The Planet’s Problem from Hell(世界最悪の問題):サマンサ・パワー
アン・ギャリソン
BAR寄稿編集者
2020年12月16日
The Planet’s Problem from Hell(世界最悪の問題):サマンサ・パワー
「リビアとシリアでのアメリカが率いるNATO戦争を見事に擁護した後、パワーは、ちっぽけな貧困に陥った東アフリカの国ブルンジにに狙いを付けている。」
パワーは、米国国際開発庁USAID長官として、アメリカ帝国に屈服するまで、外国の指導者を打ちすえるこん棒として、対外援助を利用する完ぺきな地位につくとアン・ギャリソンが書いている。
ジョー・バイデン次期政権が、ホラー番組以外何ものでもないように思われる今、ニュース・サイトAxiosが、彼がもう一人の怪物、地底の乱暴な知ったかぶり、サマンサ・パワーを米国国際開発庁(USAID)長官に任命する可能性が高いと報じた。私は来年最初のBlack Agenda Reportの報道のために、監視国家の権限を更に強化する接触者追跡能力に関する私の記事を後に繰り延べ、代わりに、2015年の記事「(世界最悪の問題)サマンサ・パワー:アフリカ最悪の問題」を更新した。
当時、私が言ったように、パワーがオバマ大統領のアメリカ国連大使として、彼女の二期目の4年間をつとめており、彼女はアフリカ人をアフリカの凶暴さから救う任務にあったが、彼女の寛大さは、民族闘争を鎮めるために、アメリカの爆弾を必要とする全員に及んでいた。彼女は、彼女が大統領に海兵隊や他のアメリカ特殊部隊を送り込むように忠告できるよう、人々が1-800-GENOCIDEに電話をするのを望んでいたのだ。国際開発庁長官として、彼らがアメリカ帝国の背後に結束して支援するまで、外国指導者を打ちすえるための、こん棒として、対外援助を利用する完ぺきな位置につき、それを彼女が大量虐殺を止めて、人権を擁護する決して終わらない活動作戦だと解釈するのだ。
恥知らずに人権に訴えながらも、アメリカ外交政策の狙いが、あえて独立を主張する、どの非NATO加盟国であれ、経済搾取そして/あるいは支配であることを十分過ぎるほど知っている人々と異なり、実際パワーは本当に人権擁護を信じているように思われる。2019年、刊行された著書「The Education of an Idealist: A Memoir」で、1990年代にボスニアから報告した際、燃えるような独善で、いかに身を捧げたか書いている。
「私は決して異論がなかったわけではなかったが、過去の私の確信は野球のアンパイアの誤審のような一見些細な問題に関係していた。今実際の世界の出来事を研究し、熟考するにつれ、私は感情を抑えたり、判断を変えたりできないように思える。ボスニアの話題で、誰かが無邪気に、この紛争は内戦だと言ったら、私は怒り狂う。大量虐殺だ!」
反戦活動家で作家のデイビッド・スワンソンは、2017年の私の大好きな記事の一つでこう書いた。サマンサ・パワーは、(暴れる患者用)クッション壁の部屋からロシアを見ることができる。彼女が、アメリカや、ウクライナや、シリア、フランス、ドイツ、モンテネグロその他で、世界の法による支配を脅かす攻勢で、ロシアを強く非難し、NATOに反撃即応体勢をとるよう要求した大西洋協議会でのパワーの高ぶった演技の見所を、彼はカウンターパンチ記事で書いた。
本当にクッション壁の部屋だ。12月14日、CNNの国防総省記者が、ロシアのミサイル演習が、ドイツ内の米軍事基地で誤警報を引き起こしたと報じたが、私はサマンサ・パワーが、彼らが、世界を終わらせるあらゆる最新核兵器で臨戦態勢にあるのを確信していたと想像できるだけだ。もし、どなたか、公表された心理学専門家によるパワーの心理分析についてご存じなら、記事の末尾にある私の経歴のe-メールアドレスにお送り願いたい。
デイビッド・スワンソンは、ウィリアム・ブルムによる、諸国政府(成功したものは*印)打倒というアメリカの取り組みリストを引用しているが、どれもパワーの宣教師的熱意を和らげるまい。
中国 1949年から1960年代初期
アルバニア 1949-53年
東ドイツ 1950年代
イラン 1953年*
グアテマラ 1954年*
コスタリカ 1950年代中期
シリア、1956-57年
エジプト 1957年
インドネシア 1957-58年
イギリス領ギアナ 1953-64年*
イラク 1963年*
北ベトナム 1945-73年
カンボジア 1955-70年*
ラオス 1958年* 1959年* 1960年*
エクアドル 1960-63年*
コンゴ1960年*
フランス1965年
ブラジル、1962-64*
ドミニカ共和国1963年*
キューバ 1959年から現在まで
ボリビア 1964年*
インドネシア 1965年*
ガーナ 1966年*
チリ 1964-73*
ギリシャ 1967年*
コスタリカ 1970-71年
ボリビア 1971年*
オーストラリア 1973-75年*
アンゴラ 1975、1980年代
ザイール 1975年
ポルトガル 1974-76年*
ジャマイカ 1976-80年*
セーシェル 1979-81年
チャド 1981-82年*
グレナダ 1983年*
南イエメン 1982-84年
スリナム 1982-84
フィジー 1987年*
リビア 1980年代
ニカラグア 1981-90年*
パナマ 1989年*
ブルガリア 1990年*
アルバニア 1991年*
イラク 1991年
アフガニスタン 1980年代*
ソマリア 1993年
ユーゴスラビア 1999-2000年*
エクアドル 2000年*
アフガニスタン 2001年*
ベネズエラ 2002年*
イラク 2003年*
ハイチ 2004年*
ソマリア 2007年から現在まで
ホンジュラス 2009年
リビア 2011年*
シリア 2012年
ウクライナ 2014年*
アフリカ最悪の問題
2015年のサマンサ・パワーに関する記事で、アフリカでの人権を巡る彼女の激情に私は焦点を当てた。アメリカが率いるリビアとシリアでのNATO戦争擁護にまんまと成功した後、「次のルワンダを止める」ため、彼女は、ごく小さな貧困に陥った東アフリカの国ブルンジに照準を定めたが、ブルンジは、あえて、ロシアが大半を所有する企業とニッケル採鉱の契約をし、ロシアと中国と戦略的提携をしようとしていた。故ピエール・ンクルンジザ大統領の下、ブルンジ政府が、彼らが、よりも良い条件を提示したと言うロシア企業との契約に署名する何十年も前から、欧米既得権益組織が、ブルンジのニッケルに目をつけていたことをウィキリークスの外交公電漏洩が明らかにしている。
ブルンジは隣接するルワンダと、資源豊富なコンゴ民主共和国と、戦略地政学的に極めて重要なフツ族-ツチ族-トゥワ民族分裂を共有している。パワーは、ヒューマンライツ・ウォッチ代表のケネス・ロスとともに、ブルンジのンクルンジザ大統領と彼の政党がツチ族大量虐殺をたくらんでいると耳障りな声で警告した。
パワーが政権転覆を要求して金切り声を上げたが、ロシアと中国は国連安全保障理事会(UNSC)でブルンジを支援し、今月安全保障理事会「議題」から削除を祝うべく生き残ったが、ブルンジの主権が比較的安定しており、新たな大量虐殺がなかったことを意味する。
彼女の経歴の大半は、その期間中、アメリカは「傍観していた」と彼女が言う、歴史的に不正確で、文脈から切り離され、極端に単純化された、1994年のルワンダ大量虐殺が基本だ。その時以来、アメリカ国民は傍観者ではなく、「行動する人」でなければならないと彼女は説教している。世界の中の遅れた人々が、民族的な差異を理由に、お互い大虐殺するのを阻止する我々の道義的義務で「二度と」失敗しないというのだ。彼女はピューリッツァー賞受賞作「集団人間破壊の時代: 平和維持活動の現実と市民の役割」を書いて、そこで彼女のルワンダに関する、アトランティック誌記事「Bystanders to Genocide大量虐殺の傍観者」を拡張して、アメリカ人に進軍ラッパを鳴らしている。
「パワーは政権転覆を求めて金切り声を上げたが、国連安全保障理事会でロシアと中国はブルンジを支持した。」
アメリカ同盟者ポール・カガメ大将が、4年前に始めた侵略戦争で勝つまで、アメリカは、ルワンダで、無関心にではなく、意図的に傍観していたのを、パワーは指摘そこなっている。ルワンダの死亡者数は国防総省が推計しているより何十万も多いが、それ以外は、全て計画通りに行った。2年後、コンゴ戦争が始まり、アメリカとイギリスはアフリカの五大湖地域の圧倒的勢力としてのフランスの地位を奪ったのだ。
「大量虐殺防止軍事計画ハンドブック」には、迅速な特定目的のアメリカ特殊部隊派遣が、いつでも使える状態の計画になっている書いてあるが、今、米軍司令下の、アメリカ兵は、今サハラの南で「顧問」としてだけ存在している。それが、現地では貧困賃金と思われてはいるが、アフリカで彼らの階級的地位を引き上げる給料をもらうのをありがたく思う多数のアフリカ人軍隊がいる。2011年、オバマ大統領は、パワーに大量虐殺検証委員会を率いるよう任命した。
現在、少数のアフリカ諸国以外の全てが、AFRICOM、アメリカ・アフリカ司令部で軍務についてい兵士がおり、ブルンジの敵対的隣国ルワンダは最大の軍隊派遣国の一つなのだ。ブルンジ状況の問題を複雑化させているものの一つは、ブルンジ兵が、アメリカ国防総省が率いるアフリカ連合のソマリア任務AM ISONに従事していることだ。
既に2015年、ルワンダとブルンジの緊張した国境で戦闘と死傷者が生じ、ブルンジの治安部門と諜報部門のトップを含め、ブルンジ与党指導部の5人が暗殺されている。これは、この国の地方のフツ族小作農過半数に非常に人気が高かったンクルンジザ大統領が、次の標的であり得ることを明らかにしていた。
これは、1993-1994年の2年間、フツ族大統領3人の暗殺が、1990年代のルワンダとブルンジの大量殺人を引き起こしたのを覚えている全ての人々を恐れさせた。サマンサ・パワーが、ブルンジでの双方の暗殺を非難して、制裁すると恫喝したが、彼女はブルンジ危機の全ての責任を、ンクルンジザ大統領のせいにした。なぜだろう? 彼は、69パーセントを得て、普通選挙権で2度当選した憲法上の権利を主張していたためだ。
ところが2010年に、ルワンダのポール・カガメ大統領が、93パーセントという信じ難い圧倒的多数で勝ったと、全く同じ権利を主張した際、彼女は一言も抗議しなかった。2011年、カビラ大統領が同じ権利を主張し、その後、カーター・センター選挙監視団が、全てのコンゴ団体の合法性を認めないと主張した時もそうだ。
当時ブルンジで最も注目されていた地域の民族的緊張は本物で、大規模暴力は、ぞっとするものだったが、彼女が、いかに独善的に過激に考え出そうとも、世界の産業、軍事パワーエリートは、ニュースと、サマンサ・パワーのアフリカの最新懸念の背後で、常時、活動しているのだ。
アン・ギャリソンはサンフランシスコ湾地域を本拠とする独立ジャーナリスト。2014年、アフリカ五大湖地域での対立に関する報道を通して平和を促進したかどで、彼女はVictoire Ingabire Umuhoza Democracy and Peace Prizeを受賞した。彼女の仕事をPatreonで御支援願いたい。彼女はツイッター@AnnGarrisonと、ann(at)anngarrison(dot)comで連絡できる.
記事原文のurl:https://blackagendareport.com/planets-problem-hell-samantha-power
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昨夜の速記者怪見、たまたま会食していて幸い見損ねた。今日の衆院質疑は見ざるをえない。平然と詭弁とウソを展開する才能に改めて感心。異神のゴマスリぶりに唖然。「是非政治資金法改正を主導して欲しい」愚劣なマンガ。
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888人の感染者がでても、どうでもよいことばかり語る(と音声を消しているので想像する)タヌキ速記者怪見。
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