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2022年1月 2日 (日)

ロシア-中国関係を戦略的提携へと変える欧米の拡張主義

2021年12月24日
Salman Rafi Sheikh
New Eastern Outlook


 最近のG7国会議で、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、イギリス、アメリカと欧州連合(EU)上級代表は、ウクライナ国境での「ロシアの軍事力増強を非難した」。この声明は欧米で増大する反ロシア言説を示しているが、会談は欧米自身が、危機的状況を、いかに推進しているかは劇的なほど説明し損ねてている。ロシア軍の終結は、NATO同盟をウクライナへと拡大して、モスクワに直接的な絶え間ない軍事圧力を加えようとして強化している欧米の取り組みが背景にあるのだ。現在の文脈は、アメリカとイギリスが率いる軍事同盟は、おそらくヨーロッパの対ロシア・エネルギー依存拡大に対抗するため、NATOを未知の領域に押しやろうとして格別の注意を払っているのだ。それにもかかわらずG7とNATO加盟諸国が追求している中心的目的、ロシアに対する欧米の圧力強化は、決してこれまでになかったほど直接、モスクワを北京に接近するよう押しやっている。結果的に、中国-ロシアの戦略的(政治的、経済的、そして軍事的)提携は、この欧米諸国同盟が1940年代末期に成立して以来直面する最も重大な最大の手強い難題となっている。

 この文脈で、G7会談が、ロシアに対する「欧米の団結」の表現として演じられたとすれば、それは現状、ロシアのウラジーミル・プーチンと中国の習のバーチャル会談で素早く対応され、ロシア-ウクライナ国境で進行中の危機におけるロシアの立場を、中国は完全に支持したのだ。換言すれば、イギリスにおける三日間の会議最中に、G7は最も強力で手ごわい強敵を見いだしたことになる。だがこの習-プーチン・サミットは、志を同じくする指導者二人の会談というだけではない。実際、それは世界で最強力な二つの国が、西欧/アメリカ覇権から離脱する組織的変化を起こすべく、まとまることを意味する。欧米は知らずに、自身に対抗する同盟の形成を自ら推進していたことになる。

 現状、単に北京が重要な国際的、地域的問題に関し、ロシアと意見が一致するという理由だけで、中国がロシアを支援しているわけではない。モスクワとほとんど同様に、北京も、2022年2月に中国で開催される冬季オリンピックの外交的ボイコットを通して最も明白に欧米の外交的、政治的攻撃に直面しているのだ。プーチン-習会談は、NATOの東方拡大に対するロシアの姿勢を強化するだけでなく、オリンピック・ゲームで団結を表明することにも熱心なのだ。プーチンはこう繰り返した。「我々はスポーツやオリンピック運動を政治問題化する、いいなる試みも拒絶することを含め、国際的スポーツ協力の問題に関してお互いを常に支援している」。この会談は、こうしてNATOに、中国-ロシア団結という強力なメッセージを送ったのだ。つまりロシアは、特に金融制裁のかたちの、どんな欧米侵略の場合でも常に中国に頼れるのだ。これは、言い換えれば、東欧へのNATO拡大を防ぐ問題で、モスクワが「孤立している」という欧米の主張をロシアが拒絶したのだ。

 欧米にとって、この同盟は手ごわい。世界で最強力な国々を巻き込んでいるだけでなく、永続性があるからだ。習とプーチン両者は、更に数年政権に留まる可能性が高く、この同盟は繁栄し、これまで以上に多くの直接的な微妙な方法で、アメリカ/西洋覇権に異論をさしはさむ可能性が極めて高い。

 従って、プーチンと習は、欧米の攻撃的政策に対抗する相互支援の枠組みについて合意したと報じられているが、彼らは更に貿易活動のための、他の国々から影響されない自立した金融構造の可能性を追求することにも同意した。この構造は、まだ公式発表されていないが、欧米の操作に弱くない、あるいは特定の対外政策目標を追求するために制裁された場合に利用できる国際システムを構築する北京-モスクワの協力を現している。

 それに応じて、ウラジーミル・プーチンは増大する中国-ロシア関係を「とりわけ、内政不干渉とお互いの利害尊重という基盤に基づく協業の新たなモデル」と呼んだ。

 このモードが「新しい」のは、それが主に、単なる軍事協力、つまり共同軍事演習を越えて、共通の外交政策展望を意図的に拡張するためだ。それを本当に「新しく」するのはそれが第二次世界大戦以来、世界を支配している体制そのものを変えるつもりだからだ。それはアメリカとソ連間に40年もの長い冷戦を産み出した体制であり、その創造者の覇権を維持するために、競合する勢力の勃興に立ち向かうアメリカに支配された体制だ。アメリカに支配された体制はアメリカとその同盟国には忠実なままだが、非欧米諸国に対する生来の偏見は、他の国々を非常に緊密な協力モードにする障害で、紛争を拡大させる状態のままだ。

 ロシアと中国の増大する協力は、ウクライナや台湾に対するアメリカの要求を受け入れるようロシアと中国を欧米が脅すことはできないことを、アメリカにまざまざと示唆している。習-プーチン会談はそれが生み出すよう意図した効果を持っていた。欧米メディアのいくつかの報道が示す通り、既にバイデン大統領はキエフに自制するよう「助言して」いる。ロシアがウクライナへのNATOの拡大に対してアメリカに送った安全保障提案を背景に、この助言がされている。

 これら提案は、現状、中国が正式に支持しているだけでなく、習は、中国はロシアと集団的安全保障条約組織(CSTO)加盟国との協力を拡大する用意があり、地域の安全保障を支援することをはっきりさせて、それら提案を強化するのに熱心だ。習の言葉を引用して中国外務省文書がこう言っている。「中国はロシアとCSTO加盟国との柔軟で多角的な協力を進展させ、地域の安全と安定性を守り続けるつもりだ」。

 友人から戦略同盟者へという中国-ロシア結びつきの進展は不可避で、逆転不能に見える。一部のヨーロッパ外交官が強調したように、この新たなバランスは、欧米にとって戦略上の大惨事であり、実際、自ら招いた大惨事だ。

 Salman Rafi Sheikhは国際関係とパキスタンの外交、国内問題専門家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2021/12/24/western-expansionism-turns-russia-china-to-a-strategic-partnership/

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 テレビで見たのは、ウイーンの新春コンサート。

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