「ルールベースの国際秩序」とは、ワシントンを本拠とする国際秩序のこと
2021年6月23日
ケイトリン・ジョンストン
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アメリカ政府は、イラン国有PressTVや、イエメンのフーシ派集団アンサール・アッラーが所有するアル・マシラー・テレビを含め、中東に本拠を置く複数のニュース・ウェブサイトを閉鎖した。火曜日、司法省は、証拠なしに、彼らが「反情報活動あるいは暴力集団」と関係しており、アメリカ制裁違反のかどで閉鎖したと主張し、36のイランと関連するウェブサイトを差し押さえたと述べた。
これはアメリカの戦争犯罪をあばいたジャーナリズム活動のかどでジュリアン・アサンジを投獄している同じアメリカ政府、先月ガザで20以上のパレスチナ・メディアを破壊するために使われた爆弾に支払った同じアメリカ政府、社会病質的行政機関と同盟する、メディアを所有する金権政治支配層によるジャーナリズム破壊プロパガンダによって、その世界の単極支配が可能になっている同じアメリカ政府だ。
これは同じくいつも、世界中で支持すると主張する「ルールベースの国際秩序」の一環として、報道の自由を守る必要性を口先だけで支持している同じアメリカ政府だ。
He tweeted this the month before the US government shut down dozens of Middle East-based news media websites and weeks before US-sponsored military explosives were used to destroy over 20 Palestinian media outlets in Gaza, all while Julian Assange wastes away in Belmarsh Prison. https://t.co/iZw7BxxhoV
— Caitlin Johnstone ⏳ (@caitoz) June 23, 2021
ジュリアン・アサンジがベルマーシュ刑務所で衰弱する中、アメリカ政府が、今月中東に本拠地を置く多数のニュースメディア・ウェブサイトを閉鎖する前に、アメリカが資金援助する爆発物が、ガザで20以上のパレスチナ放送局を破壊するために使われた何週間も前に、彼はこれをTwitterに書いた。https://t.co/iZw7BxxhoV
ケイトリン・ジョンストン(@caitoz)2021年6月23日、
バイデン政権は実に頻繁に、全く無意味に「ルールベースの秩序」をぼそぼそ語るので、ニューヨーク・タイムズさえ、この味気ない、ばかばかしい句が、しっかり定義された用語「国際法」の代わりに使われる形に多少批判をしたほどだ。メデア・ベンジャミンとニコラス・JSデイビーズが先月Salonに書いている。)
ブリンケンにとって「ルールベースの秩序」という概念は、主に中国とロシアを攻撃するこん棒に思われる。5月7日の国連安全保障理事会の会議で、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、既存の国際法のルールを受け入れる代わりに、アメリカと同盟諸国は「閉じられた環境で、包括的でない形で開発された別のルールを他の全員に押しつけ」ようとしていると示唆した。
…
現在、アメリカは、国際的ルールベース体制の指導者どころか、異常値だ。子供の権利から、軍備管理に至るまで、約50の重要な、広く受け入れられた多国間条約に署名したり、批准し損ねたりしているのだ。キューバ、イラン、ベネズエラや他の国々に対する一方的制裁は、それ自身が国際法違反で、バイデン新政権は、恥ずべきことに、コロナ流行中、このような一方的、強制的な措置を停止するようにというアントニオ・グテーレス国連事務総長の要請を無視して、これら非合法制裁を撤廃し損ねている。
実際、アメリカ幹部は「ルール」について際限なくおしゃべりするが、この「ルール」は文字通り常にアメリカ政府の利益のために使われる道具で、アメリカ政府は常に、文字通り、世界中の他のどの政府より、これらの「ルール」を軽蔑している。
"rules-based order" https://t.co/2MgKWD8Bs3
— Dave DeCamp (@DecampDave) June 1, 2021
「ルールベースの秩序」https://t.co/2MgKWD8Bs3
- Dave DeCamp (@DecampDave) 2021年6月1日
「ルールベースの秩序」という句が実際意味しているのは、ワシントンを本拠とする秩序だ。それはアメリカ政府に押し付けられる世界秩序を意味し、諸属国は、アメリカを一極帝国のトップに保つため、破壊と死の痛みの中、存在している。それは「私がしているようにではなく、私が言う通りにしろ」を意味する。それは私のためではなく、なんじのためのルールを意味する。それは我々権益に相応しいことに基づいて、何が起きるかを我々が決めることを意味する。
あらゆる言説上の歪曲や外見上の丁寧さを剥がせば、アメリカ帝国は他の大半のもより遥かに多くの人々を殺していることを除き、今まで人類史上存在した他のあらゆる暴君的権力と同じに見える。昔は、最も有効な致命的な力を持った悪漢は敵の肉体の一部で飾った恐ろしい戦いの衣装を着て、恐怖で他の全員を支配していた。最近では、彼らは依然、恐怖で他の全員を支配しているが、彼らはスーツを着て「ルールベースの国際秩序」について独善的に熱弁を振るう点が違っている。彼らは殺人という点では遥かに腕が立つ。
世界に、いかなる「秩序」を押しつける上でも、これほど資格のない政府は地球上どこにもない。これは今世紀になってから、何百万人もの人々を殺し、何千万人もの人々を強制退去させ、何百もの軍事基地で地球を包囲し、命令に服従しないどんな国でも破壊しようと務めている唯一の政府だ。この怪物のような政権が、イラク、ベトナム、リビアや他の場所で、我々人類に与えた他の数え切れない残虐行為は言うまでもないが、イエメンは単独で、アメリカが、世界「秩序」の調停者だという主張を失墜させている。
人類が、その肌から、アメリカ帝国という寄生生物をより早く引き出すことができれば、それだけ世界は、幸せになれるだろう。
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デルタ株おそるべし。
日刊ゲンダイDIGITAL
自分ファーストが崩壊するのは朗報だが、そのまま自民が増えるのであれば無意味。根は維新と同じだ。
デモクラシータイムス リニアでの自民惨敗は朗報。
【横田一の現場直撃 No.116】静岡、リニアで自民惨敗/横浜市長選に菅の操り人形?/玉木も枝野も本気なのか? 20210621
希代のウソツキ男、仮病で辞めて同情を誘ったのを思い出す。タヌキ、勢いが消滅した自分ファーストを応援せずに済み、選挙後、自公にすり寄るのに都合の良い仮病、さすが妙案。
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