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2021年10月25日 (月)

反中国心理作戦のうそを暴く:アヘン、模造カルトと記憶に深く残る太平天国

マシュー・エレット
2021年10月16日
Strategic Culture Foundation

 キリスト教や、イスラム教団体のふりをする宗派や、アジアのサイエントロジー風法輪功カルトを我々が見ているが、習近平は、中国内でも国外でも対処すべき厄介な問題をいくつか抱えている。

 本記事の第一部で、中国の監視国家と広範囲な社会信用システムを検討し、こう問うた。現代社会でこの種の非民主的行動が正当化されるのだろうか?

 もし欧米が本当に自由の松明であり、国民国家諸国が自国民の福祉と国益のため、お互いの間で世界政策を交渉する唯一の勢力であれば、確かに答えは明確に否のはずだ。

 だが国民国家の上に君臨して、世界秩序の特定なディストピア風処方箋を実施すると堅く決めている超国家的権力構造の現実を受け入れると、そこで構図は、いささか変化する。

 大半の保守的メディアのだまされやすい読者の心の中で、中国は悪党だという認識を維持するため、中国は、宗教を粉砕すると決意した無神論の巨大な怪物だとされている。中国で宗教を実践しようと望むと、その結果は、投獄や、社会信用システムの過酷な評価、あるいは命さえ失うと言われる。

 良く知られているが、この認識は全くインチキだ。

 信教の自由に関する限り、中国には5000万人以上のキリスト教徒が暮らし、65,000以上のプロテスタントとカトリックの教会がある。イスラム教徒は新彊住民の多数派で、24,000以上のモスクがあり、1人当たりの数ではアメリカ合衆国より遙かに多い。仏教と道教寺院も中国じゅうに多数ある。ウイグル族大量虐殺神話への反論は、ここをクリック

 中国は非宗教国家だが、1966年-1976年の文革の暗い時代に支配的だった反宗教方針からの大きな変化だ。信教の自由は中国憲法さえ守っており(36条)「いかなる国家機関、社会団体、個人も公民に宗教信仰または宗教不信仰を強制してはならず、宗教を信仰する公民と信仰しない公民を差別してはならない。国家は正常な宗教活動を保護する。何人も、宗教を利用して社会秩序を破壊したり、公民の身体・健康に害を与えたり、あるいは国家の教育制度を妨害したりする活動をしてはならない。」最も重要なことに「宗教団体および宗教事務は、外国勢力の支配を受けない。」

 だから基本的に、教団がカラー革命の香りを身に付けていない限り、信仰の自由は憲法上保護されている。

 教会やモスクや仏教寺院が合法的に活動し、中国の支配的な国家的優先課題に従うため、政府の許可を得ることが要求されているにもかかわらず、何千という地下教会が中国じゅうに存在し、概して、当局は見てみないふりをしている。

 だが、そうした無許可の教会が、全米民主主義基金や、フリーダム・ハウスや、オープン・ドアーズなどの外国諜報機関(いずれもCIAと太い関係がある)とつながると、即座に閉鎖される。キリスト教徒、イスラム教徒、仏教徒や道教徒は、信仰を実践するため、さほど反乱を好まない場所を見つけるよう奨励されている。

 宗教法人との中国のリベラルでない関係を批判する大半の欧米人は、近代戦争の形式が、標的にした国への潜入、文化操作、心理作戦や不均衡戦争に大きく依存している事実を見落としがちだ。そのような組織の一つが、NEDが支援するChinaAid(ワシントンとテキサスに本拠地を置く)で、中国全土で、広範囲の文化的戦争のために武器として地下教会のネットワークに資金供給し、調整している。

 中国を傷つけるため、宗教細胞を隠れ蓑として利用するこの手法は何ら新しいものでなく、実際160年以上前に画策された太平天国の乱にさかのぼる。

太平天国の乱「大虐殺」

 この12年間の大量虐殺(1853-1864)の間に、科挙に落ちた洪秀全という名の塾教師が率いる模造キリスト教カルトが、第二次アヘン戦争(1856-1860)のさなか、イギリス東インド会社が中国を押しつぶすのを促進させた内戦を始めたのだ。

 献身的な信奉者に現人神として歓呼して迎えられた洪秀全は、1843年にプロテスタント宣教師を装った西洋の諜報部員に採用された「役に立つばか」以上の何ものでもなく、まもなく自身をイエスの兄弟だと確信した。啓示を受けて、洪は悪魔の中国を浄化すると狂信的に固く誓った。だが、この悪は、第一次アヘン戦争(1839-1842)で中国を流血させた大英帝国勢力でも、一般に、何百万人もの彼の同胞の生活を破壊した麻薬という災難でもなかった。洪が絶滅させることに取りつかれていた「悪魔」は、儒教や仏教思想と政府だった!

 洪の偉大な啓示の年(1842)、中国が第一次アヘン戦争で敗北した年、香港を大英帝国に譲り、貧困に陥り、麻薬中毒になった国民への膨大な麻薬流入が拡大した。1850年までに、アヘン輸入が3200トンに急増し、まもなく中国の全ての州が、常に増大する需要に対応するためアヘン増産を強いられた。中国内で生できない分は、イギリスが支配していたインドでの事業とオスマン帝国から供給された。

 中国の救世主は、間もなく1851年までに、南京をその首都とする中国の南領域の3分の1を支配する太平天国と呼ばれる新政府設立に成功した。そのプログラム、洪ブランドのキリスト教に魅せられ3000万人の支持者を引きつけ、貧困に陥った小作農は、この模造カルトの下で、素早く改宗者になった。呼び物の一つは、太平王国では、全ての不動産は個人の所有物ではなく、等しく分配するという政策だった。

 洪のいとこで共犯者は、イギリス人に香港名、洪仁玕と名付けられた親英派の人物だった。859年、南京の太平本部に戻った際、仁玕はこう書いていた。

 「現在イギリスは、その優れた法律のおかげで、世界最強の国だ。イギリス人は知的な力と国力で有名で、生来誇りが高く、従属的なことをひどく嫌がる。」

 有名な歴史家マイケル・ビリントンは、ケイレブ・クッシングの代理人で、中国にいたプロテスタント宣教師W.A.P.マーティンが、反乱の混乱のさなか、彼の指令役に書いた手紙を引用した。「老人性痴呆症が余りに進んだタタール族[清]王朝には今、有望な改革の見込みは皆無で、今や、おそらく、時代精神をとらえている若いライバル[太平]を認める有用性を考慮し、内部にある宝の錠を開け、門戸を無制限の貿易に開くよう説得できるかも知れません。分割して統治せよこそが、東洋の排他的要さい攻撃の戦略です。」

 クッシングが、世界アヘン貿易でイギリス人と協力して財産をなし、アメリカ合衆国憲法の精神と常に対立していたボストン・ブラーミン中の主要人物だったことを念頭に置くのは重要だ。太平天国が東部で盛んだった頃、クッシングと仲間のブラーミンは、アメリカでの同時内戦の下準備に尽力していた

 イギリス帝国が中国の屈辱的敗北の条件を交渉するのに使った交渉の切り札の一つは太平天国を、中国の合法政府として認めるという恫喝だった。北京は何年もの内戦で、実にひどく流血しており、容易にこの恫喝に屈し、イギリスが要求した全ての条件に同意し、中国を長年悩ませた虐待である(しばしば外国の情報収集活動の代理をする)外国宣教師に無制限に立ち入る権利、無制限の麻薬生産と、自由貿易を認めた1858年の天津条約と北京条約という結果になった。

  1860年に第二次アヘン戦争が終わった頃には、イギリスには、連中の模造カルトを維持するこれ以上の効用がなくなり、蚕虫から全ての絹を引き出した絹農民と同様に、政府と協力して、カルトを燃やして、最終的に1865年までに根絶させた。

 この内戦は総計3000万人の中国人の死を招き、中国の心に依然深刻な影響を残している。

 この反乱と広範なアヘン戦争の後、1900年までに、2万2.6千トンのアヘンが中国内での使用のため生産されたため、平均寿命が短くなった。貧困が蔓延し、英国崇拝のフリーメーソンが、香港三合会の政策を立案し、HSBCがグローバル麻薬経済の先駆者となった。中国人の精神を押し潰したことで、反キリスト教の義和団の乱を引き起こしたが、欧米帝国主義大国にとって、家や鉄道や生命への損害に対する懲罰として、中国を更に分割する都合が良い口実になった。

 リンカーンに啓発された孫文の共和主義革命が勝てないグレート・ゲームから中国を解き放つ、わずか一年前の1910年までに、ヨーロッパと日本の帝国権益が中国領域の膨大な部分を支配していた。

 キリスト教徒や、イスラム教のふりをしている宗派団体や、気が変な亡命した救世主、文字通り人類を多次元的エイリアンから救うよう神から任命されたと信じる李洪志に運営されるアジア版サイエントロジー風法輪功カルトを我々が見ている間も、習近平は中国内でも国外でも対処すべき厄介な問題をいくつか抱えている。アップステート・ニューヨークで400エーカーの敷地に住み、大紀元時報(Epoch Times)を含め複数の巨大な文化/諜報媒体を支配する李洪志が(犯罪人億万長者でバノンのパートナー郭文貴を含め)亡命中国人共同体の最悪の連中とつながる影響形成役を続けていることを見れば、法輪功や他教団などのカルトに対して、中国がなぜ、そうした姿勢にあるのか、合理的な人々なら誰でも理解できるはずだ。

 次回記事では、自由世界を脅かす、イエズス会修道士やロンドンのタヴィストックや他の精神的害毒に焦点を当てて、一層深く中国における心理作戦のもう一つの局面を検討する予定だ。

マシュー・J.L.エレットは調査ジャーナリスト、講師でCanadian Patriot Review創設者。

 著者はmatthewehret.substack.comで連絡できる

 個々の寄稿者の意見は必ずしもStrategic Culture Foundationのものを意味しない。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2021/10/16/debunking-anti-chinese-psy-ops-opium-synthetic-cults-and-haunting-of-taiping-heavenly-kingdom/ 

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 念のため、岩波新書『太平天国』を読み始めた。

 今日の孫崎氏メルマガ題名

静岡参議員選補選、静岡は自民が強い地域、かつ野党が、立憲・国民推薦と共産候補に割れ、当初自民候補の勝利と見られた。次第に野党候補追い上げ逆転。無党派層の7割が野党候補に投票。この流れが総選挙にも出る可能性。岸田政権支持徐々に低下。

 朗報。川勝知事の応援も功を奏したのだろう。ところで島根一区、選挙妨害の悪辣さは強烈。

 『自民党 失敗の本質』を読んだ。八人のインタビュー。豪腕政治家の問答の一部が印象に残った。『日本改造計画』以来、彼の本は二冊目。この部分は同意できない。

質問 政治家の萎縮の原因に小選挙区制度があるのではという指摘がありますが。
答え すぐ、小選挙区制度が政治家をダメにしたと短絡的に言う人がありますが、それはものを知らなすぎると思います。イギリスは、日本でいうならば、明治期以降ずっと小選挙区制度でやってきています。
以下略

 昨日拝聴したのは下記番組。

 デモクラシータイムス 34分。

総選挙の争点④ タカ派の国防 防衛予算と敵基地攻撃(半田滋)20211019

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