イエメンでの戦争はサウジアラビア政治に大きな変化をもたらすかもしれない
2021年3月15日
Salman Rafi Sheikh
New Eastern Outlook
イエメン戦争の最近のエスカレーションは、アメリカが、サウジアラビアと距離をあけつつあり、イエメンでの風は、基本的にリヤドにとって究極的に不利に変わる可能性の信号を送っていることあいまっている。これまでの一ヶ月間に、フーシ派反政府派は、本当に、空港や石油施設や軍のインフラを標的にしたサウディアアラビア内での彼らの攻撃を強化した。最近のエスカレーションは、予定されている次の協議に先行して、サウジアラビアに対する影響力を獲得するフーシ派の活動の一部であり得るが、イエメンでの戦争は、何よりも、湾岸と、イスラム世界全般へのサウジアラビアの優位を傷つけた。この衰退に加えて、サウジアラビアのイエメンでの敗北は、彼の正式統治が始まる前にさえ、サウディアラビア国王としてのムハンマド・ビン・サルマン(MbS)時代を終わらせかねない形で展開している。公式に彼自身、MbSを避け、国王と話すというジョー・バイデンの決定以上に、これをはっきりと示すものはない。
この決断が、アメリカでMbSが益々不人気になっていることを雄弁に物語るのに対し、国王と大統領が話し合った内容は決定的に重要だ。一部のメディア報道が示唆しているように、バイデンが、国王に、後継者選択を再考して、MbSが、王国を急襲する前、かつてサウディアラビア皇太子だったムハンマド・ビン・ナエフ殿下を戻すべきだと提案した、あらゆる可能性がある。最近、タイムズが報じた記事が、ジョー・バイデンが「アメリカお好みのサウジアラビア人」解放を確保するよう圧力を受けていると明らかにした。これは皇太子として、直接MbSの正当性を傷つけることを狙った戦術のように思われる。アメリカが、後継争いに直接関与するかどうかはっきりしていないが、ワシントンは、ナエフを支持しており、新たな王室クーデターをもたらす可能性があることが明らかになった。これを推進する上で、アメリカには、イエメンでの戦争が、首都リヤドを含め、サウジアラビア国内の中心部に至ることが支援になる。
カショギ殺人とMbSの直接の関係に関する報告書公表は、アメリカが現皇太子の信用を直接失墜させる方法を示唆している。アメリカが、実際にMbSを制裁するまでに至っていないが、ワシントン・ポスト論説が書いているように、ジョー・バイデンの行動が以下のとおりなのは明白だ。
「ドナルド・トランプ前大統領による異様な未曾有のサウジアラビア甘やかしを止めている。MbSはトランプの義理の息子ジャレッド・クシュナー経由でホワイトハウスへのアクセスを享受した。新政権は、ワシントン・リヤド間の連絡は、バイデンが名ばかりの国家指導者サルマン国王と話す標準チャンネルを通して行われると明らかにした。」
MbSを制裁するまでに至らないアメリカの決定には、それなりの理由がある。今アメリカは、直接リヤドと対決するには、余りに多くが危うい状態にあるのだ。
だが同時に、ジョー・バイデン政権は、MbSを愛しておらず、理想的には別の人物を次期国王として望んでいる証拠が増している。アメリカは、この文脈で、直接MbSを罰するより、イエメンでの戦争に大きく依存しているように思われる。アメリカは、そこで、MbSの政治的権益に直接悪影響を及ぼすようイエメン戦争の進路の舵取りをしているのだ。
同盟国であるにもかかわらず、アメリカ政権がとった最近のいくつかの措置が、バイデン政権が、イエメンで究極的にサウジアラビアの敗北への道を開いていることを示している。最近、アメリカ国防長官が、フーシ派攻撃に対し、サウジアラビアへの支援を繰り返したが、この保証は、依然行動になっていないのだ。
バイデン政権は、サウジアラビアのイエメン戦争取り組みへのアメリカ支援を止めただけでなく、フーシ派に外国テロ集団というレッテルを貼った最後の土壇場でのトランプ政権決定を覆す計画を発表した。このような措置は、直接、フーシ派を大胆にし、サウジアラビアがイエメンから撤退し、この紛争に対し面目の立つ解決を見いだすことを遥かに困難にしている。
同時に、アメリカは、イエメン反政府派に支配される地域へのUSAID援助を再開した。
対外援助を実施する連邦機関、国際開発庁は、最近、アメリカ議会と、イエメンで活動しているパートナー機関に、北イエメンへの資金供与を再開すると正式通知した。
今、イエメンでの戦争がMbSの個人的な冒険で、失敗の負担が直接彼にのしかかる事実は、国内、地域レベル両方で、大きな影響をもたらしかねない。
こうしてフーシ派の勝利と屈辱的なサウジアラビア敗北が、彼が公式に国王になるずっと前に、ムハンマド・ビン・サルマンの政治的願望を破壊しかねないのだ。
これは既に、王国対外政策の舵を正しい方向に取り、国家安全保障判断に優先順位を付けるMbSの能力に疑問を投じている。王国の政治エリート集団が間もなく評価するだろう問題は、不安定な地政学の時期を王国に乗り越えさせる皇太子の能力だ。同時に、地域でのサウジアラビアの地位をリセットし、アメリカの方針に一層しっかり足並みを揃える能力と意志の両方を持った指導者ムハンマド・ビン・ナエフの姿が背景に潜みつづけている。
Salman Rafi Sheikhは国際関係とパキスタンの外交、国内問題専門家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。
記事原文のurl:https://journal-neo.org/2021/03/15/the-war-in-yemen-may-bring-major-changes-to-saudi-politics/
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