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2022年3月15日 (火)

この紛争を選んだのはアメリカだ:言説のマトリックスの端からのメモ

2022年3月9日
ケイトリン・ジョンストン

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 念のためのお知らせだが、アメリカ帝国は(A)この戦争が起こるという確固とした諜報情報を持っていた(B)彼らが、そもそも加盟させるのを望んでいなかったウクライナをNATOに加盟させないという約束のような非常に妥当な低コストの譲歩で、それを防ぐことができるのを知っていた、そして(C)そうしないことを選んだのだ。

 今は2022年なのに、アメリカは自由と民主主義を守るため外国に武器を注いでいると人々は依然信じている。57歳にもなって、抜けた歯を枕の下に置いて寝ると夜中その歯をもらいに来て、お礼を置いて行く歯の妖精を信じているようなものだ。

 アメリカ帝国は、ソビエト社会主義共和国連邦崩壊以来、どんな敵対的超大国の勃興も防ぐ永続的政策を持っており、ソ連崩壊から数カ月以内に、この政策が書面で明示的に説明されていたことを私は言っている。モスクワと北京両方が帝国に敬意を払うことを拒否したので、ロシアに壊滅的打撃を与えるのは、中国の勃興を阻止するための不可欠な部分だ。これは全て何年も前に計画されていた。

 ギルバート・ドクトローは2017年の昔、モスクワと北京が、どのように、それぞれの強さに基づいて相互に有益な「連携」を形成したか述べていた。アメリカ帝国と対決するのをいとわない主要な軍事力としてのロシアと、上昇する経済超大国としての中国。帝国経営者連中は、モスクワがワシントンに屈するよう強いられ、帝国メンバーになると、かつて期待していた。そうではなく、ロシアが主権を維持するために北京を選んだ事実が、このすべてを始動させたのだ。

 これは全て何年も前から計画されていたのだ。アメリカ諜報機関が発信する言説が、これまで数年間、ロシアに関するヒステリーを煽りたてたが、ほとんどウクライナと無関係だったのは偶然の一致ではない。あきれたことに、ウクライナに関わる一つの話は(マスメディアがとんでもないことに「内部告発者」とレッテルを貼った)あるCIA職員がたまたま、それを始める丁度良い頃合いに、丁度良い場所にいたから生じたのだ。

 アメリカ政府内の少数の巧みな操り手が、それが良いことだと決定したがゆえに、我々全員財政的に苦しみ、核戦争による完全な抹殺のリスク下で、全世界支配の実現に向けて、長年計画されていた紛争の中で生きている。

 こんな風である必要などない。決してなかった。諸国民が仲良くし、全員の公益のため協力できない、もっともな理由などない。そうならない唯一の理由は、協力して、繁栄する代わりに、独占して、支配しようとする、この狂った願望だ。

 繰り返す。ウクライナに武器を注ぐのは命を救う方法ではない。ロシアの条件を受け入れることで、命を救えるのだ。ウクライナに武器を注ぐのは、アメリカがアフガニスタンやシリアでしたように、更に何千人もの命を失わせる、長い血まみれの内乱にモスクワを引き込む手法だ。

 これら要求は、キエフがそれに同意するか否かにかかわらず満たされるだろう。

 

 クレムリンはウクライナで戦争を終わらせるための要求を発表した。
ウクライナは、どんな「同盟」にも、つまりNATO+EUに加わらないことを保証するよう、憲法を変えなければならない。
クリミア半島をロシアの一部として認めなければならない。
東部の分離主義地域を独立していると認めなければならない。
- パトリック・リーヴェル (@Reevellp) 2022年3月7日

 唯一の違いは、今彼らに同意すれば何千人もの命を救えるだ。キエフはロシアを止めることができない。帝国が支援する代理軍に対する厳しい反乱鎮圧に引きずり込まれるほどロシアが愚かか否かは、また別の問題だ。

 欧米諸国政府は、これがキエフにとって勝てない戦争だと知っているのを隠そうとしていない。彼らはウクライナ政権より、タリバーンに対して持ちこたえるアフガン政権の能力をより信頼していた。それは正しい。これは人命を浪費するだけだ。

 これはアメリカ一極主義の狙いを推進するための代理戦争だ。それ以上でもそれ以下でもない。もし皆様がアメリカ帝国が好きで支持するなら、そう言うべきだ。命を救うのが狙いだというふりをするな、ウクライナ人に気を使うふりをするな。

 9/11事件後、アメリカ帝国が展開した主戦論ヒステリーでの危険な思惑に反対するのは正しかった。そうしても人は、オサマ支持者にされず、アメリカ人殺害を支持することを意味しなかった。そして違うことを主張した人々は誰であれ、ろくでなしだった。

 アメリカ帝国が展開するウクライナ戦争の主戦論ヒステリーでの危険な思惑に反対するのは正しい。そうしも、人はプーチン支持者にされず、ウクライナ人殺害を支持することを意味しない。そして別のことを主張する人は誰であれ、ろくでなしだ。

 私は誰かの意見と違っても、それが外国政府のために心理作戦を行う諜報部員であることを意味しなかった時代のことを覚えているだけ十分年をとっている。

 人が今日ソーシャルメディア上でできる最も法外で論争の的の扇動的なことの一つは、戦争を始める上での、世界最強力な政府の役割を非難することなのが、我々が文明社会として、一体どこにいるかについて多くを物語っている。

 既に、我々をこの状態にもたらした件で、ごく少数の人々しか欧米の行動を批判せず、プーチンだけ批判されるのは失笑を誘うほどばかげている。それは子供じみて、知性に無礼だ。それはごく僅かな敬意にも値しない。それは軽蔑と拒絶反応にしか値しない。

 単一の均質な矛盾だらけのNATO支持言説で、欧米世界を浸し、その言説に異議を唱えるメディアを禁止し、次に戦争に導いたNATOの行動を批判することに対し、人々を怒鳴りつけることはできない。くそ食らえだ。愚かな口を閉じろ。

 今日核戦争は我々人類に対する最重要で最も直接的な唯一の脅威で、それを避けることが我々にとって絶対最重要優先事項であるべきだ。皆様の他の懸念や思惑、欲望やイデオロギー的好みにかかわらず、誰も地球上に残れなければ、それらのどれも重要ではあるまい。あなたが将来に関して、恐れたり切望したりする何であれ、核保有超大国間の戦争こそ最初に避けなければならない。これは自明だ。

 欧米列強が段階的縮小と緊張緩和を始めることだけが、唯一健全な選択肢なのに、それを呼びかける人々は、どなりつけて黙らせられ、検閲され、社会的に無視され、タカ派のエスカレーションと瀬戸際外交が全ての政治/メディア支配層に支持されている。

 プーチンはプーチンの決定に責任があり、欧米帝国は欧米帝国の決定に責任がある。プーチンは侵略すると決めたことに責任がある、欧米帝国はその決定に導いた行動を選択したことに責任がある。複雑なことではない。

 彼らの指導者の責任を問うのはロシア人の仕事で、我々の指導者の責任を問うのは我々の仕事だ。欧米帝国は、いつでもこれを終わらせて、段階的縮小と緊張緩和を追求可能なのだ。欧米帝国はそうしないと決めているのだ。この選択は、我々の命を犠牲にして、我々を核戦争に導くことだ。

 あなたは力を持っている。もしあなたが自身の指導者に、この破壊的な道から転換を図るよう求め、その力を行使すると決めるのでなく、なすすすべもなく、プーチンに関し、あなたの感情で自慰をすると決めるなら、その決定の結果は、ある程度あなたにある。

 

 あなたはアメリカでの強固な反戦運動を要求して、第三次世界大戦を要求するデモを手に入れた。https://t.co/Gjk3TuUcen
- ケイトリン・ジョンストン - (@caitoz) 2022年3月7日

 報道機関と世論調査員が連中仕事をせず、人々にそれらの言葉が何を意味するか言わないおかげで、アメリカ人の74パーセントがウクライナでのアメリカ/NATO飛行禁止区域を支持すると言う。

 我々が「飛行禁止区域」と呼ぶのを「ロシア軍の地域への直接攻撃」と呼ぶよう変えれば、本当に役に立つだろうと私は繰り返したい。

 飛行禁止区域や他のロシアに対する軍事攻撃は核戦争をもたらさないはずだと人々が私に言う際、私は彼らに「あなたが正しいと思うことで、地球上の全ての命を賭けるつもりか?」と尋ねることにしている。本当に、人々に強く要求しよう。彼らに答えさせ、答えを正当化させよう。

 論争の的の紛争が、常に帝国擁護者の心の中では、全く正当化できない、それ以降のあらゆる他の戦争ではなく、アメリカが80年前に参戦したのを正当化できる唯一の戦争、第二次世界大戦に相当することは、実に多くを物語っている。

 最近の第二次世界大戦を巡るあらゆる話は、ソ連がヒットラーを打ち破る間、アメリカが不必要に広島と長崎に核攻撃を加え、東京で100,000人の文民を生きたま焼き殺し、それから世界言説の支配力を使って、戦争全体の勝利を自分の手柄にしたのを私は思い出す。

 欧米の特権をしっかり検討するのを拒否すれば、防衛は攻撃のように見えるだろう。

 欧米の特権を検討するのを拒否すれば、プーチンに「降参しない」名目で多数の家族に長い間膨大なトラウマを与えながら、終日自分のトラウマについて話ができる。

 欧米の特権を検討するのを拒否すれば、先週その名も知らなかった世界の裏側の国が、そもそも、それが「自分のもの」だったかのように「諦めない」ため、世界を吹き飛ばすのをいとわないと主張できる。

 欧米の特権を検討するのを拒否すれば、あなたがあらゆる紛争で、永久に殴り合い、常にマーベル・コミックの小さな英雄が大きな悪い邪悪な悪党から世界を救うというウソを気楽に信じることができる。

 欧米の特権を検討するのを拒否すれば、なぜ世界の全てが「守るべき」「我々のもの」で、なぜ「我々の知ったことではない」ものが決してないか吟味するのを拒否する。

 欧米の特権を検討するのを拒否すれば、特典を取り去る人を、そもそも決してあなたのものではなかった「あなたの」ものを奪う人物だと受け取る。

 欧米の特権を検討するのを拒否すれば、自分は常にいじめられている絶え間ない被害者がという一種の政治的ミュンヒハウゼン症候群にふけることになる。

 欧米の特権を検討するのを拒否すれば、5分前文字通り何も知らなかった状況に関するニューヨーク・タイムズ解説記事を一つ(1)読んで、その新発見の意見が存在する唯一の意見で、それ以外のあらゆる意見は検閲が必要だと考えるのだ。

 イラク戦争を支持しないかどで、MSNBCがフィル・ドナヒューを解雇したのを我々は大騒ぎしなかった。マスメディア組織が真実や事実や権力者の責任を問うことではなく、プロパガンダに関心を持っているという非常に不利な証拠を得ることができなかった。

 商業メディアには連中の富豪オーナーが、その上に連中の王国を築いた現状を維持し、官僚とのコネを維持するため、1日24時間・週7日可能な限り戦争の陣太鼓を喧しく叩くあらゆる誘因がある。今ニュース・メディアで金をもうけたいと望む者は誰であれ、そうすべく、常にあらゆる機会に寡頭政治帝国権益を推進するのを示さなければならないのを知っている。ドナヒューは、そういうゲームをしなかった。

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記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com/2022/03/09/the-us-chose-this-conflict-notes-from-the-edge-of-the-narrative-matrix/

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 Cartlon UnivertisyでのJohn Mearsheimer講演を聴いた。実に興味深い。早速英語の本を購入したいと思ったが、ネット巨大書店では古書が21,529円もする。

John Mearsheimer on The Great Delusion

 『イスラエル・ロビーとアメリカの外交政策』を刊行したため、イスラエル・ロビーの憤激を招き、以来、アメリカ政界、学界、マスコミから村八分状態で、干されたまま。紙のThe Great Delusionが買えないのも、その影響だろう。

 Jimmy Dore showで、DuckDuckGoも(とうとう政治圧力に屈して)ロシア・ニセニュースのランクを下げると発表したのを知った。自殺行為。おかしなフィルターがないのが唯一の魅力だったのに、GoogleやYahooのような隠蔽エンジンに落ちぶれたわけだ。それだけ宗主国の言論統制が強力なことを実証する。

 日刊IWJガイド

「ロシアがウクライナ西部の軍事基地をミサイル攻撃!『外国から大量の武器を保管』『外国人兵士の訓練施設』と主張!」2022.3.15号~No.3470号

【3.11から11年!「ウクライナ侵攻危機」で、IWJが警告し続けてきた「原発×戦争リスク」が明らかに! 日本は無防備な原発を抱えたまま戦争するのか!? シリーズ特集 4】本日午後7時から2017年9月15日収録「『真の愛国者ならミサイル危機を案じ、原発停止を主張すべきだ』~北朝鮮のミサイル攻撃を想定し高浜原発運転停止を訴える! ~岩上安身によるインタビュー 第792回 ゲスト 河合弘之弁護士」を、公共性に鑑み、全編フルオープンで再配信します!

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