その終焉を早めるアメリカの攻撃性
2021年3月18日
Moon of Alabama
現アメリカ政権の外交政策は前政権の外交政策と全く同じだ。要するに、悲惨だ。
多数の例がある。イランに対する「最大圧力」作戦を継続し、ベネズエラに対する制裁は維持するか、あるいは強化さえし、シリア爆撃、イエメンに対する変化なし等。
問題は、こうした「我々はタフガイ」政策のいずれも目的を達成しないことだ。
外部世界界からは、アメリカ当局者の行動や高圧的発は未熟と見なされている。それは知識と智恵と戦略の欠如を示している。
中国に関する、これらの最近の大見出しをお考え願いたい。
- 積極名な中国に対し「クアッド」民主主義を結集させるブリンケン-2月17日、ブルームバーグ
- 「強要と攻撃」に対し、ブリンケン、中国に警告-3月16日、ロイター
- ブリンケン、中国の「条件付き」ワクチン外交を非難-3月17日、日経
- アメリカ、ブリンケンの重要会談に先行して、香港と中国当局者24人を制裁-3月17日、AP
- 同盟諸国で強化されて、バイデン当局者、最初の中国会談で無遠慮なメッセージに持ち込む-3月17日、AP
>木曜日、アメリカ大統領ジョー・バイデン就任以来、ライバル二国最初の当局幹部間直接会談、アラスカでの中国との協議でアメリカは断固たる姿勢をとると当局者。
北京は、数十年で最悪の関係のリセットを呼びかけたが、アラスカ協議は一回限りのもので言った、いかなる将来の交渉も中国が行動を改善かどうか次第とワシントン。<
そして、中国をこきおろした数日後、中国の手助けが必要なことにを、とうとうブリンケンも気がついた。
- 中国に北朝鮮に非核化を説得するよう促すブリンケン-3月18日、AP
- 中国は北朝鮮に核兵器を放棄するよう説得しなければならないとブリンケン-3月18日、ガーディアン
それほど多くの悪口を言われた後で、北朝鮮問題解決で、中国がアメリカを支援するだろうか?中国にはうする誘因は皆無だ。
同じ攻撃的行動はロシアに対しても見られる。根拠がないロシアの選挙妨害非難に続いて、多くの制裁や恫喝、バイデンがロシアのプーチン大統領を「殺人者」と呼んで仕上げをした。カナダのロシア専門家ポール・ロビンソンはこう書いている。
バイデン発言について、一体何が言えるだろう? 彼はシリアに爆弾投下するよう命じなかったか。それで彼も「殺人者」にならないのだろうか? 政治家は、この種の言語を避けるべきだ。だが、私は、これと上に述べた諜報レポートが示しているように、ロシアゲートが、アメリカ民主主義を傷つけるトランプ-プーチン共謀という主張で、アメリカ-ロシア関係に修復できない傷を与えたと思う。人は、アメリカ政府には極めて深いロシア憎悪があるという印象を得る。ロシアの意志や行動や、アメリカの国益についても、あらゆる正気の分析も阻止する憎悪だ。私はこれが、かなり長い期間続くことを恐れる。
アンドレイ・マルチャノフがこう付け加えている。
上から下までの、アメリカ政治制度の退廃、その速度にはあぜんとさせられる。気品と文化は、アメリカ政治エリート集団とアメリカ・メディア機構には皆無だ。バイデンは今日それを確認したに過ぎない。
・・・
あるロシア格言、人は悪党とは交渉できるが、ばか者とは交渉できない。相手が、その両方である場合、やれやれアメリカが第三世界国に変わったことを話そう。
アメリカが行動と言葉によって、自身に対し引き起こす敵意はロシアと中国に限らない。
先週、フランス軍の元将軍と幹部の独立シンクタンク、「Armed Forces Joint Reflection Circle」CRIは、NATO 2030計画作成時、アメリカの利益のためだけに動いていたと彼を非難するNATO事務局長イェンス・ストルテンベルグ当て公開書簡を発表した。
書簡はストルテンベルグとNATOとアメリカが、どのようにロシアとの関係悪化をひき起こしたかを詳述している。試みることがアメリカは、架空の「ロシアの脅威」を、NATO加盟諸国を、国際連合から独立した、アメリカ指揮下のグローバル兵力に変身させるよう圧力をかけるのに利用し、それから中国に対し、それを使用するのだと言う。ヨーロッパに対する本物の脅威は、中東と北アフリカでの、アメリカの介入によって引き起こされたイスラム・テロリズムだ。アメリカに率いられるNATOは、ヨーロッパにとって脅威になっている。
フランス将官がアメリカに対して始めた非難は、モスクワや北京から聞くかもしれないものを遥かに超えている。
アメリカに対して敵対的になる正当な理由を持った次の「同盟」国はドイツの可能性がある。
木曜日、バイデン政権は、ロシア・ドイツ間ガスパイプラインに対する言説を強化し、プロジェクトに関係している全員に、仕事を「即座に放棄せよ」と宣言した。
「国務省は、ノルドストリーム2パイプラインに関係するあらゆる組織は、アメリカ制裁の危険があり、即座にパイプラインの仕事を断念すべきだという警告を繰り返す」とアントニー・ブリンケン国務長官が声明で述べた。
ノルドストリーム2は、ドイツのエネルギー安全保障に極めて重要だ。ドイツ国民はトランプ大統領には、むしろ敵対的で、バイデン当選を安堵して見ていた。だがバイデンが同じ政策を同じ調子で推進するのを見れば、彼を攻撃するだろう。より広範な「反アメリカ主義」が生じるだろう。
アメリカが競争相手にも友好国にも見せる、強硬で常に攻撃的な行動は、世界中でのアメリカの立場強化をもたらすまい。人々や国々は対処のしかたを学ぶだろう。
一極支配の終わりを防ぐ、これら慌ただしい試みは、新しい多極世界体制に向かう動きを速めるだけだろう。
記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2021/03/us-aggressiveness-will-accelerate-its-demise.html
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昼の洗脳番組、LINEデーター問題を延々語っていた。一方日本の情報全て宗主国IT企業に丸投げの驚愕の事実に全く触れない。報道機関ではなく呆導、いや隠蔽機関。売国政権と共謀。下記は論座記事。
デモクラシータイムス
知人の父上が、オリンピック・ボランティアに登録しておられるという。東京在住ではないので、飛行機代、宿泊代が持ち出しになるそうだ。期間中、泊まらせて欲しいと言われたが断ったという。
それで興味を持っていた、本間龍著『ブラックボランティア』を読み終えた。既にインパール作戦という表現が使われているのに感心。初版2018年。コロナ流行による延期前の著作なのに。不思議なことに、残念なことに、hontoでは「購入できません。」とある。大手書店では2021/1/20の第三版を買えたのだが。
復興五輪とは名ばかり。聖火ではなく特攻五輪の淵源、原発事故こそ今考えるべき。
日刊IWJガイド、原発事故に関わる初配信と再配信の案内。
■<本日の撮りおろし初配信>注目の原発事故人権侵害訴訟! 損害賠償請求に対し、国は原発の安全審査基準を持ち出す異例の対応! 本日午後6時より「原発事故人権侵害訴訟・愛知岐阜(通称:だまっちゃおれん訴訟)裁判(控訴審)第二回口頭弁論終了後の報告集会」をフルオープンで撮りおろし初配信します!
■<本日のタイムリー再配信>原発事故から1週間経っても何も変わらない! 「絶望の波」が日本全土を襲った…。本日午後8時より「3.11直後『東京電力 記者会見まとめ(3月18日)』」を再配信します!
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