この巨大な脅威は我々には挽回できない。言説のマトリックスの端からのメモ
2021年12月23日
ケイトリン・ジョンストン
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ウクライナでのNATOの拡張主義と挑発が、ロシアに、もしそれを縮小しなければ、それらエスカレーションに対抗する脅威を作り始めるという警告を公表させたが、これは容易に(前回全くの幸運で我々がかろうじて生き残れた)キューバ危機再来のような対立になりかねない。正気ではない冷戦環境は、欧米指導者が無事この状況を切り抜けられることを決して示唆しない。
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反中国プロパガンダは他の欧米プロパガンダ言説より決して複雑なわけではないが、他の言説は見破った多くの人々が依然反中国言説を信じている。これは反中国プロパガンダが何世代もの間行われてきた事に加え、人種差別、反共産主義や、アメリカ帝国の避けられない崩壊の後、一体何が起きるのかに関する懸念という要因もありそうだ。
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私が耳にする多くの議論が「中国が悪い。だから私が中国について聞く悪いことは全ておそらく本当だ。」ということに帰着するのは驚くべきことだ。
それは極めて広範囲に蔓延しているブレイン・ワームの種類のだ。「中国が悪い。私が中国について聞く悪いことは全ておそらく本当だ。それら悪いことのどれにであれ異議を唱える人は皆、中国に対する偏見の持ち主だ。中国は悪いのだから、雇われたサクラでない限り、誰も中国に対し好意を持ち得ないはずだ。私は思考するのが得意だ。」
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欧米メディアが、中国やロシアによる台湾やウクライナでの、いわれのない攻撃の脅威を大いに誇張しているのは本当だ。だがたとえメディアがそうでなかったにせよ、誰が台湾やウクライナを支配するかに関してロシアや中国と戦争をすることは頭がおかしい馬鹿しか支持するまい。
人々は、しばしば「すると、あなたは我々は中国/ロシアが台湾/ウクライナを侵略するのを放置すべきだと言うのか??」と言ってこの立場に反対する。
そして答えは「イエス。もちろん我々はそうすべきだ。あなた何というばか者だ?」
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我々人類の存在を脅かす決定をする点で、地球上絶対最後まで期待できない政府がアメリカだ。その介入は一貫して悲惨で、一貫してウソに基づき、一貫して提案者の主張を達成し損ね、皆にとっての最大利益に決して基づいたことがない。
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左翼がイギリスで足場を得るのを阻止するため、皆がジェレミー・コービンが隠れナチだと信じるふりをした時のことを覚えているだろうか?そして、彼はナチではないと言うと、その人がナチにされたことを?人々が皮肉っぽく、彼がナチだと信じるふりをしても、ナチにされたのだ。コービンがナチだと信じるふりをした人々以外、全員ナチだった。それは実に酷いたわごとだった。
そして今彼らは全員いなくなっている。当時はナチ疫病大蔓延で、コービンを愛するナチに当てずに石を投げることはできなかったが、今彼らは全員いなくなった。
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人は、論争に吹き込まれているプロパガンダ歪曲を理解し、自身の社会も、それらプロパガンダ作戦に参加しているという鋭い認識を持たずには国際論争を理解できない。理解できないのだ。これを理解できなければ、人は何も理解できない。
これを指摘することに対して、人々は私を不愉快に思う。攻撃的な欧米プロパガンダ攻勢の文脈で、それが起きているという事実に触れずに、帝国が標的に定めた国について、あれこれ論じることができるかのように人々は振る舞おうとする。そんなことはできない。そうするのは、ばかげている。
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「その欧米の言説はウソだ。」
「そうか?それを証明しろよ!」
「ここにリンクがある。」
「おや!そのメディアか?そんなメディアは引用できない!」
「どうして駄目なんだ?」
「そのメディアは常に欧米の言説に異議を唱えている!」
「それこそが私がそれを引用する理由だ。」
「いや。欧米の言説に決して異議を唱えないメディアしか引用できない。」
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CIAのベテランやイスラエル工作員がバイデン政権をイランとの軍事対決に追いやっているのに、一般人の対応が、全員で、こういう連中をとっ捕まえて海に放り込まない異常さだ。
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何カ月もの間、Covid専制独裁主義でなく、世界を脅かす核瀬戸際外交に焦点を当てていることに対し、人々は私を怒鳴りつける。今瀬戸際外交は遙かに危険になっているのに、その同じ人々は、しばしば私に、この冷戦エスカレーションはペテンだと言う。
この分野では実にいい加減な考えが蔓延している。人々は文字通り私に、大国諸国は、Covid問題から「目を逸らすため」彼らの軍備を再構築しているのだと言う。一度ならず、何度も。そして彼らは、アメリカと中国とロシアでCovid政策が、かなり重複しているのは、彼ら全員世界政府の下で行動しており、つまりお仲間である証明だという。
今後数年間の増大する核戦争の危険は、世界で唯一最も緊急の脅威で、それぞれのエスカレーションが、その可能性を一層高めているというのが私の考えだ。悪質メディアには接しないので、いい加減な評論家に、この重大な脅威を無視するよう、まんまと仕向けられなかったのをうれしく思う。
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人間に対する唯一究極の脅威は我々が挽回できないものだ。核による全滅だ。環境崩壊だ。完全な情報管理と自動化兵器が革命を不可能にするディストピアだ。他の何であれ、我々の過ちを理解した後、我々は常に軌道修正できる。もし我々が挽回できない過ちをすれば、我々は本当に抜け出せなくなる。
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特捜部、Wikipediaには隠退蔵物資事件を契機にGHQ主導で設立された「隠匿退蔵物資事件捜査部」が前身とある。宗主国の方針に逆らわない限り、どんな違法行為にも目をつぶる宗主国に逆らう政治家捜査専用組織?
安倍氏「夕食会」再び不起訴
デモクラシータイムス 上記の話題も語られている。
属国はオミクロンを防げないだけではない。基地を拡大して、自ら戦争に飛び込み、国民を生命の危機にさらす。
<IWJ取材報告 1>軍部の暴走! 南西諸島住民の棄民が前提の日米共同作戦!「正式計画策定以前に、米側に押されるように計画が進行していることをどう考えるか?」とのIWJ記者の質問に林外務大臣はノーコメント! ~12.28林芳正 外務大臣 定例会見
■<本日のタイムリー再配信>本日午後7時から、2019年収録「電機産業は崩壊!? 凋落する日本のものづくり! ~岩上安身によるインタビュー 第949回 ゲスト『「空洞化」と「属国化」 ― 日本経済グローバル化の顛末』著者 名古屋経済大学・坂本雅子名誉教授(後編)」を再配信します!
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