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2021年5月27日 (木)

私の資本主義ハッキング実験

ケイトリン・ジョンストン

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 私は、自分がしていることで、どのように生計を立てているか書いたことがなかったのに気がついたが、ここでの私の風変わりな、ささやかな活動の最も興味深い局面なのだから、これは奇妙だ。もし誰かにとって有用かも知れないので、私はその情報を書いておく。

 筋金入りの資本主義熱狂支持者に聞こえるところで、資本主義を批判する他の人々と同様に、絶えず「それでも、お前は資本主義に参加しているではないか、ハッハッハ」と言われている。私が記事の一番下に、PatreonとPayPalのリンクを置いているので、彼らは、資本主義を批判する私は偽善者だと主張するが、これは様々な理由から愚かだ。

 我々は、それと戦うためには、資本主義への参加を必要とする資本主義社会に住んでいるのだから、それは愚かで、それは、刑務所制度に不平を言う囚人に、お前たちは刑務所にいるのだから偽善者だというようなものだ。それは現状を唯一批判ができるのは、電気のない森で、丸太小屋に暮らし、リス肉を食べ、地面の穴に不満を叫ぶ人々であることを意味するから、愚かなことだ。

 しかも私の場合、大半の人々より、それほどあてはまらないから、やはり愚かだ。

 私は完全に人々の善意で生計を立てている。私は大半の人々と同じぐらい一生懸命働くが、私は私の労働に対し金を請求していない。私はただで働き、私の労働の成果を享受する誰からも何も要求しない。私の全ての仕事は、全く無条件に、読むのも、再配布も、利用も、変えることも自由だ。私の本も、オンラインでただで読めるものだけで構成されている。取り引きはなく、交換もない。読者は既に製品を手に入れている。私は全ての記事の一番下に、人々が、もしそうしたいと望むなら、中に少数のコインを投入できるデジタル・チップ入れを置いているだけだ。

 私は、この記事欄で、早い時期に、私自身の最も健康な部分から書くことができる最も健康なことについて書きたいと願い、もし私が代金を得るなら、最も健康な人々の最も健康な衝動によるものでありたいと決めたのだ。私の場合、それは我々の社会の不健康なあらゆる側面を、あらゆる角度から、それをどう健康に近付けられるかについて書くことを意味し、それは同じことを気にかける人々の好意に全面的に依存することを意味する。

 私が知っている限りでは、私が究極的に私の子供たちに残してゆく世界における主要な問題は、お金には最悪の連中を出世させる傾向があるという事実に要約できる。たとえそれが他の全員を貧しくさせたり、戦争を始めたり、あるいは我々全員、その生存に頼っている生態系を破壊したりするのを意味するにせよ、出世するためなら誰でも踏みつけるのをいとわない連中だ。私の目標は、この傾向の「ハッキング」を試して、そうではなく、お金が健康に報いるようにして、それにより私が病気の反対を具現化するのを可能にし、より良い方法が可能であることを証明することだった。

 金は権力であり、金は反社会病質者に報いるので、結局、我々は貪欲な反社会病質者に支配される。この問題は更に、富は、冨を持っている人々の共感力を失わせることが知られている事実により悪化させられる。金が、一種の人工装具善意として機能することを考えれば筋は通る。たっぷりお金がなければ、何とか生きていくのに、人は隣人の好意に依存する。彼らのニーズが何か、どのように彼らに手を貸せるか、あなたの自動車が壊れたら、修理を手伝えるようにするため、あなたに対して、彼らが、どのように感じているか、あなたは常に敏感でいる必要がある。もし人が裕福なら、その人は好意について考える必要は全くなく、他の人々のニーズや感情への同調能力は衰退するだろう。

 それと対照的に、金に支配されない社会では、好意が一般的な通貨で、社会病質者は、死んでしまう傾向がある。以下「サイエンティフィック・アメリカン」記事から。

 1976年の研究で、当時ハーバード大学の人類学者ジェーン・M・マーフィーは、ベーリング海峡近くのユピック語を話す孤立したイヌイット族集団には「繰り返しウソをつき、騙して、ものを盗み、多くの女性に性的につけこみ、譴責処分を気にせず、常に罰のために年長者に連れて来られる男」を表現する用語(クンランゲタ)があることに気が付いた。マーフィーがイヌイットに、クンランゲタに対し、集団は典型的に何をするか尋ねると、彼は「他に誰も見ていない時に、誰かが彼を氷から押し出すはずだ。」と答えた。

 このような部族文化では、人の価値は、どれだけ金を持っているかによってではなく、あなたが周囲の人々のために生活の質を改善する程度によって測られる。もしあなたが共同体のために生活を楽しくすれば、あなたは彼らから多くの厚意を受けるだろうし、もし彼らの生活を不快にすれば、あなたは好意を使い果たし、氷から押し出される。だが我々の社会では、クンランゲタの善意無視や、利益のためなら何でも、いとわずすることで、彼はCEOになれるのだ。

 ここでの私の目標は、願わくはクンランゲタ生活様式から我々が脱出するのを手伝いながら、クンランゲタ通貨の代わりに好意通貨で何とかやって行くことだ。

 これが、Patreonページで、私がどんなtier設定も、reward設定もしない理由だ。経験上、最も健康な関係は、自由に与えあう相互の希望から生じ、一方、最も不健康な関係は「あなたは私にそれをくれれば、私はあなたにこれをあげる」という取引関係から生じるので、私がここでしているものが完全にお互いの好意関係であることが重要なのだ。ある日、私が多くの金を手に入れたり、まったく得なかったりするにもかかわらず、私は仕事に同じように多くの努力を注ぐし、支援者も私に二ドルあるいは二百ドルくださるかにかかわらず得るものは同じだ。そのようにして、我々全員、我々の世界を大惨事に向けて動かしている資本主義の外因性動機づけモデルではなく、役立つ、我々が価値を評価していることをしたという内面的動機づけで、活動しているのだ。

 それが、人類の進歩のため、私が究極的に見たいものだ。我々がお互いや生態系を、利益のために踏みつけず、お互いと生態系を、内在的動機づけで、全ての生きもののための利益になるよう、協力するのだ。私の生き方は、そのような世界が可能であることを示すため私ができる最善の証だ。

 それが可能だということを見るのは第一歩だ。マーク・フィッシャーはこう書いている

 映画『トゥモロー・ワールド』を見ると、我々は必然的に、フレドリック・ジェームソンとスラヴォイ・ジジェクのものとされる言葉を思い出す。資本主義の終わりを想像するより、世界の終わりを想像するほうが容易だ。このスローガンは正に私が「資本主義リアリズム」で意味するものを捕らえている。資本主義は単に唯一の実行可能な政治的、経済的体制であるだけではなく、それに代わる筋の通った選択肢を想像さえするのが今は不可能だという広範囲にわたる感覚を。

 私は我々全員が、それに代わる筋の通った選択肢を想像するのを支援しようとしている。私は、私の道を、他の人々が、どの程度まで一緒にたどれるのか正確には知らない。だが、私自身にとって、この道を歩くことで、子供たちに、ずっと健全な世界を残すことができるのだという多くの希望を得られている。

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記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com/2021/05/24/my-experiments-with-hacking-capitalism/

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 昼の洗脳白痴番組では決して話題にしない極めて重要な問題の鼎談 1時間38分。

 UIチャンネル

 高野孟氏、前泊博盛氏、山城博治氏の鼎談

「偽りの本土復帰・SACO合意 基地なき沖縄の展望

 日刊IWJガイドには、奇怪な官邸会見についての重要な記事がある。上記鼎談と直結する話題。

 全文お読み頂きたい内容。一部コピーさせていただく。

 菅義偉総理は5月14日午後8時から、首相官邸で記者会見を行いました。岩上安身は抽選に当選し、会見に参加しましたが、フリーランス記者全員が指名される中、ただ一人指名されませんでした。

 この会見で、国会で着々と進む改憲による緊急事態条項導入に向けての国民投票法「改悪」について質問する記者はゼロ、皆無でした。岩上安身が指されていたら、岩上だけが、この問題を官邸のインターネット中継の中でただひとり質問していたことでしょう。

 会見終了直後、「メールで質問を受け付けてもらえるのですか」という岩上の座席から声をあげての質問に、女性司会者がさえぎりましたが、菅総理が承諾。岩上安身は会見終了直後、同日の夜に質問をメールで官邸報道室へ送信しました。

 これに対し、5月24日、官邸から、回答メールが返信されてきました。10日後という異例の遅さです。その回答の内容を紹介します。

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