大企業「ファクト・ブロッキング」時代に一体誰が虐げられた人々を代弁するのか?
ロバート・ブリッジ
2022年2月28日
Strategic Culture Foundation
ウクライナ紛争の本質について皆目見当がつかない欧米の人々は、2022年2月24日の出来事をもたらした背景が理解できない。
我々は、これまでで最も強力な通信テクノロジーを自由に使えるにもかかわらず、世界中の人々は、過去のどの時代よりも、時事問題の本質に関する知識がないのはほぼ確実だ。このパラドックスは一体どう説明できるのだろう?
非常に高速な5G技術の擁護者に対する修辞疑問はこうだ。もしそれが処理するべく意図されている大半の重要な情報が隠されたり、完全に検閲されたりしているなら、インターネット・システムがどれだけ高速かは実際どれだけ重要か?実際には、人々は過度のスピードを必要としておらず、人々は真実を必要としているのだ。
それは、あらゆることを考慮して(手始めに、危険な電磁波への曝露)もし異常に活動的な人類が、朝食を食べながら朝刊を読み、夜はニュースを見ることに戻っても同じはずだ。それとも、超高速インターネット・サービスは、ネットフリックス番組で、人々の脳を快適に麻痺させるよう設計されているのだろうか?
何れにせよ、電子世界では何か不愉快なことが進行中だ。例えば、最も強力な検索エンジン、つまり超巨大Googleは、秘密に調整された、非常に強力なアルゴリズムに基づいて検索結果を決定している。それは実に強力で、選挙結果さえ決定することが可能なほどだと言われている。
2019年に、アメリカ行動研究技術機構の心理学者で上級研究員のロバート・エプスタイン博士が、アメリカ上院調査の委員会で、彼の研究によれば「Googleは、一つの政党[つまり民主党]に有利な内容を表示する偏りがある。その政党は、たまたま私が好きな党だが、それはどうでもよい」と証言した。
この学者は、更にGoogleが「少なくとも2015年以来、世界中で国政選挙の25パーセント以上の結果を決定していた。これは多くの競争が非常に接戦で、Googleの説得力ある技術が非常に強力なためだ。」という衝撃的なことを明らかにした。
政治分野での圧倒的多数獲得の目的実現は別として、ソーシャルメディアと共謀する主流メディアは、Covid-19対策に関する公式言説に異論を唱えるどんな発言も禁じる力を持っている。「事実」は、例えば、過去四半世紀、戦争賛成派の支配層シンクタンク、大西洋協議会のような全権力を握る「ファクト・チェッカー事実確認者」管轄下にある。現在、これら組織は本質的に特定の言説を有力にさせておくため「事実ブロック」権限を持っている。
だから、特定集団の意見(Facebookさえ「ファクト・チェック」は個人的見解に基づくものに過ぎないと認めている)で、医学的なセカンド・オピニオンの権利を人々に与えるのを拒否できるのだ。不気味なほど異口同音に全ての主流メディアがオウム返しするのを聞かされる公式Covid-19言説を支持しない二人の医者を司会したため、政治的な左翼全員が怒り狂って、ジョー・ローンは身をもってこれを体験した。このようなディストピアの悪夢は、ほとんど未だ完全に理解されてない広範な様々な問題に関し、お互い質問しあう知的な人々が千年以上にわたり構築してきた科学研究と真っ向から対立する。
だが今や、証明されていない薬を何百万人もの人々に政府が押し付けるから、非道徳的で不正で悪名高い製薬業界が、ワクチン売り上げで何百億ドルも儲ける立場にある。同時に、予防治療を処方しようとする医師は上流社会から排斥される。こうした残虐行為はそこで終わらない。メディアの圧制的権力行使は戦争と平和に関する問題にも直接影響する。
私は下記のことを、検閲され、決して公表されなかった@JoeRoganの番組で、ライブで三週間前に言った。そこで私は特にトルドーはWEF信奉者だと名指しし、ローガンに私は彼に会ったと言っていた
何故@SpotifyのCEO@eldsjalは、それを公開しようとしないのだろう?
どうかここで請願書に署名願いたい。https://t.co/BcTK212XkK#ReleaseMAAJID https://t.co/YXbsez8S54
- Maajid أبو عمّار(@MaajidNawaz) 2022年2月17日
8年もの間、2014年、民主的に選出されたヴィクトル・ヤヌコーヴィチ大統領政権打倒後、キエフから距離を置いた東ウクライナの分離主義者地域ドンバスの苦境を欧米メディアは見てみないふりをしてきた。ウクライナの人々が持つ結果になったのは、ネオ・ナチ組織と提携するアメリカに支援された傀儡政権だった。
その悲劇的な「見過ごし」が今ロシアとウクライナ軍の間で過熱している戦争に拍車をかけたのは確実だ。東ウクライナの多くがロシア語を話す無辜の人々の家が、彼らが眠っている真夜中に頻繁に砲撃されてきたドネツク人民共和国(DPR)とルガンスク人民共和国(LPR)について聞いたことがあるのは極めて少数の人々しかいない。この無差別虐殺は大量虐殺に変わる、あらゆる可能性があるとモスクワは何度も警告した。だが極めて少数しか耳にしなかったので、誰も耳を傾けなかった。
同様に、ウクライナ軍とドンバスの人々との間で即時停戦を保証する方法を追求する多国間協定ミンスク・プロトコルを、欧米メディアは人々に知らせようとしなかった。合意条件は頻繁に無視されただけでなく、いつの日かウクライナを加盟させるのに貪欲なNATO加盟諸国がウクライナに兵器を注ぎこみ始めた。同時に、コメディアンから転じたウクライナ大統領ウォロディミル・ゼレンスキーが、間もなく見ることになった通り、ロシアにとって明らかに越えてはならない一線の、NATO加盟を公然と話をし始めた。
この物騒な展開が、モスクワに、北大西洋条約機構(NATO)の更なる東進を停止し、旧ソ連共和国の軍事ブロック加盟を、ワシントンが拒否するよう要求する安全保障条約草案をアメリカに送ることになった。更に、ロシア草案は、特にウクライナを念頭に、NATOは、NATO加盟国ではない旧ソ連共和国には、軍事基地を構築せず、軍事協力を進展させないよう規定していた。
あらゆる意志や目的の点で、ウクライナ紛争の本質に皆目見当がつかない欧米の人々は、2022年2月24日の出来事をもたらした背景が理解できない。更にメディアは、東ウクライナのロシア人に対する攻撃に関する情報も人々に報道し損ねている。
もしアメリカとヨーロッパに、政治権力や大企業権力と結託しないメディア複合体があれば、どんな政治課題が絡んでいようと、ジャーナリストは不都合な質問をするよう励まされ、モスクワとNATOが紛争を解決する他の方法を見つけた可能性が高かったはずだ。だが欧米メディアは危機の本質について世界何も知らせないようにしておくほうが好都合だったため、ロシアには、たった一つの選択肢、しかも確実に最も魅力的でないものしか残されていなかったのだ。
ロバート・ブリッジはアメリカ人作家、ジャーナリスト。
個々の寄稿者の意見は必ずしもStrategic Culture Foundationのものを意味しない。
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ロバート・エプスタイン博士の証言については下記記事がある。
今朝の孫崎享氏メルマガ題名
現在ロシア要求の最大は、ウクライナに核兵器を配備しない事(NATOの不拡大)。1997年ロ・NATO間の合意で拡大領域に核配備を行わない約束をしている。同様事をウクライナ対象にすればいい。米国・NATO側はこれを拒否。ここが最大の問題
日本も含め、欧米大本営広報部メディアは虚報のかたまり。ロシア軍が、原発を意図的に破壊するはずなどないのは常識で分かるだろうに。
日刊IWJガイド
「ウクライナ最大の原発で火災! クレバ外相は『ロシア軍が原発を攻撃』とガセ情報をツイート、その後、訓練用施設の火災と判明!」2022.3.5号~No.3460号
大本営広報部、エセ情報を伝えることだけは熱心。そもそも、この事態に関するプーチン演説、詳細に報じているだろうか?
ブログ『私の闇の奥』は、彼の演説について書いておられる。
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