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2022年4月 3日 (日)

ウクライナ戦争を考慮して、ロシアゲート再訪

2022年3月28日
ケイトリン・ジョンストン

 先の大統領が、ウクライナに武器を注ぎ込み、ロシアとの条約をシュレッダーにかけ、我々を直接我々が今見ている法外に危険な状況に至るのを促進して、モスクワに対する冷戦エスカレーションを強化して任期を過ごしたのに、主流リベラル派は、彼の任期中、終始、彼はクレムリンの操り人形だと絶叫して過ごしたと信じるのは困難だ。

 2014年のクーデターにおける役割と、ドンバス分離主義者に対するキーウの戦争を支持して、オバマ政権が、いかにウクライナでの紛争への道を開いたかについて多くの反帝国評論が批判しているのは正しい。だが、主にトランプ支持者が連中の人数の多さに付け込んで、この混乱におけるオバマとバイデン政権の役割の批判をやかましく強調したため、こうした全てで無視されているのは、我々がこういう状態に至る上で同様に極めて重要だった、この大統領二人の任期の間に起きたことだ。

 主流リベラルの歴史から削除されているが、そもそもウクライナを武装させるアメリカ政策を始めたのは実際トランプ政権だった。それがロシアによる攻撃を引き起こすことを恐れて、ネオコンとリベラル・タカ派のそうしろという強力な要求をオバマは拒否していた。

 「オバマに逆らって、議員の多くがウクライナを武装させるよう圧力」という題の2015年記事で、ニューヨーク・タイムズが「これまでのところ、オバマ政権は流血をエスカレートさせ、ロシアのウラジーミルV・プーチン大統領にそれ以上の侵略の口実を与えることを恐れて、致命的兵器の支援提供を拒否している」と報じた。

 何年間も、ネオコンや@RepAdamSchiffのような軍需産業のお気に入り連中が、ウクライナを再武装して、ドンバスでの紛争をエスカレートさせようと努めてきた。ロシアゲートをかき立てることで、連中は最終的に致命的兵器取り引きを実現した。私の最新記事: https://t.co/pyJB4btOSk
- マックス・ブルメンソール (@MaxBlumenthal) 2018年1月8日

 トランプが大統領に就任してから、武器がウクライナに注ぎこまれ始め、多少の「更なる侵略」を目にするようになったのだ。トランプが、モスクワに対する攻撃を強化する思惑の実に熱心な参加者だったのか、あるいは全ての段階で、アメリカ諜報カルテルが起源だった共謀言説によって、連中の思惑に協力するよう政治的に強いられたか、あるいはこの二つの何らかの組み合わせのおかげで、この変化が起きたのだ。

 我々が最近経験しているあらゆる世界を形成するニュース記事のせいで、何年にもわたり、クレムリンが、アメリカ政府の高官連中に潜入しているという言説が、ニュース報道や政治談話で支配的だったことを忘れるのは容易だ。だが今日の主要見出しが今まさに同じ外国政府を中心に回ってる事実を考慮すると、この事実は多分再考する価値がある。

 トランプ-ロシア共謀言説で最も重要なのは、その発端が欧米諜報機関で、欧米諜報機関がそれを維持し、結局、欧米諜報局が長年標的に定めていた政府に対する冷戦エスカレーションをもたらしたことだ。2016年の選挙で、トランプを有利にするためロシアが干渉したという未だ完全に証明されておらず矛盾だらけの主張を始めたのはアメリカ諜報カルテルだった。2016年の選挙で不正するためトランプがクレムリンと共謀したという言説を産み出した悪名高い完全にくつがえされたスティール文書を作成したのは「元」MI6要員だった。ロシアとの結びつきの可能性を調査だと主張して、トランプ選挙運動をスパイしたのはFBIだった。プーチンに対し、トランプを更にエスカレートさせるため民主党が利用した、アフガニスタンで同盟の占領兵士を殺すため、タリバーンにつながる戦士にロシアが金を払っていたという言説を、作りだしておいて、後で撤回したのはアメリカの諜報カルテルだ。トランプがウクライナへの武器配達を中止したというお粗末な弾劾言説を始めたのは、たまたま良い時に良い場所にいたCIA担当者だった。

 トランプのお仲間とロシア政府の共謀の兆候可能性に関し、諜報部員が言った情報を、諜報機関工作員や、選挙で選ばれた公務員から、情報共有として、マスメディアは、あらゆる段階で、与えられているが、続く暴露が、そのウソを暴き、最も屈辱的な形でしばしば顔面強打された。毎日何らかの形で、誰か無名のトランプ下役をロシアのオリガルヒを結びつける、何らかの新しい「爆弾」メディア報道が表面化し、それを掲載したメディアは何百万というクリックで報いられるが、結局数日中にそれもたわ言として勢いを無くすだけだった。

トランプは25回、ロシアに対して危険なほどタカ派だった
トランプは25回、ロシアに甘かった"という@CNNのばかばかしい非常に不正直な記事に対する私の回答 https://t.co/nxX7gHC14m
- ケイトリン・ジョンストン - (@caitoz) 2019年11月18日

 毎日主流リベラル派は、トランプ一族全員、鎖に繋がれて、ホワイトハウスから引きずり出される本格的な暴露を約束し、毎日その約束は実現しそこねた。だがその期間に起きたのは、モスクワに対するアメリカ冷戦エスカレーションの山で、言説と事実間の大きな違いの実に良い実例だ。

 トランプ支持者は、彼が悪魔のようなグローバリストの狙いに反対して、人民革命を先導する勇敢なポピュリスト戦士だから、闇の国家が彼らの大統領を排除しようとしていると信じるのを好むが、確かに彼らの中には彼が去るのを見たい一部の間抜けがいた。だが実際はアメリカ諜報カルテルの主要な意思決定者連中は、決してトランプを大統領の座から解任するつもりはなかった。彼らは自身の機密情報から、モラー特別検察官調査がロシア政府との共謀の証拠を何も発見しないはずだと知っていて、彼らは上院議席をどのように数えるべきか知っているから、弾劾が彼を辞任させないのを知っていたはずだ。ロシアゲートは決してトランプ排除が狙いではなく、トランプがモスクワの政権転覆計画に協力するのを確認し、我々が今見ているエスカレーションのために、大多数の同意をでっち上げるのが狙いだったのだ。

 そして今我々はこういう状態だ。コンソーシアムニュースで、ジョー・ラウリーアは、「なぜこの戦争がアメリカに必要かをバイデンが確認」という題で、プーチンを打倒して、「究極的にエリツィンのような傀儡をモスクワに復活させる」ため長く続いている狙いを促進するため、ウクライナ侵略は意図的に挑発されたという証拠を説明する素晴らしい新記事を書いた。アメリカは、いささかの外交とわずかな低コストの譲歩で、この戦争を防ぐことができたはずだが、そうではなく、アメリカは政権転覆の実現を目指す、ロシアに対する未曾有の経済戦争行為に、国際合意をでっちあげるのに使える戦争を引き起こすことに決めたのだ。

なぜこの戦争がアメリカに必要かをバイデンが確認 https://t.co/k8YWZ9ylQH
- コンソーシアム・ニュース (@Consortiumnews) 2022年3月27日

 ラウリーアは、こう書いている。

 アメリカはウクライナでの戦争を得た。それなしでは、ワシントンは、全てが、その政府を打倒する企みの一環であるロシア経済を破壊し、世界中の非難を画策し、ロシアに血を流させる反乱を率いることはできなかった。ジョー・バイデンは今それが本当であることを疑う余地は全くなくしたのだ。

 アメリカ大統領は、2016年、ロシアゲートの初めから、アメリカの究極の狙いは、ウラジーミル・プーチン政権を打倒だとコンソーシアムニュースや他のものが報告していたことを裏付けた。

 土曜日、ワルシャワの王宮で「全くもう、この男は政権に留まれない」とバイデンは言った。

 これは全て何年も前に計画されていたのだ。バイデン大統領就任のずっと前、トランプ大統領就任のずっと前に。この同じ政府との大規模対立へ至る途上、我々が何年も、反ロシア・プロパガンダで攻めたてられて過ごしたのは偶然の一致ではない。トランプが秘密のクレムリンの手先だったという論破された主張と、ウクライナを侵略するプーチンの決定の間には何の関係もないが、それでもなおアメリカがでっちあげる主流反ロシア・ヒステリーは、ロシアの主流反政府派の中に、なめらかに流れこんでいる。

 これは全てが前もって巧妙に計画されていたためだ。アメリカ帝国が意図的にここに我々を連れて来たから、我々は今こういう状態にいるのだ。

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記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com/2022/03/28/re-visiting-russiagate-in-light-of-the-ukraine-war/

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 藤原辰史著『戦争と農業』を読んでいる。マーク・マゾワーの『暗黒の大陸―ヨーロッパの20世紀』の紹介の中に引用されているオーストラリアのユダヤ人作家ヨーゼフ・ロートの言葉が78ページにある。

なぜヨーロッパ諸国は文明と礼節を他の大陸に広める権利を主張するのか。ヨーロッパ自身ではなく?

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はじめに~<岩上安身によるインタビューのお知らせ>「なぜ自分達だけは他国に武力介入して許されると思っている!? 誰も知らなかった『例外主義』とファンタジーランドの国・米国の『正体』と『現在』」4月4日月曜日、夜7時から岩上安身による国際ジャーナリスト大野和基氏へのインタビューをお送りします!ぜひ御覧ください!

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