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2021年1月 4日 (月)

アサンジ裁判で一体何が危機にさらされているのか絶対にはっきりさせよう

2021年1月2日
ケイトリン・ジョンストン


 人間の行動は、起きていることについての明快で、妨げられない認識がある場合、事態は良い方にしか変わらない。

 人々を動かしていた、これまで無意識だった心理的原動力について、明快で、妨げられない認識がある時にだけ、自滅的な行動パターンは消え失せる。

 実際に虐待的な力学の、明快で、妨げられない認識を得た時、虐待の被害者が、彼らの虐待的な関係を終わらせることができるのだ。

 人種差別や性的差別や同性愛嫌悪などの有害な社会的な動きは、それら社会的な動きが本当にどれほど無秩序で、有害かを、社会が一斉に、明快で、妨げられない理解を得て始めて、健康な状態に向かって動き始める。

 このような政府の形がどれほどばかばかしく、不公平で、不適切かについて、社会が一斉に明快で妨げられない認識を増して初めて、人々を拷問にかけ、裁判なしで処刑し、自分の悪口を言う人を誰でも殺し、神権で支配する全体主義的君主を容認しなくなる。

 個人や、人類全体の話をしているかにかかわらず、人間の進歩の物語は、常に無知から、理解への変化の物語だ。無自覚から自覚へ。部屋の灯りが切れている状態から点灯へ。

 明確な理解がなければ進歩はない。もし我々が、まだ病気で、機能不全に陥っていることを明快に認知できなければ、我々は健康と調和の方向に動くことはできない。もし立ち往生していることに気付かなければ、我々は前進できない。

 我々の大半は、何らかのレベルで、世界の物事が良い方に変化するのを望んでいる。他の人々は、現状が、たまたま彼らに非常に好都合なので、状況が変わらないよう望んでいる。健康に良い変更に対する多くの人々の深い願望と、現状を維持する少数の不正な願望間の争いは、点灯と、灯を消したままにしておくこととの争いだ。前進できるよう、我々が立ち往生している様々な理由を知りたいと望むことと、我々が行き詰まった点から、出来る限り遠くに、認識の光を置こうとすることの間の。

 我々人類のための戦いは、本当に我々の生存そのもののための戦いで、真実を切望する多くの人々と、混乱を切望する少数との間の戦いだ。我々の側には、人数と真実があるが、彼らは権力と富と、心理的操作の上で、卓越した才覚を持っている。

 我々は今まさに我々の世界でいろいろな意味でこの戦いが展開しているのを目にしている。プロパガンダと、真実を願い、共有しようとする人々との間で。インターネット検閲攻勢と、それに反対する戦いの間で。政府の秘密主義と情報の自由との間で。アメリカの戦争犯罪をあばいたウィキリークス創設者ジュリアン・アサンジを投獄する運動と、彼を解放する運動との間で。

https://twitter.com/AnonScan/status/1344651896787709954

 1月4日月曜日、イギリス人裁判官が、アサンジのアメリカへの犯人引き渡し過程を進めるかどうか決定する。この犯人引き渡しに反対する人々にとって、戦いが、これで終わらないのを知っておくことは重要だ。訴訟を監督している信じられないほど偏見を持った裁判官が、アサンジに不利な採決をする可能性が高く、その場合、上訴手続きは、18から24カ月、あるいは、それ以上かかる可能性がある。

 我々がこの戦いの次の段階に準備する中、ここで一体何が危機にあるのか、完全に明確にすることは重要だ。

 この裁判が、世界中の報道の自由に対し、絶対に広範な帰結的意味を持っている。帝国の言説管理者は、ジュリアン・アサンジ迫害を、実態そうではないのものと決めつけるため何年も骨を折ってきたが、実際は、この裁判は、世界最強の政府が、地球上どこであれ、その悪行を暴露するジャーナリストの引き渡しを認められるか否かなのだ。アメリカ合州国が、その戦争犯罪を暴いたかどで、ジャーナリストを投獄することが許されか否かなのだ。

 もしアメリカが、世界のどこであれ、その悪行を暴くジャーナリスト引き渡しの合法性を常態化してしまえば、国家安全保障ジャーナリズムは大きな冷却効果を受け、世界で何が起きているかについての、明快で、妨げられない理解を形成する人類の能力を妨げるだろう。地球最大の権力構造は、部屋の電灯のスイッチを切るだけでなく、スイッチを取り外すことに成功してしまうのだ。

 まさに今、明快で、妨げられない認識のための戦いについての裁判が、これほど風前の灯状態にある場所は世界で他にない。この理由から、これはジャーナリズムだけの問題ではない。アサンジの犯人引き渡しの先行きに対する我々の集団的対応で、我々は本当に人類の運命を決定しつつあるのだ。

 我々はこの世界最強の政府に、世界中で真実を妨害するのを可能にする判例を作るのを許すのか?それとも我々はあらゆる手段を尽くして反対するのか?

 我々は、権力が不正で責任を負わないままなのを許すのか?それとも我々は、何が起こっているか知る我々の権利を強く要求するのか?

 我々は彼らに灯りを消したままにしておかせるのか?それとも我々が灯りをつけるのか?

 連中が加速度的な速さで、我々を絶滅とディストピアへと追いやる中、この連中が、我々を、核戦争での全滅、環境破壊という現状に閉じ込めるのを我々は放置するのか?それとも我々が健全な世界に進むのを可能にする、明快で、妨げられない現状の理解に近付くのか?

 これらは、我々が一緒に答えようとしている疑問だ。皆様自身、答えは一体何か、大いに真剣に検討されるよう願っている。

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記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com/2021/01/02/lets-be-absolutely-clear-whats-at-stake-in-the-assange-case/

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 折角の良い記事の拙劣な訳で恐縮だが、あしからず。アサンジ問題を今日は、日本の大本営広報部は報じているのだろうか。

 下記は昨日のIWJ岩上氏の孫崎享氏インタビューで、パネルにもあった著書からの言葉。アサンジ事件と直結している。当然、日本学術会議問題も。言論弾圧の最終的結果は戦争。

戦争を防ぐことと、言論の自由を守ることは一体であり、切り離せない。

 今日の日刊IWJガイドにはよれば、今日も続編が。

<年末年始特別配信2>本日午後8時から「祝1000回記念!21世紀最大のテーマ『覇権をめぐる米中衝突』が現実に!常時臨戦国の『正体』を露わにした米国と属国日本!『朝鮮戦争の正体』が見せる真実!岩上安身によるインタビュー 元外務省情報局長・孫崎享氏 前編(2)」を配信いたします!

 UIチャンネルの昨年末も、孫崎享氏。

時事放談(2020年12月) 鳩山友紀夫 × 孫崎享(元外務省国際情報局長、元駐イラン大使)

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コメント

フェイスブックに下記記事が載っていました。
一応アメリカへの引き渡しだけは取りやめになった様ですね。

Makiko Nakano
3時間前 ·
米国への身柄引き渡しが却下されたのは、とりあえずよかった。でも、その理由は米国の監獄のひどい環境と本人の精神状態から自殺が懸念されるからというものであって、アサンジ支持者がずっと掲げてきた報道の自由に対する重大な抑圧という論点は回避されている。米国の手先となってジャーナリストに対する政治迫害を続けている英国政府の立場を反映した司法判断であり、このような形でしか国内の反発と米国政府の圧力の板挟み状態から逃れられなかったのでしょうね。

https://www.democracynow.org/2021/1/4/julian_assange_uk_extradition_trial?fbclid=IwAR0ZuX7LFgDEjnYEpSrqFYbihI1OUSwk0kTndQCRacsJBCUpPE1-uAr2_h8

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