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2022年3月 1日 (火)

アメリカ/NATO拡張主義をくじく中国-ロシアエネルギー商談

2022年2月22日
Salman Rafi Sheikh
New Eastern Outlook

 最近の北京におけるロシアのウラジーミル・プーチンと中国の習の会談は、それ自体異様な催しではないかもしれないが、ロシアとアメリカ/NATOの間で進行中の紛争を背景にして、その意味は全く紛れようもない-ロシア自身にとってのみならず、アメリカ/NATOにとっても。ロシアは主権を守るために、軍事的に、あるいは他の形で、中国の援助を必要としていないが、地政学的手段として、NATOをウクライナ取り込みへと押しやるアメリカ計画に反対するロシアの姿勢に対する中国による公然の支持が、ロシア「孤立化」のアメリカのプロバガンダを粉砕することは依然変わらない。何より、中国の戦略的提携強化はロシアに、あり得る欧米制裁や、ロシアからのガス供給を減らすというヨーロッパの決定に耐える大きな可能性を与えている。だが一つの分野での共同行動は、他の分野での共同行動なしではできないことが多い。それが会談後、中国本土とロシアに隣接する地域、すなわち、ウクライナや台湾や香港を不安定にする欧米の計画に共同で反対することを強調する、長い共同声明が発表された理由だ。両国はこう繰り返した。

 「我々はNATOの、これ以上の拡大に反対し、北大西洋連合がイデオロギー的な冷戦手法を放棄し、他の国々の主権や安全保障や権益や他の国々の文明的、文化的、歴史的背景の多様性尊重し、他国の平和的発展に対し公正で客観的な態度をとるよう要求する。」

 ロシア、中国両国が、NATOや反中国のAUKUS(オーストラリア、イギリスとアメリカ)条約による欧米の拡張主義に反対している事実が、すでに欧米権力の陣形を不安にしているが、ロシアに屈服を強いるアメリカの狙いを打破する可能性が最も高いのはロシアと中国間で増大するエネルギー部門における協力だ。特にアメリカがロシアのガスと石油売り上げに打撃を与えることに関心があることを考えれば、これは特に重要だ。つい最近の2月7日、ドイツ首相の横に立って、バイデン大統領は、歯に衣を着せずにこう言った

 「皆がここで忘れているのは、ガスを石油を売れることがロシアには必要なことだ。ロシア予算のかなりの部分、それに頼っており、それらが本当に輸出しなければならない唯一のものだ。そしてもし、実際それが切断されれば、彼らは非常に酷く傷つくことになる。そしてそれは彼らにとって重大な結果になる。これはただの一方通行ではない。」

 明らかに、モスクワが、この狙いに気が付かないはずがない。プーチンが北京を訪問した際、冬季オリンピックに出席しただけではない。実際、プーチンは北京との10億ドルの石油とガス取り引きに署名したのだ。「我々の石油業者は中華人民共和国への炭化水素供給で非常に良い新しい解決策を用意した」とプーチンは北京で言った。この新しい取り引き以外に、中国はロシアの極東輸出も増やすと約束した。ロシア極東から中国まで年間100億立方メートル(bcm)を供給する新たな30年契約が署名された。中国はウクライナに対するロシアの姿勢を支持しており、中国がロシアの石油とガス購入を増やすことで、両超大国が、ロシアを罰する彼らの主張を空虚なものにして、捕食的な欧米同盟の総合力に対し、お互いの権益に注意を払うという強力な信号を世界に送ったのだ。

 この発表は同様、アメリカと同盟諸国は、もしロシアに対して課した「アメリカ輸出規制を埋め合わせよう」と試みたら、中国を含め、どんな国であれ罰するため、自由に使える広範な「手段」を持っているというアメリカの主張を背景になされているのだ。最近ホワイトハウスのネッド・プライスが記者会見でこう主張した。

 「プーチンはこれが彼の国、彼の経済に深刻な影響があるはずだと知っている。中華人民共和国とのより親密な関係、ロシアと中華人民共和国間のより親密な関係は、それを埋め合わせられはしないだろう。それは役にたつまい。最後に言っておきたい。私が、我々というのは集合的で、アメリカと我々の同盟諸国とパートナーを意味し、中国企業を含め、外国企業が、アメリカ輸出規制行動を埋め合わせ、それを逃れ、回避するため、最善を尽くしているのを見たら、我々が使用できる一連の手段がある。」

 それゆえ中国のこの取り引きは、ワシントンお得意の地政学「手段」であるアメリカの恫喝を明らかに拒否するもので、そうした手段では、中国やロシアのような反撃「手段」を持っている国々を阻止できないことを示している。石油とガス取り引きはその反撃の現れだ。

 欧米の多くの政治評論家が強調した通り、ロシアに対するアメリカの計画は、ワシントンが最初に中国を引き離すことができなければ、うまくいかない。北京とのワシントンの関係がモスクワとの関係同様良くない事実は、ワシントンが本当にロシアを孤立させ、政策や決定を制限する十分な地政学能力を持っていないことを意味する。アメリカは更に制裁を課すかもしれないが、中国がそれを苦にするわけもなく、欧米制裁に耐えるため、既に6400億米ドルの外貨準備を持っているロシアに、耐えがたいレベルの損害を与えるワシントンの計画は挫折させられる。

 だが、上記のとおり、欧米を悩ませている本当の要因は、ウクライナを巡る紛争でロシアが続いてすることが可能な、あるいはするかもしれないことではない。本当の要因は、地球規模の政治のほぼ全ての問題に関する、ロシアと中国のほとんど絶対的な収束だ。この事実が当該共同声明によって正当に強調されたのだ。この声明は彼ら両国関係についてのものではない。実際それは彼らが欧米から直面する手強い課題と、これら課題がどのように彼らの結びつきを変え、現代未曾有のレベルまで高めたかに関する精緻な解説だ。

 それゆえ、アメリカ/ヨーロッパのロシアに対する圧力と、モスクワの中国との大規模新商談後、バイデン政権は、ロシアを打倒する新たな計画を考え出すか、計画丸ごと中止しなければならないことを意味する。ロシアが今明らかに、ヨーロッパから離れて、石油とガス取り引きを多様化することが可能な状態で、疑問はこうだ。ヨーロッパ自身、いかなる経済的反動に直面せずに、ロシアなしで済ませることができるのか?イギリス政府が国内電気代の54パーセント値上げを発表し、ジョンソン政権に対する政治抗議を引き起こしたのは、つい先週のことだ。ロシアとの不必要な戦争は、既に戦争で儲ける連中自身にかみ返し始めている。

 Salman Rafi Sheikhは国際関係とパキスタンの外交、国内問題専門家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2022/02/22/sino-russia-energy-deals-to-defeat-us-nato-expansionism/

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「日本は自己責任が原則。それが嫌なら、あなたが政治家になって国を変えるか、日本から出て行くしかない。政治に不満があるなら政治家になってから言え」

 という不思議な主張がまかり通る政党について「哲学入門チャンネル」で語られていた教授が記事を書いておられる。できるものなら出て行きたいが。一度、高級官僚に直接そういわれたことがある。

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(1)「維新という妖怪の」正体は格差を分断に転化し、さらに組織化に成功したこと

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