中華人民共和国を我が省に対する最も重大な戦略競争相手で、進展しつつある挑戦者として、阻止を強化維持すべく緊急に行動する」と言う概況報告書を発表した。
概況報告書は国防総省にとっての四つの優先事項を概説している。
- 中華人民共和国により増大する多次元の脅威に対して本土を守る
- アメリカ、同盟諸国とパートナーに対する戦略的攻撃を阻止する
- 必要に応じ、紛争で勝利を得る用意を調え、インド・太平洋では、中華人民共和国の挑戦、ヨーロッパではロシアの挑戦を優先しながら侵略を阻止する
- 回復力ある合同軍と防衛生態系の構築
China Identified as Top ‘Threat’ in New National Defense Strategy
— Antiwar.com (@Antiwarcom) March 29, 2022
US military activity near China increased significantly in 2021
by Dave DeCamp@DecampDave #China https://t.co/L8gkis0WTF pic.twitter.com/22wbJFyEF6
中国が新国防戦略で一番の「脅威」と見なされている
中国付近でのアメリカ軍事活動が2021年際立って増した
デイブ・デキャンプ@DecampDave #China https://t.co/L8gkis0WTF pic.twitter.com/22wbJFyEF6
- Antiwar.com (@Antiwarcom) 2022年3月29日
「国防総省は、焦点は中国だが、ウクライナ侵略のためロシアが「緊急の脅威」だと言う」とDeCampが、帝国が、モスクワを二番手の敵と見ていると書いている。
中国の王毅外務大臣との会談に先行して、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、モスクワにとって、アメリカに中央集権化した帝国の実際の問題を明らかに例証するいくつかの発言をした。
水曜日「我々は、あなたや我々の支持者と共に、多極の公正で民主的な世界秩序に向かうでしょう」とラブロフは中国政府に言った。
そして、皆様、それこそ、まさにこれまでの五年か六年、ロシアについて実に多くのヒステリーの金切り声を我々が聞かされていた本当の理由だ。それは一度もロシア人ハッカーが狙いだったことはない。クレムリンでの放尿テープでもない。トランプ・タワーでもない。アフガニスタンでのアメリカ兵殺害に対するGRU報奨金でもない。マナフォートや、フリン、バノン、パパドプロスや他のいかなる今週のロシアゲート有名人でもない。それは実際ウクライナさえも狙いではない。それらは全て多極世界の出現を防ぐため、ロシアと中国に対する最終決戦への支持をでっち上げるため、アメリカ諜報カルテルが操った言説を作り出すでっち上げなのだ。
ソ連崩壊以来、アメリカ政府は、帝国の狙いに挑戦可能などんな世界勢力の勃興も阻止する政策を持っている。第一次冷戦中、ヘンリー・キッシンジャーのような帝国管理者が推進した戦略は、ソビエト社会主義共和国連邦から遠ざける必要から、中国に言い寄りの、中国とアメリカ間の事業関係が、双方で特定個人の膨大な富と、今や中国を経済超大国として、アメリカを越える軌道に乗せた富の流入をもたらした。
ソビエト社会主義共和国連邦が終焉した途端、中国との友好的関係の必要もなくなり、以後数十年、北京との敵対的な関係へと急旋回した。
Speaking at the Bloomberg New Economy Forum, Hillary Clinton admits there was an expectation in Washington Russia would have no choice but to become the West's junior partner due to the fear China could take over the Russian Far East. /1https://t.co/pJQeF0eCxf
— Artyom Lukin (@ArtyomLukin) November 20, 2021
ブルームバーグ・ニューエコノミー・フォーラムでの講演で、中国がロシア極東を占拠しかねないという恐れのため、ロシアは欧米の従属的パートナーになる以外選択肢はないだろうとワシントンは期待していたとヒラリー・クリントンは認めた。/1https://t.co/pJQeF0eCxf
- アルチョム・ルーキン (@ArtyomLukin) 2021年11月20日
何時の日か、歴史が、アメリカ帝国最大の戦略上の大失敗と見なすかもしれないもので、帝国の管理者は、新たな敵ナンバー1の中国に対して、武器として利用できる帝国の従僕国家と見なし、ロシア獲得を考えた。ところが、まさに正反対のことが起きたのだ。
去年、ヒラリー・クリントン元国務長官は「何年も、国境問題のため、中国の勃興のため、シアは、欧米に近付き、ヨーロッパ、イギリス、アメリカと積極的に関与するのを益々いとわないだろうと聞いて」いたとブルームバーグ・ニューエコノミー・フォーラムで言った。だが、そういうことは起こらなかった。
「そうはならなかった」とクリントンは言った。「それどころか我々が見たのはプーチンによる、おそらく更に中国を抱擁する協力だ。」
モスクワが自らから帝国の王位にへつらうだろうという帝国の期待は、友情に関して好意を確立し、勝ちとるため本当の努力が払われないことを意味した。NATOはひたすら膨張し続け、帝国は世界征服ゲームで、益々攻撃的、好戦的になった。この過ちは、すぐに世界支配のために、二つの別個の大国と戦わなければならないという戦略家にとって究極の悪夢をもたらした。帝国建築家が、モスクワはワシントンを恐れる以上に北京を恐れることになると誤って予測したため、専門家が何年も指摘していた中国経済大国とロシア軍事大国の提携は一層 親密になっただけだった。
そして今、我々は、ロシアと中国当局が公然と、多極世界を作る彼らの計画を論じており、ウクライナ侵略を巡って、北京をモスクワに敵対させるアメリカの見え透いた策略について中国の評論家たちが冗談を飛ばしている。
Can you help me fight your friend so that I can concentrate on fighting you later?
— CGTN LIU Xin 刘欣 (@LiuXininBeijing) March 19, 2022
私が後であなたとの戦いに全力を注げるように、あなたの友人と私が戦うのを手伝だってくれないか?
- CGTN LIU Xin 刘欣(@LiuXininBeijing) 2022年3月19日
帝国のグランド・チェス盤上で、ロシアは女王だが、中国は王様だ。チェスで、より容易にチェック・メイトを狙うには、相手の最強の駒を取るのと全く同様、アメリカ帝国は、中国の友人の核保有超大国を打倒し、コンソーシアム・ニュース編集長ジョー・ラウリーアが最近言ったように「究極的に、エリツィンのような傀儡をモスクワに復帰させよう」と試みる方が賢明だろう。
基本的に我々が現在、主要な国際ニュース物語で見ている全ては、たとえそれが非常に急速に、核の第三次世界大戦の可能性をもてあそぶことを意味するにせよ、どんな犠牲を払っても一極支配を維持しなければならないという信念を奉じる帝国と衝突する、多極世界の勃興だ。
これはアメリカ覇権国という苦戦を強いられているチームがゲーム終盤、最後の賭けとして得点を狙うため投げる神頼みのパスだ。永久に機会を失う前に、支配を確保しようとする土壇場の試みだ。私が良く読む反帝国主義賢者の多くが、この努力は失敗すると強く確信しているように思われるが、他方、私は個人的に、それら予測は、いささか時期尚早かもしれないと思う。チェスの駒の動きかたを見ていると、計画があるように見え、もし彼らがそれが成功する可能性があると信じなければ、連中がその計画を画策するとは思われない。
一つ明確に思われるのは、帝国が中国の勃興を止める可能性がある唯一の方法は世界全体にとって大いに破壊的で、実存的に危険な画策であることだ。もしあなたが現在の事態が狂っていると思われるなら、帝国の十字照準線が北京に移動するまでお待ち願いたい。
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Jimmy Dore Show The Squad民主党議員、制裁支持。反対はイルハン・オマルとコリ・ブッシュのみ。
UIチャンネル 正論のお二人、決してテレビに呼ばれない。
「アメリカは、幻想・妄想を自分だけの真実として信じる『ファンタジーランド』岩上安身による国際ジャーナリスト大野和基氏インタビュー報告」2022.4.5号~No.3491号
昨夜のインタビューを拝聴。一言だけコピーさせていただこう。
大野氏「まるでアメリカが出してる情報が100%正しくて、ロシアが出してる情報が100%パーセント間違ってるみたいな。あれはもう駄目ですね。もっと冷静に情報を判断しないと駄目だと思うんですね」
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