ワシントンは世界の悪の中心
2021年8月12日
Paul Craig Roberts
欧米メディアの全てが当てにならないことを知っている我々のような人々は、ニュースを、RTとスプートニクに頼っているが、RTとスプートニクは、当てにならない欧米メディアのように聞こえることがある。私は長い間これに気付いていた。私は誰かに、これについて手紙を書こうと、しばしば考えたが、常に余りに忙しすぎると思っていた。
2021年8月11日付けの、この記事を読んだ後 - https://sputniknews.com/uk/202108111083583106-uk-high-court-rules-us-appeal-can-proceed-after-lawyers-claim-assange-healthy-enough-for/ 私は怠慢だったことに気がついた。
ロシア・メディアが欧米売女マスコミに語られるウソを繰り返して、自身の有効性と信頼性を傷つけているのだ。
上記Sputnikリンクの具体的問題は、こうだ。イリヤ・ツカノフによる記事にはこうある。「アサンジは性犯罪容疑でスウェーデンへの犯人引き渡しを避けようとして、2012年、エクアドル大使館に亡命した」。この記述は絶対に、全く虚偽だ。それは欧米の売女メディアが際限なく繰り返したが、ロシア・メディアが売女に倣っても、言い訳にはならない。ジュリアン・アサンジは、決して性犯罪で告訴されていない。性犯罪容疑では、決して身柄引き渡しを要求されない。二人の女性はアサンジに対する性犯罪容疑を訴えていない。二人とも自分のベッドに彼を招いたのだ。女性の一人は、アサンジがコンドームを使わなかったか、破れたことを懸念していた。彼女は、彼がエイズに感染していたかどうか調べる検査を受けるよう望んだ。彼は愚かにも拒否した。女性は、アサンジに検査を受けるよう強制できるかどうか知るため警察に行った。調査を始めたのは警察だった。スウェーデン検察官は調査し、犯罪はなかったと裁定した。アサンジは釈放され、イギリスに向かってスウェーデンを出発した。
到着してから、彼は、別のスウェーデン検察官、ある種のフェミニストが、自ら進んで、却下された事件を再開したのに気が付いた。この検察官は、スウェーデンで尋問するため、アサンジの犯人引き渡しを求めた。法律は尋問のための犯人引き渡しを規定していない。告訴が必要なのだが、告訴の根拠は既にスウェーデン検察当局に却下されていた。
ワシントンによるアサンジ迫害を、しっかり見つめている大部分の人々は、終わった事件を再開したスウェーデンの検察官は、ワシントンによる賄賂か恐喝に応えたか、フェミニストの男性憎悪から、そうしたと信じている。アサンジは弁護士に助言されて、スウェーデン検察官が、アサンジをワシントンに引き渡すため彼女の権限を乱用していることを悟った。彼はロンドンのエクアドル大使館で亡命を求め、認められた。
ロンドンは、ワシントンの命令で、エクアドルがアサンジに与えた政治亡命を認めるのを拒否した。
ワシントンは、エクアドル大統領をワシントンの手先に置き換える作業を始めた。この目標が達成されると、エクアドルのワシントン大統領は政治亡命を無効にした、ワシントンの命令で、イギリス警察は、エクアドル大使館でアサンジを逮捕し、彼をアメリカに引き渡すことができるかどうか決めるための裁判が長引く中、彼を何年も独房に入れたイギリスの最高警備刑務所に引きずり込んだ。
裁判官は最終的に、否と裁定したが、ワシントンは、イギリスの傀儡に、ワシントンが裁定に異議申し立てするのを認めるよう命じた。ワシントンは、国際法も、ロシア法も、中国法も、ウクライナ法も尊重しないのと同様、イギリス法も尊重せず、イギリスのワシントン傀儡は、抵抗するふりをした後で、命令に従うだろう。
すると、アサンジに対するワシントンの告訴は一体何てのだろう? 我々は本当に知らない。見たところ、告訴は何らかの反逆罪法規に基づいている。だがアサンジは、アメリカ国民ではなく、市民でも住民でもない国に対し、反逆罪を犯すことはできない。ワシントンは、何年も、ジュリアン・アサンジに対する告訴をでっちあげるため、連邦検事に大陪審と協力させている。大陪審のメンバーは、もちろん問題を理解するには余りに愚かだ。何千回も言われている通り、検察官は、大陪審にハム・サンドウィッチを起訴させることができるのだ。
ワシントンの見地から、アサンジの犯罪は、どうやらマニングがウィキリークスに提供した資料を彼が公開したことだ。資料では、公式アメリカ・ビデオが、アメリカ兵が戦争犯罪を行うのを決定的に映していた。ウィキリークスは、慎重にそれらを調査した後、ウィキリークスに渡された、ワシントンのウソと、ヨーロッパ、カナダ、そしてオーストラリアの愚かなワシントン傀儡の欺瞞を明らかにする資料を公開した。
公表が控えられた情報を、見られるようにするのは、アメリカ軍安保複合体の利益以外、何のためにもならないベトナム戦争の終焉をもたらしたペンタゴン・ペーパーをエルズバーグがニューヨーク・タイムズに渡した時にしたことだ。不正なアメリカ政府は、エルズバーグとニューヨーク・タイムズを起訴しようとしたが、もし彼らが成功していたら、米国憲法修正第1項「言論の自由」条項が、でっちあげの無効な主張を覆していたはずだ。
現代ワシントンのいんちきな主張は、アサンジとウィキリークスはジャーナリストではなく、ロシアの手先、すなわち、アメリカに逆らって仕事をしているスパイだというものだ。これはあからさまな、たわごとだ。さらに、そういう人々が存在しているとして、もしジャーナリスト公式言説に反する真実を語れば、あらゆる正直な欧米ジャーナリストが裏切り者の地位に貶められてしまう容疑だ。
欧米全体に、まともなメディアは存在しない。欧米にあるのは、支配体制のための宣伝省だ。欧米の売女マスコミは、支配体制に役立つ話題を報じる。私が前に言ったように、元ウォールストリート・ジャーナル編集者で、ビジネスウィークとスクリプス・ハワード通信社のコラムニストとして、私がウォールストリート・ジャーナル編集者だった時、我々は、現在の、どのテレビの、新聞の、NPRメディアの、どのメンバーも、無能や、品格の欠如の理由で、決して雇わなかったはずだ。現在のアメリカ・メディアは、買収され、雇われたウソツキ連中で構成されている。
現在、欧米では、グレン・グリーンワールドやマット・タイビやパム・マーティンのような亡命した人々を除いて、本物のジャーナリストは存在しない。欧米は、公式言説と異なる、あらゆる多種多様な事実や意見を隠蔽する宣伝省の下で暮らしている。欧米の人々全員「マトリックス」の中で暮らしており、彼らを救うネオはいないのだ。
犯罪人ワシントンに立ち向かい、10年の不法な迫害からジュリアン・アサンジを解放しそこねているイギリス裁判所は、欧米において、法による支配が完全に死んでいる証拠だ。欧米政府あるいは売女マスコミが言うことを何であれ信頼する、誰でも、世界のどこの政府でも、愚かさと自己欺瞞である状況に我々は到達してしまったのだ。
ジュリアン・アサンジを抹殺した後、ワシントンは、アメリカにいるため曝されているロシア人ジャーナリストを引き寄せ、彼らはインターネットの独立ジャーナリストとともに抹殺されるだろう。
おそらく、その運命を恐れて、スプートニクとRTは手加減し、目立たなくするため、ワシントンのウソを繰り返しているのだ。我々は彼らから真実の一部を入手するが、真実の全てではない。
アメリカ人は、思うに、ロシア人や中国人も、ワシントンが宇宙で悪の中心であることを決して理解するまい。ワシントンは何十年間も悪を実践しており、今や、その悪は、かつて一度もなかった高みに到達している。
Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。
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記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2021/08/12/washington-is-the-center-of-evil-in-the-universe/
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ポール・クレイグ・ロバーツ氏が日本語を読めたら、ブログ『私の闇の奥』の藤永茂氏による『アメリカン・ドリームという悪夢 建国神話の偽善と二つの原罪』をお勧めするところだ。
スガーリンの愚劣な決断、ルドルフ・ヘス並に狂った参与による暴言丸飲みのせいもあるだろう。
LITERA
菅首相のコロナ対策ブレーン・岡部信彦内閣参与が暴言!「24時間楽しめる世の中こそ是正が必要」「コロナは静かな夜に戻すための鉄槌」
しかし、ケイトリン・ジョンストン氏も言っておられる。
日刊ゲンダイDIGITAL
デモクラシータイムス
ウィシュマさん関連資料は「真っ黒のり弁」という全く誠意のない殺人入管
■<IWJ取材報告>人権NGO代表らが出入国在留管理庁へ全データの遺族、代理人、国会議員への開示を要求!「徹底的な国会審議なしに真の意味の再犯防止は不可能」!~8.17ウィシュマ・サンダマリ氏の死亡事件調査報告書に対するNGO合同会見
2021年8月10日、出入国在留管理庁が、3月6日に名古屋出入国管理局の収容施設で死亡したウィシュマ・サンダマリさんに関する「最終調査報告書」を公表しました。これを受けて、8月17日、東京都千代田区の参議院議員会館で、外国人人権法連絡会、恣意的拘禁ネットワーク(NAAD)、特定非営利活動法人 移住者と連帯する全国ネットワーク(移住連)、認定NPO法人ヒューマンライツ・ナウ(HRN)など、人権問題で活動するNGOの代表者ら6名が合同で記者会見を行いました。
会見の冒頭、移住連副代表理事である鈴木江理子弁護士は「公表された調査報告書は到底受け入れられるものではない」と述べ、「抜本的な真相究明をするためには、まず全データをご遺族、そして代理人、そして国会議員に開示すること」と求めました。
鈴木弁護士は「それにもとづいて徹底的な国会審議がなされること、それをなくしては真の意味の再犯防止ということは不可能だと思う」と訴えました。
詳しくはぜひ、全編動画を御覧ください。
※人権NGO代表らが出入国在留管理庁へ全データの遺族、代理人、国会議員への開示を要求!「徹底的な国会審議なしに真の意味の再犯防止は不可能」!~8.17ウィシュマ・サンダマリ氏の死亡事件調査報告書に対するNGO合同会見
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/495337
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