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2022年2月12日 (土)

プロパガンダは我々の人間性そのものをゆがめる:言説のマトリックスの端からのメモ

2022年2月2日
ケイトリン・ジョンストン

この記事を英語音声で聞く。

 プロパガンダには、政府や戦争の支持をでっち上げる以外にも多くの効果がある。何を高く評価すべきか我々に教え込むのだ。成功した人間はどのように見えると思うのか。我々の関心やエネルギーや注意をどこに向けるべきか。それは我々の性格そのものを形成する。それは我々の人間性を歪曲する。

 プロパガンダが大きな力を持っていないと思っている人を教えてくれれば、私は皆様に、プロパガンダで大いに洗脳された人を見せられる。

 もし実際に存在する世界と、子供時代から吹き込まれている言説との間の巨大な、深い溝を人々が理解することができたら、即座に革命になるはずだ。実世界は、どんなフィクション小説ともそうなのと同じぐらい、プロパガンダ世界と異なっている。

 CIAはアメリカ合州国内で工作を実行するのを公式に禁止されている。良心的でないアメリカ・ニュース記者に、アメリカでCIAの狙いを推進する言説を構築する為の外国政府に関する爆弾スクープを手渡すことを、CIAは公式に禁止されていない。

 証拠なしに提示されたものは、証拠なしに却下されかねない。それは議論に当てはまるし、アメリカ諜報機関の主張にも当てはまる。

 プロパガンダが人々の現実認識を酷くゆがめているので、世界最強の政府が核戦争の危険で火遊びしている事実より、Twitterは(コロナに反論する)ポッドキャスト投稿者がきにくわないと自分の曲を削除するミュージシャンのほうを気にかける。

全員のためのメディケア❌
本国送還を止めろ❌
子供たちを檻に入れるのを止めろ❌
イエメンでの大量虐殺を止めろ❌
学生の負債を相殺しろ❌
15ドルの最低賃金❌
軍事支出大幅削減❌
フランクリン・ルーズベルト以来最も進歩的な政権❌
何らかの意味ある進展❌
ジョー・ローガンに関する多くのTweet ✅
- ケイトリン・ジョンストン ⏳(@caitoz) 2022年2月1日

 アメリカのお仲間、サウジアラビアとイスラエルは大規模なアメリカ支援を受けて、彼らの近隣諸国に絶えず爆弾を投下している。これらの国々とアメリカ間の友情は彼らの休みなしの軍事的屠殺にもかかわらずではなく、まさにそれゆえに存在している。

 もし紛争に関与する全ての国々が戦争はないだろうと言い、たった一つの国が、あるだろうと言うなら、侵略者と扇動者が誰か理解するのは困難ではない。

 2014年、圧倒的多数の人々が併合を望んだ小さな領土をロシアが併合したという事実より重要な問題は、世界には易々一万以上はある。

 私は常にアメリカに反対しているわけではなく、私が反対する相手が間違っていて、最も強力で破壊的政権だという傾向があるだけだ。アメリカが首尾一貫して外交政策論争で、間違った側にあると読者が思わないなら、それは世界舞台でのアメリカの行動について、読者が広範にプロパガンダ洗脳されているためだ。

 アメリカに対する批判が断固正しいなら、それは反米の偏りとは正しく呼べない。侵略戦争で、何百万人もの人間を殺して21世紀を過ごした堕落の水準に近い他の政府が皆無だという事実に、人は疑問をさしはさむことはできない。私はアメリカに否定的な何らかの恣意的悪意を抱いていて、その偏見に合わせるべく、全ての問題に対する私の見解を仕立て上げているわけではなく、途方もない大差で、アメリカは本当に定量化可能で、明らかに、地球上、最も暴君的政府であり、当然間違う傾向があるのだ。

 人をだますソーシャルエンジニアは、遙かに少ない大衆抗議で、遙かに多く人々を沈黙させられるという理由で、選択を与えられれば、プラットフォームからの公然の排除より、アルゴリズム操作でオンライン反体制派分子の意見を検閲することを常に好むだろう。

 もしあなたが、全ての問題に関して、あるイデオロギー党派と意見が一致するなら、それはあなたが同じ価値観と信条を共有しているからではなく、あなたは価値観と信条の欠如で苦しんでいるためだ。あなたは、その群れに、やみくもに従う信者に過ぎない。

 もし主流メディアが、イスラエル圧力団体への批判として、似たような添付画像をつけて、このような言説を公表したら世間の反応はどうなると思われるだろう- https://t.co/SJGHSU8OvM
- ケイトリン・ジョンストン ⏳(@caitoz) 2022年1月30日

 アイビーリーグ大学から学位を得て、著名シンクタンクの上級研究員になり、私が「ウラジーミル・プーチンはアドルフ・ヒットラーだ、ウクライナはポーランドだ」「習近平はアドルフ・ヒットラーだ、台湾はポーランドだ」というような極めて知的な発言ができるようにしよう。

 カールソン自身を攻撃するためではなく、アメリカの対ロシア政策を批判する人は誰でも疑い深く信用できないという合意をでっち上げるため、タッカー・カールソンはロシア工作員だという言説を主流評論家が積極的に推進するのを我々は目にしている。

 もしあなたがタッカー・カールソンから世界に関する情報を手に入れておられるなら、あなたはブライアン・ステルターやレイチェル・マドウから世界に関する情報を手に入れているのと同じぐらい主流メディアに洗脳されている。洗脳は、少々異なる方法で行われる。確かに、カールソンは私も時々同意する本当のことを言うかもしれないが、アンダーソン・クーパーもそうだ。彼らは異なる真実と異なるウソを話すのだ。いつも全くのたわごとなら、プロパガンダは機能しない。多少の真実を混ぜなければならない。

 タッカー・カールソンから聞いた中国に関する主流メディアの要点を受け売りする人々は、ウルフ・ブリッツァーから聞いたロシアに関する主流メディアの要点を受け売りする人々と全く違うと思っているが、そうではない。彼らは全く同じだ。

 TV出演者連中は、あなたの友人ではないのだ。

 もしロシアが本当に脅威だったら、彼らは絶えずそれについてウソをつき続けなくてよいはずだ。

 大昔、我々のストレス・ホルモンは剣歯虎の攻撃に使われた。今や我々は妥当かやら、他の人たちが我々についてどう思っているかやら、ポッドキャスト配信者が我々が好きではないことを言っているかやら、ウラジーミル・プーチンが東ヨーロッパを併合するやら、中国が世界を支配するやらのでっち上げの愚劣な言説に使われている。

 人々が行動したり、解決策を提供したりせず、様々な問題を語ると文句を言うのは正しくない。問題があるという認識を広めるのは、解決に向かって行動をとることだ。人間行動のすべての肯定的変化は、常に認識の増加が先行する。

 十分な数の民衆が理解し、それが必要だと認めるまで、解決は実現するまい。たとえ共同体の支援なしで、独力で、あなたが完ぺきな解決を思いついたとしても、それを実施するための多数勢力は持ち合わせているまい。あなたが膨大な本を読んで、見栄えの良い学位を手に入れ、社会のための完ぺきなユートピア・モデルを思いついても、それを知っているのが、あなただけなら、全く何も変えられない。まず現在の制度が機能しないことを理解し、次になぜかを理解する必要があるのだ。

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記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com/2022/02/02/propaganda-warps-our-very-humanity-notes-from-the-edge-of-the-narrative-matrix/

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 歩くプロパガンダ活躍中。

 今朝の孫崎氏メルマガ題名

7日、エマニュエル駐日大使は、ツイッターに投稿、「米国は北方四島に対する日本の主権を1950年代から認めている」。この動画に関し、北方領土に関する過去の米側態度、ウクライナ問題に関し、NATO拡大しないという米側約束の計5問リツイートの形で質問。

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欧州の対ロ協議は不調に…やはりあるのか、緊迫ウクライナの「Xデー」

日本は本当に米中戦争に参戦するのか…「損害見積り」で見えた経済への大打撃

 西谷文和 路上のラジオ

Vol.79 防衛ジャーナリスト・半田滋さん「戦争をしない国」で膨れ上がる防衛費を検証する!

 「保守」ではなく「ネオコン」「自由」ではなく「ネオリベ」だと思うのだが。大資本のためならエンヤコーラ。

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東京都が神宮再開発で由緒ある樹木892本伐採 小池知事は「保守」を名乗る資格なし

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