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2021年7月 6日 (火)

シリア-イラクで続くアメリカの「空爆外交」

2021年7月2日
Brian Berletic
New Eastern Outlook

 2021年6月27日、アメリカはシリア-イラク国境沿いの標的に対し追加攻撃を実行した。この攻撃はシリアとイラク政府両者に非難され、アメリカ軍事攻撃の、この地域における危険なエスカレーションであるだけでなく、誰がホワイトハウスや議会を掌握しようとも、20年に及ぶアメリカによる中東侵略が続いていることを表している。

 アメリカ攻撃に関して、2021年6月27日付のアメリカ国防総省声明はこう主張している。

 バイデン大統領の指示で、米軍は、今晩早々、イラク-シリア国境地域のイランに支援された民兵に利用されている施設、防衛的、高精度空爆を行った。これは標的は、これら施設が、アメリカ要員やイラク施設に対する無人機(UAV)攻撃に携わるイランに支援された民兵に利用されているために選択された。

 この文書は、こうも主張している。

 我々は、ISISを打倒する取り組みで、イラク保安部隊を支援する唯一の目的でイラク政府に招かれてイラクにいる。

 そして

 国際法の問題としては、アメリカは自衛権に則って行動した。攻撃は脅威に対処するため必要で、範囲も適切に限定されていた。国内法の問題としては、大統領は、イラクでアメリカ要員員を保護するための憲法第2条の権限によりこの行動をした。

 (ロシアで活動禁止されているテロ集団)「ISISを打倒する彼ら取り組みでイラク保安部隊を支援している」というのがイラクに残る米軍の公式の口実だ。米軍は、2003年のアメリカが率いた侵略以来、国連に極めて違法とみなされ、違法にイラクを占領しているというのが真実だ。

 「イラク戦争は違法で、国連憲章違反だとアナン」という題の2004年のガーディアン記事が書いている。

 コフィ・アナン国連事務総長は、昨夜初めて、アメリカが率いたイラク戦争は違法だったと、明示的に宣言した。

 アナン氏は、侵略は、国連安全保障理事会や、国連創立憲章に従って承認されなかったと言った。

 アメリカが、軍事攻撃を正当化しようとして「イラク政府の招待で」イラクにいるという主張にもかかわらず、イラク政府自身は、アメリカ攻撃をイラク主権の違反だと明確に非難した。

 「イラクはイランに支援される民兵に対するアメリカ空爆を非難」という題の2021年6月28日の記事でニューヨーク・タイムズは、こう報じている。

 イラク政府は月曜のイラク-シリア国境付近でのイランに支援される民兵に対するアメリカ空爆を非難し、標的に定められた民兵組織の一人は、イラクにおけるアメリカ権益に対する「開戦」を誓った。

 ニューヨーク・タイムズは、アメリカが標的に定めた「イランに支援される」と特徴づけられた民兵は実際「[イラク]政府から給料をもらっている」と指摘している。

 ニューヨーク・タイムズが言及しないのは、これら民兵がイラクと隣接するシリア両方で自称「イスラム国」(ISIS)打倒で重要な役割を演じたことだ。ニューヨーク・タイムズは、ソレイマーニー大将指揮下、シリアとイラク両国でのISIS打倒で重要な役割を果たしたイラン・クッズ軍の司令官ガーセム・ソレイマーニー大将暗殺に言及している。

 アメリカがイラン軍司令官を暗殺するため空爆を実行した際、ソレイマーニー大将はイラク政府の招待で、イラクにいた。

 イラクの軍事占領は、ISIS打倒を「支援する」ためだというワシントンの主張は、イラク内のみならず、隣接するシリアでも過激派軍隊の打倒を支援するイラクのイラン同盟者に対する暴力で否定される。

 だが、アメリカと異なり、イランはISISの重要なテロ支援国と同盟していない。2016年、当時のアメリカ国務長官ヒラリー・クリントンは、漏洩したeメールで、サウジアラビアとカタールを名指しで、ISISや「地域の他の急進的スンニ派集団」に「秘密の財政と後方支援を」を提供していると、重要なアメリカ同盟国に言及している。

 もちろん、アメリカ自身(同じくロシアで活動を禁止されている)アルカイダとISISと共に戦う過激派集団に資金供給し、武装させ、訓練し、装備を与えていた。

 2017年8月の「シリアにおける10億ドル秘密CIA戦争の突然死の背後にあるもの」という題のニューヨーク・タイムズ記事は、こう報じている。

 CIAに供給された武器の一部はアルカイダとつながる反政府集団の手に入り、計画に対する政治的支援を次第に衰弱させた。

 同じ記事は、アルカイダ傘下の過激派組織が「しばしばCIAが支援する反政府派と共に戦い」アメリカの計画の終わりまでには、これら過激派組織が、シリアの、いわゆる反政府勢力を支配していたのを認めている。

 もしアメリカが正真正銘に何十億ドルもにものぼる穏健反政府派に資金供給し、武装させ、訓練し、装備させていたのなら、一体誰が、シリアの戦場で、最終的にアメリカに支援された反政府派を追い出すのを可能にするほど、過激派に資金供給し、武装させ、訓練し、装備させていたのだろう?

 そもそも穏健反政府派など決していなかったというのが答えだ。アメリカが、ダマスカスに対する代理戦争の一環として、過激派を意図的に立案したのだ。

 2007年、ジャーナリストのセイモア・ハーシュは、記事「リダイレクション:政権の新政策は、対テロ戦争で、我々の敵に役立っているのだろうか?」で、まさにそれをするためのワシントンの準備を暴露し、こう警告していた。(強調は筆者による)。

 シーア派が多数のイランを傷つけるため、ブッシュ政権は、中東での優先事項を再編することに決めた。レバノンで、この政権は、イランに支援されるシーア派組織ヒズボラを弱めるよう意図した秘密作戦で、スンニ派のサウジアラビア政府と協力した。アメリカはイランと、その同盟国シリアを狙った秘密作戦にも参加した。これら活動の副産物は、イスラムの好戦的理念を支持し、アメリカと対立し、アルカイダに同情的なスンニ派の過激派グループを強化することだった。

 だから、アメリカは、アルカイダとISISを、この地域、特にシリアとイラクで勃興させただけでなく、意図的にそうしたのは明らかだ。アメリカは過激派の脅威と、この地域の同盟諸国による彼らの支援を、初めから、この地域に軍事的に留まる口実と、アルカイダとISISの打倒を支援していたイラクとシリア同盟諸国に対する侵略エスカレートの煙幕として使っていたのだ。

 継続中の侵略を、アメリカから何千マイルも離れた場所に、ワシントンがイラク政府が当時保有していると主張した「大量虐殺兵器」非難を意図的にでっちあげ、20年前に行われた違法な侵略戦争の直接の結果として、中東にいる米軍の「自衛」と表現しようとして、アメリカは、国際法やアメリカ法を引用している。

 現在アメリカは、イラク政府に雇われた民兵を攻撃しているが、この攻撃を、イラク政府は、激しく抗議しており、イラク領内のアメリカ駐留は「イラク政府の招待」だと主張し続けている。

 イラク-シリア国境沿いで継続中のアメリカ侵略は、この地域の安定性と安全のために米軍は欠くことができないという主張にもかかわらず、どれほど危険かの実証であり、アメリカは実際中東で混乱の主要因であり、安全保障に対する絶え間ない脅威だ。それは、シリアやイラクや彼らの実際の同盟諸国にとって、アメリカが戦っていると主張しながら、同時に支援している過激派を排除し、核武装した侵略者との戦争を引き起こさずに、この地域のアメリカの絶え間ない軍事占領を追いだす上で、今後どれだけ多くの仕事があるかを示している。

 Brian Berleticは、バンコクを本拠とする地政学研究者、著者。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2021/07/02/us-airstrike-diplomacy-continues-in-syria-iraq/

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 大本営広報部が意図的に隠蔽している重要なニュースがある。アメリカのアサンジ訴訟の証人が証拠捏造を認めたのだ。支配層が流布したい情報を流すための装置である大本営広報部は決して解説しようとしない。アメリカ侵略戦争の大罪を暴いたことで刑務所に入れられているのは異常。ラムズフェルドらこそが刑務所入りしているべきだ。

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