アフガニスタンからのアメリカ撤退は地域の問題に対する解決の一部に過ぎない
2021年8月23日
ジェームズ・オニール
New Eastern Outlook
アフガニスタンからのアメリカ撤退を特徴づけた、完全な、全くの混乱状態は、彼の政権で、ジョー・バイデンが実際に主導権を掌握しているかどうか重大な疑問を引き起こす。カマラ・ハリス副大統領は、撤退には無関係だとあからさまに否定したという未確認情報がある。それは、おそらく彼女にとっては賢明な決定だ。彼女は軍の経験がなく、今日までの彼女の経歴で、軍事問題に対して特別興味がないことを実証している。政治レベルで、彼女は、ほぼ完全に全くの大惨事であることが判明しているものに深く結び付けられないよう切望しているのは確実だ。
散乱状態は、およそ何週間も前、アフガニスタンの20年の占領中、ずっと本部だった巨大なバグラム軍事基地からアメリカが撤退した時、実際始まった。彼らは、その意図を、かつての同僚に話さず、真夜中に基地を放棄した。彼らは膨大な軍装備品を残し、機を見るに敏な襲撃者連中が(ロシアで禁止されている)タリバンが入って来る前に早々と略奪した。
裁判も、彼の未来のどんな計画もなしで、アメリカが捕らえていた何千人もの捕虜も後に残された。彼らは全員タリバン支持者だとされ、それが、タリバンが基地を占拠した際、タリバンに即座に釈放された主な理由の一つだ。
更により大きな混乱状態が、カーブル国際空港でおきており、何千人ものアフガニスタン人が着陸したアメリカ飛行機に死に物狂いで乗り込もうとしている。ひどい混乱状態のおかげで、飛行機は少数の乗客だけ搭乗して、再び離陸する。タリバンはアメリカに、これらの便は、8月31日まで続くことが可能だと言っている。それは大いにありそうになく思われるが、出国に必死な人々のほんの一握りだけが実際出国可能だろう。出国できない人々の運命はまだ決まっていないが、新タリバン政府が、彼らに対し非常に同情的だと想像するのは困難だ。
アフガニスタンからの急激なアメリカ撤退から最も利益を得ようと期待している二つの国はロシアと中国だ。タリバン当局者とロシアと中国政府の間で大規模な協議が行われた。中国のとりわけ大きな関心は、アフガニスタンにある膨大な、依然ほとんど未開発の鉱物資源だろう。
ロシアと中国両国が、タリバンに現在準構成員である上海協力機構において、アフガニスタンの役割を広げる機会を申し出た。それは彼らが利用したいと切望するアフガニスタンの本当の機会だ。彼らの最大の経済問題は緊急の外貨不足だ。この立場は、アフガニスタン政府のため、アメリカでの推定70億ドルの資金が、アメリカに凍結されたため、救われない。タリバンがいつの日か、これら資金に手をつけることが可能になることは、ほとんど、ありそうにない。
アメリカは、アフガニスタン政府の金を差し押さえる権利を持っていない。率直に言えば、アメリカがしたことは、窃盗だと言ってさしつかえない。それは連中が、承認しない外国政府が預金した資金を奪った初めてのことではない。ベネズエラも類似の運命を経験し、他にも多くの例がある。
中国とロシアにとって、それ以上重要な問題は、世界供給の90%以上を占める莫大なヘロイン作物の運命だ。前回彼らが政権を掌握していた1996年から2001年まで、タリバンは、ヘロイン生産を一切許容せず、彼らが支配する地域の生産高を0%に削減し、他の場所の生産も大規模に減らした。
2001年10月の侵略後、それは、アメリカが回復させた最初のものの一つだった。欧米メディアが驚くほど公表を嫌がっているものの一つだ。だがこの膨大な収穫と、その世界中への流通支配で連中の金庫に膨大な利益をもたらすアメリカ、特にCIAの役割は、アメリカ侵略と占領の最も重要な成果の一つだ。
タリバンは、ロシアと中国の支援者に、ヘロイン生産と流通を一切許容しないことは変化していないと保証した。彼らは前回、権力の座にあった期間の特徴だった、一切許容しない方針を継続すると誓った。ロシアと中国は、今回、一切許容しない水準を維持する上で、彼らの継続的支援が不可欠であることを明確にした。
CIAはもちろん、アフガニスタンの政権交代による違法収入の損失を非常に不快に思っている。彼らがアフガニスタンの代わりを進んで引き受ける国を見つけられるかどうかは、大きな疑問のままだ。他の国々は、ヘロイン生産を受け入れ国が被る巨大な損害に気付いている。それは例えば、受け入れ政府の大規模汚職につながるのだ。喜んでそのリスクを引き受けるような国は、ほとんどない。
アフガニスタン自身、ヘロインからアメリカの不当利益者にとって、二番目の選択肢だった。CIAに運営され、悪名高いエアアメリカ航空により、世界中に供給された世界生産の中心は、ラオスの金色の三角形だった。ロシアと中国両国は、アメリカの麻薬取り引きの被害者で、両国ともアフガニスタン生産ラインの閉鎖を切望している。
タリバンは既存国境を越えた領域には興味がないと誓約した。隣接する七カ国は、特にそうなるよう特に関心を寄せている。近隣諸国にとって特に関心があるのは、国境の反対側のアフガニスタン・テロ集団の動きだ。これら集団は、ほとんど常に、地域の国々を混乱させ、中国で問題が起きるのを避けることには興味皆無のアメリカ代理部隊だ。ウイグル地域は、ウイグル住民虐待とされていることのため、中国で宣伝攻勢を推進しているアメリカにとって長年の関心地域だ。
アメリカは今アフガニスタンからの撤退過程にあるが、地域で問題を再燃させる意欲は衰えていない。アフガニスタン近隣諸国のいくつかはソビエト社会主義共和国連邦の旧共和国だ。最近ロシア政府が、これらの国々に対し、関心の増加を示し、彼らと軍事演習を行ったことは興味深い。アメリカは最終的にアフガニスタンから追い出された。だが彼らが、この地域で問題を起こす関心を失ったと考えるのは考えが甘いだろう。
ジェームズ・オニールは、オーストラリアを本拠とする元法廷弁護士で地政学専門家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。
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翻訳した記事、掲載するのを忘れていた。
昼の呆導バラエティーで、先週金曜日、とんでもないデマを言った弁護士、月曜日に謝罪せず、訳のわからない弁解でごまかした。いつ謝罪するがと、くだらない与党提灯番組を我慢して見ていたら、番組最後に弁解。彼が番組を降板するか、番組そのものをやめるべきだ。スポンサー、どんな企業か覚えていない。もし購入している商品があれば今後購買拒否する。
八代英輝氏は、共産党に関する虚偽発言について、きちんとした謝罪と訂正を行い、責任をとって番組を降板すべきだ。 https://t.co/bgkxjzkRjV
— 前川喜平(右傾化を深く憂慮する一市民) (@brahmslover) September 13, 2021
LITERA
怪物連中、とんでもないことを言っている。こういう候補者を出す与党を支持する方の考え方、全く理解できない。孫崎氏が昼の番組に出られるとよいのだが。
今日の孫崎氏のメルマガ題名
敵基地攻撃の愚:中国は対日攻撃できるミサイルを千以上、北朝鮮も200-300以上実戦配備。敵基地攻撃でこれらの何発を破壊できると思うのか。中国・北朝鮮が報復せず黙って甘受するとでもいうのか。ぼこぼこにされる。にもかかわらず岸田、高市候補が提言。
日刊IWJガイド 案内自体、今日の柳澤協二氏インタビューの知らせ。
「戦場で勝って戦争に負けた」9.11以来の米国の対テロ戦争! その「見果てぬ夢」の続きを中国との戦争で! 「米国が戦争し日本が巻き込まれていく」危険な日米同盟の一体化! 本日午後7時から、岩上安身による元内閣官房副長官補・柳澤協二氏インタビューを冒頭のみオープンで生配信します!
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