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2021年5月 9日 (日)

「人権」に関するおしゃべりをやめられない世界で最も暴虐な政権

2021年5月2日
ケイトリン・ジョンストン

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 「アメリカは、人権と基本的自由に対する我々の誓約から決して後退しない」と水曜日、大統領のツイッター・アカウントに書かれている。「基本的人権が侵害される時、黙ったままでいられる責任あるアメリカ大統領はいない。」

 このツイート、アメリカ大統領の議会演説原稿からの抜粋は、トニー・ブリンケン国務長官により、「我々は常に国内、国外で人権を擁護する」というキャプション付きで、土曜日再びツイッターに投稿された。

 全てのアメリカ国務長官同様、ブリンケンの公的声明は、圧倒的に他の国々が人権を侵害し、それら権利を擁護するのはアメリカの義務だという主張に焦点を当てている。アメリカ政府が、地球上最悪の人権侵害国だという事実を考えると、実に愚かだ。

現実は全くほど遠い。

 

 何百もの軍事基地で地球を包囲し、自分に服従しないどんな国であれ、侵略や代理戦争や封鎖や経済戦争やクーデター画策や秘密活動で破壊しようと努める政府は他にない。地球上、その暴力で何百万人もの人々を殺し、今世紀の変わり目以来、何千万人も強制退去させた政府は他にない。世界に対する無情な支配を永続させるため、外国で、人間に日々多数の爆弾を投下する果てしない戦争している政府は他にない。

 これら行為が人権侵害と見なされないということが、我々の社会で、一体誰が支配的言説を支配しているかについて多くを物語っている。明らかに、我々全員、空から落とされる爆弾で殺害されない人権を持っているはずで、そういうことが通常起こらない国で、もしそれが突然我々に起き始めたら、我々は非常に気が動転するはずだ。人々は世界のそうした地域で物事を進めている連中を認めていないのだから、意図的に子供を餓死させるのは、明らかに人権侵害だ。利益と戦略地政学的支配のために、ある国を瓦礫と混乱に陥れるのは、明らかに人権侵害だ。

 アメリカ政府が直接あるいは帝国加盟国を通して、こうしたことをしない日は一日とてない。それなのに、アメリカ国務長官は、他の国々の政府が人権侵害で有罪だとTwitterで書いて日がな過ごす。なぜなら、権力に関する限り、言説支配が全てなのだから。

 もし大量殺人が「人権」侵害でないなら、人権など無意味な概念だ。だが、たとえ空爆作戦や他の軍事屠殺行為が、読者の個人的な人権の定義に違反しないにせよ、アメリカは人権のことなど気にかけない。

 

 最近ジャーナリストのマーク・エームズが述べたように、数年前、帝国の言説管理者は、フィリピン大統領ロドリゴ・ドゥテルテが横暴な人権虐待者だと報じるのに非常に熱心だったが、最近、この邪悪な獣のような男について、我々は多くを聞いていない。

 一体何が起きたのだろう?ドゥテルテは、麻薬常習者の裁判なし殺害を推進するのをやめ、自発的に、愛嬌ある人権提唱者に変わったのだろうか?

 もちろん、そうではない。

 エームズが指摘している通り、ドゥテルテは、就任以来していたようなワシントンから北京へと方向転換する考えを公式にもてあそぶのをやめて、マニラ長年の帝国大君主を支持し、中国に対し強硬路線に移行したのだ。

 報道が変化したのは、ワシントンと、その帝国スピン・ドクターは、アメリカに中央集権化された帝国の加盟国に換えられるのを認めず、主権を強く主張している中国のように残ったわずかな国々に対して利用できる限り、人権侵害を気にかけるだけだからだ。我々が、これを知っているのは、年々、帝国の行動を肉眼で目にしているためだけでなく、彼ら自身、露骨に、そう言っているためだ。

 

 飽きもせず私が読者に想起させているように、アメリカが、敵に対して武器として利用化できる時だけ、人権を気にかけ、同盟諸国/属国が人権侵害した際には無視する長年の政策を持っていることを2017年に漏洩した国務省メモは実にわかり易い言葉で説明している。

 2017年12月、ポリティコが、前年五月、どぎついネオコンのブライアン・フックが、当時のレックス・ティラーソン国務長官に送った内部メモ公表した。メモは、テレビの新シリーズ試験放送で、先輩ベテランが新入りに、過去の背景を説明するかのように、悪質な沼の怪物が、政治初心者に「人権」は、実際、世界覇権という目標を進めるため身勝手に利用する道具に過ぎないと帝国内の仕組みを説明しているのがわかる有用な手だてだ

 「エジプトやサウジアラビアやフィリピンなど、アメリカ同盟諸国の場合、対テロ作戦や人権に関し、率直に困難な代償に直面することを含め、様々な重要な理由で、良好な関係を強調する上で、政権は十分正当化される」とフックはメモで説明した。

 「現実的な成功する外交政策のための有用なガイドラインの一つは、同盟国を敵とは違って、より良く扱うことだ」とフックは書いていた。「我々は海外でアメリカの敵を強化するつもりはない。我々は彼らに圧力をかけて従わせ、競争し、策略で勝とうとしている。この理由で、我々は、中国やロシアや北朝鮮やイランとのアメリカの関係で、人権を重要問題と考えるべきなのだ。これは、それらの国々の道徳的慣習に関する懸念のためだけではない。人権に関し、そうした政権を攻撃するのは、代償を課し、圧力をかけ、戦略的に、彼らから主導権を取り戻すためでもある。」

 

 帝国主義ブレイン・ワームの世界では、「人権」は、敵対する国際同盟を構築し、侵略や政権転覆作戦への同意をでっちあげ、飢餓制裁と世界を脅かす冷戦エスカレーションを支持する最有力言説を紡ぐために使われるプロパガンダ兵器以外の何ものでもない。それは想像できる限り最も破壊的で悪意ある「大義の大規模悪用」に過ぎない。

 ちなみに、アメリカに標的に定められた政府が、どれほど酷く、暴虐かという、国務省の主張をオウム返しにする読者も、加担しているのだ。読者は、支配者が流布するのに何十億ドルも費やしている言説を流布するのに、無償で加担しているのだ。読者は、そうと知らずに無料奉仕の国防総省宣伝屋として活動して、帝国主義者の仕事を大いに助けているのだ。

 無料奉仕であれ何であれ国防総省の宣伝屋になってはいけない。帝国の懸念のアラシになってはいけない。人権を支持するふりをする地球最悪の人権侵害者を、ただで済ませてはならない。

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記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com/2021/05/02/worlds-most-tyrannical-regime-cant-stop-babbling-about-human-rights/

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 「人々の命と暮らしを守るために、東京五輪の開催中止を求めます」署名
既に29万人を、こえている。

 デモクラシータイムス 今回も、昼の洗脳白痴番組と対照的な正論。

場当たり「緊急事態」のむなしさ 「五輪中止」の声、沸騰!

 今日の孫崎享氏のメルマガ題名も正論。

コロナ感染拡大。大局的にみて、対応は(1)コロナ感染検査、陽性者の隔離―中国、韓国、(2)外国人入国への厳しい措置。―台湾。米国・欧州等も実施、(3)ワクチンの広範な接種―イスラエル、米国、英国。日本は不徹底。感染拡大は安倍・菅政権の失政によるもの。

 日刊IWJガイド 国民投票法改悪に反対し、その危険性を訴え続けている。大阪の自分ファースト政治にも触れている。

■医療崩壊で入院できず、自宅療養中の死者続出が報じられる大阪府で、コロナ感染の維新府議が感染即入院!「上級府民」「維新でなければ人にあらず」とのネット上の批判に大阪維新の会代表でもある吉村洋文府知事は説明なし!

 日本人ほど「蛙の王様」が好きな国民、ほかにいるのだろうか。

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