バイデンのシリア攻撃は実際弾劾可能な攻撃だ
ロン・ポール
2021年3月1日
Ron Paul Institute for Peace and Prosperity
先週木曜、バイデン大統領が、悲しいことワシントンの伝統となっていることを続けた。シリア空爆だ。大統領はイラク-シリア国境近くでの軍事攻撃を命令し、少なくとも22人が殺害された。政権は、イラクのアメリカ施設に対する最近のロケット攻撃に対する報復として「イランに支援される」民兵に打撃を与えたのだと主張している。
だが、彼の前のオバマやトランプ大統領同様、アメリカの攻撃と、その標的のバイデンの正当化は信用できない。アメリカ攻撃が、地域での「段階的縮小」をもたらすという彼の主張はばからしい。段階的縮小に向けて、爆撃することなどあり得ない。
中東、特にシリアでの介入で、アメリカの権益上、何も達成せず、何千人もの民間人の死に貢献したアメリカ大統領の恥ずかしいクラブに、バイデンも仲間入りするわけだ。
2018年、アサド政権が自国民に化学兵器を使用したことへの報復だと主張して、トランプ大統領はシリアを攻撃した。トランプ政権は決して、その主張を証明しなかった。シリア大統領にとって、軍事目的を何も達成せず、外部から、彼の政府に対するそれ以上の攻撃をほぼ確実に保証する状況で化学兵器を使用する、という論理自体がばかばかしい。
2018年のトランプによる攻撃は、アメリカ制裁で苦しみ、更にオバマ大統領の「アサドは退陣しなければならない」介入で、政府を打倒するため、アルカイダと提携する集団を訓練し武装させ、シリアの人々の苦難を増しただけだった。
シリアに対するトランプ空爆は地域におけるアメリカ権益を実際に推進する上では何も効果はなかった。だが少数の無人の建物を爆破するため100発のトマホーク・ミサイルを送り込んで、ミサイル・メーカー・レイセオンの収益を大いに推進した。
興味深いのは、バイデンの国防長官が、誰あろう、レイセオン役員会から、直接、政権に入っているのだ。リバタリアン教育者トム・ウッズは、かつて、誰に投票しようと、ジョン・マケインになると皮肉を言った。多分、人が誰に投票しようとも、レイセオンを豊かにすると言って正しいだろう。
民主党は、エセ「ロシアゲート」のウソで、トランプを大統領の座から追いだそうとして四年浪費し、続いて、1月6日、トランプが対政府反乱を率いたという同様にばかばかしい、信用を失った主張をしている。ところが、議会の宣戦布告や認可さえなしに、トランプが爆弾をシリアに浴びせ始めると、大半の民主党議員が立ち上がり声援したのだ。左翼のCNN評論家、ファリード・ザカリヤは熱狂して言った。「ドナルド・トランプは、昨夜アメリカ大統領になったと私は思う」。
実際、アメリカを攻撃せず、脅かしてもいない国に対する戦争を議会の承認なしで始めるのは弾劾可能な攻撃だ。だが両党とも、若干の例外はあるが、戦争を支持する政党だ。
彼の前のトランプやオバマと同様、バイデン大統領はシリアに対する彼の攻撃のかどで弾劾されるべきだ。だが、アメリカを無謀に戦争に導く大統領に対して、ワシントンの誰も弾劾告訴しようとするまい。戦争はワシントン潤滑油なのだ。
過去二年間、ISISについて、何も聞かなかったのに、突然主流メディアが、ISISが復活し、進行中だと言いだすのは奇妙ではあるまいか? バイデン大統領が「アメリカは帰ってきた」と言う際、彼が本当に意味しているのは「戦争党が帰ってきた。」なのだ。これまで戦争党が去っていたかのように。
ロン・ポールはアメリカ人著者、医者で、1976年から1977年まで、1979年から1985年まで、再び、テキサス州22区の選挙区の、1997年から2013年まで、テキサス州14区の選挙区のアメリカ下院議員を勤めた元政治家
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「政治責任の有無」を重ねて指摘する小西氏に対し、首相は「政治責任という定義は、ないんじゃないでしょうか」と、責任論を避けた。「一般論の政治責任は何ですか? ちゃんとした質問をしてますよ」と、迫った小西氏に「私もちゃんと答えております」と応戦した。
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TOKIOがランナー辞退したという。
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デモクラシータイムス。百一回目。
【横田一の現場直撃】与野党激突!千葉県知事選/不変の秘密主義 五輪5者会談/外環道訴訟が問う大深度開発 20210305
属国傀儡政権の下劣さ極まれり。本土というか日本支配層は人非人集団。
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